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「成仏する」ということ。

人生において「成仏する」という考え方を、僕はとても意識してる。

子どもが生まれた時、
「これでやっと自分の人生が終われる。」と、肩の力が抜けて心から嬉しかったのを覚えてる。

若い頃から僕は、後悔しないようにやりたいことはほぼ全部やってきたと思う。

言葉にすると、「後悔しないように」ってのは、すごく簡単に聞こえるけど、

「やりたいことを全部やる」というのは、実際には、なかなか難しいことだと思う。
ワンピースでいえば、処刑台で最後に笑うような、あの感覚を僕は常に目指してきたんだと思う。

だから今日は一つの考え方をシェアしたい。

「成仏」。
この言葉をとても大切にしてる。

「これをやれずには死ねない」ってことを、
意識を持って、やり残さないようにしてきた。
みんなはどうだろうか?
意識あるところだろうか。

僕の場合、幸いにも人生やりきったと思えてる。
「気になるもの」はとにかくいっぱいあった。
だから凄く多くの事を経験した人生だったと思う。


今日の「成仏」というテーマについて僕が話す時、例になりそうなわかりやすい話は色々と思いつくし、
この話は過去に何度も人に伝えてきた話でもあるんだけど、
あえて俗っぽい話を、わかりやすいので例にだすと、

「成仏」を語るとするならば、
僕はとても「車」が好きなので、
「車」の話は、僕の中で典型的な成仏の話としてわかりやすく伝えやすい。

僕は車屋さんになるくらいだから、車が凄く好きだ。
昔から外車とか、デカいSUVとか、ミニクーパーとか、ビンテージカーとかが好きだった。
でも、本当に好きな車ってのは、経済的な理由とか、
他にも色々な理由があって、
実際は、なかなか乗れないものだ。

車屋だったからこそ、車の全てに詳しかった僕は、
車の維持費、リセールバリュー、燃費や税金、故障なんかも普通の人より透明に分かってしまっていたので、無視するのも難しかった。

だから結局自分が実際に乗ってた車ってのは、その範囲内で精一杯好みに寄せた、そんな車だったように思う。
1番好きな車ってのは本当はもっと尖ってるやつだった。
例えば外車のSUVなんてのは、バカ燃費が悪い。故障も税金も、何もかもが最悪だ。
だから乗れなかった。

要するに、本心はずっと違うところにあったと思うんだけど、妥協してたんだと思う。
でも。
それはそれで、それなりに気に入った車にその時その時乗ってたとは思うので、
自分でその時点では、妥協してることには、そんなに気付いてなかったと思う。

そんな数年を過ごし、でもやっぱり思い切って新車で欲しい車を買えた時、色々なことが一気に変わったのを感じた。色々な結論が僕の中でクリアに出た。

「ああ、結局、これを買わなきゃダメだったんだ。これでしか僕は車が終われなかったんだ。」

そんな感情だったと思う。
その時、長い車人生に僕は、
「成仏」を感じたんだよな。

「成仏」以前は、
運転してても、キョロキョロ周りの車ばかり見てた。
自分も好きな車に乗ってても、他の車への目移りみたいなことは、ずっと繰り返してたように思う。
「あれもいいよな、これもいいよな、」って、
好きな車が何個もあった。
でも、「成仏」以降、この目移り的な感情が、驚くほど無くなった。
自分でもその変化は驚きだった。
車への長年の憧れみたいなのが満たされて、
極端なほど、世の中全ての車に興味がなくなった。こんなにも他の車に興味が無くなるんだって、その感情を面白く感じた。

本当、楽になったんだよな驚くほど。

紛れもなくこれぞ「成仏」だと思う。

僕は、長年、
「代用品」に乗ってきたんだと思う。

今立ち止まって考える事は、
代用品を普通に欲しいとその時は思っていたこと。
自分の本心は、本命でしか満たされない事に、全く気付けてなかったわけになる。

この経験から考えたのは、
誰にでも「本当はこれが欲しいという本心」があったりはしても、達成できてない感じが、心の底にはあるんじゃないかという事。

例えば「世間体」とかも考えちゃってることもあるだろ。
そういう誰かの目を気にして手に入れられないこととかも、凄くあるんじゃないかと思うんだ。
経済的な理由。世間体や、周りからの意見。
欲しいものがいろんな理由から買えないんだよな、意外に。

「こんなもの買ったら旦那が何を言うか」
「嫁さんがOKを出さない」
なんて、よくある話だろうなと。

でも、結局、代用品をどれだけ買ってもきっと「成仏」はできないんだよな。

満たされないまま、次々と似たようなものを買ってしまい、余計な出費が増えるなんてことにもなり得る。
だからこそ、本当に欲しいものは、なんとかして手を伸ばすべきなんだと考えてる。

この話は、物だけではなく、経験とかも全部そうなんだよな。
経験なんてのはもっと、
人生において、1番大きな話だと思うんだよな。

「その夢を実現するまでの過程」。
そこにも、それこそ頑張り甲斐があるってことだとも思ってる。

この人生、一つ一つ成仏させていきたいよな。

余談だけど、
「あの人はずっとあの世界が終われないんだろうな。」と、
感じることが人を見てるとあるよ。

他人の話だから、僕が言うのも余計なお世話だけどな。

決して偉そうにゆうわけじゃないんだけど、
ずーっと同じ世界に囚われてる。
きっとそれは、とても苦しいだろなと。

だからそんな人には、「成仏」を目指してほしいと思ってる。


総じて言うと、自分の本心。
なにも気にしない1番の本音。

僕の場合それは、
究極的に言えば「この人生でマジで成功すること。」だったと思う。
僕は家庭に恵まれた。特におばあちゃんには死ぬほど愛された。
だからこの命をどう使い切るかが、至上命題だったと思う。

一つ一つやらなきゃいけないことを、
「成仏」させていくことが、幸せには、とても大事だと思ってる。

誰かに共有しなくていい。
自分だけの価値観で、自分だけの本音で欲しい物を手に入れたり、経験していったらいいと思う。

なんか鬱々としてる男なんてのは、それがいっぱいあるように見える。
やり残した事がいっぱいあるように見える。
「今、死ねますか?」
「ええ。もちろん嫌ですが、死ねますよ。」
って僕は言える。

そして今日の話の本質に実はなるのが、
「手に入れるまでの過程。」

それこそ意味があったりするから、
それに挑戦していきたいんだよな。
日々の努力だと思う。

「成仏」という考え方。

物も手に入れる。
暮らしも手に入れる。
恋も愛も全てやり切る。
未体験とか無くしたい。
この命を使い切る。
明日死ぬかもしれない。


*写真は道路に寝そべって撮った写真。


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