朝4時半にベランダに出てみる
広い空。
ほんの30分ほどのあいだに、
東の空が白んで、赤く染まり、
それがほぼ全天に及ぶと、
その美しさ、神々しさに、
胸を衝かれます。
いま、この瞬間に
世界が幕をあけるようだ。
日々を生きていて
つらいことも、
ありますが、
この光景は奇跡。
刻々と変わる
自然の神秘を見るだけで、
満たされていく。
幸せは
もとめるものではなく、
あることに気づく。
気づくで得られるもの。
昔は、
海の華やかさに
引け目を感じていたのですが、
最近は、
波に
触れても
眺めても
一瞬で無になれます。
これも私の成長です。
私の父は
長野県小谷村の出身で、
祖父母の家の縁側のミシン台で
宿題をしていると
目の前が山でした。
山ってのは、
実直な感じがして
ホッとします。
今は、祖父母が亡くなり
家は他人の手に渡り
あの景色は自分のものとして
眺められない。
縁がなくなってしまった小谷村。
いつか行きたいな。