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こるり
2022年12月17日 18:00
お茶漬けが、好きだ。交響的晩酌の終楽章にはいつも君がいる。私にとってお茶漬けは、マーラーの三番の、六楽章のような存在だ。あたたかなニ長調の出汁が、すべてを鎮めてくれる。 私と同じような茶漬愛好家は江戸時代にもおり、「ちゃづる」なんて動詞まで生まれたらしい。 ほう、「ちゃづる」か。江戸よりももっと最近、似たような語感を聞いたことがある気ががする。 そう。君の名は――「タピる」。 そ