【奇才】サルバドール・ダリ作品紹介🎨🖌️
こんにちは。
今日は、だいぶ前にやると言っておきながらスッカリ忘れていた、サルバドール・ダリについてのお話をしようと思います。
彼は、私が2番目に好きな画家です。✨
ちなみに1番は以前(11月1日の記事で)紹介したルネ・マグリットで、ダリはマグリットと同じく「シュールレアリスム」の代表的画家です。
シュールレアリスムの作品は全体的に摩訶不思議なものが多いのですが、インパクトの強さでいうと、ダリの作品群はトップクラスかも。
全てが本当に奇想天外。圧倒的な世界観。個性の爆発。率直に言うと、意味不明。
ダリ本人も相当ユニークな人で、同期の画家たちからは総じて変人呼ばわりされていたそうです。
まぁ、天才と変人は紙一重と言いますからね…(異論は受け付けます)。
だからこそ、私のような凡人は惹かれてしまうのかもしれませんが。
そんなわけで(どんなわけだ)今回は、私の好きな彼の作品をいくつか紹介します。
アートがお好きな方はぜひ一読してもらえると嬉しいです(*´-`)
/Hola!\
作品を紹介する前に、まずは彼の生涯を簡単にまとめておきます。
サルバドール・ダリ🇪🇸
(生没年:1904~1989年)
スペイン出身の画家。
少年時代から絵画に興味を持ち、20代半ばにパリへ。
そこでピカソやトリスタン・ツァラ、ポール・エリュアール、アンドレ・ブルトンらシュールレアリスムの中心人物たちと面識を得る。
シュールレアリスム運動に参加したダリは、一躍人気画家に。
しかし、様々な奇行によって他の画家たちから顰蹙を買い、数年でシュールレアリストのグループから追放されてしまう。
その後ニューヨークに渡り、その芸術性と奇抜なパフォーマンスで大評判になる。
自身を天才と豪語する程の自信家だったが、最愛の妻ガラ(ポール・エリュアールの元妻)が亡くなると製作活動をやめ、スペインのプボル城(ダリがガラのために買った城)に引きこもった。85歳で死去。
トレードマークはピンと上を向いたカイゼル髭と、ギョロリと見開いた目。
ペットには、オセロットというネコ科の動物を飼っていたようですよ。
(なにこれかわいい)
では、いよいよ作品を順に見ていきましょう。
◯『記憶の固執』
やはり、まずは代表作から。
画面奥には海岸のような光景が見えますが、手前に描かれた柔らかそうな時計がなんとも不思議な雰囲気を醸し出しています。
なんとこの溶けている時計は、カマンベールチーズからインスピレーションを得たそう。
ダリはこのように、モチーフに「他のイメージを重ねて」描くという手法をよく取ります。
これは「偏執狂的批判的方法」と呼ばれますが(イカついなぁ)、簡単にいうと「ダブルイメージ」のことです。
この作品においては、カマンベールチーズと時計が、ダブルイメージで描かれています。
他の作品も見てみましょう。
◯『水面に象を映す白鳥』
一見、池で三羽の白鳥が泳いでいるだけのように見えますが……
分かりますか?
水面に反映した白鳥の姿が、象になっているんです。白鳥×象のダブルイメージですね。
もう1つ見てみましょう。
◯『ナルシスの変貌』
左側は、片膝を立てて水面を見つめる青年ナルシス。
対して右側は…ナルシスと同じような形態の、手と卵。
この作品も、ナルシス×手と卵のダブルイメージで描かれています。
どうですか。なんとなく、ダリが表現したかったことが見えてきましたか?
皆さんも一度は、無意識のうちに「あるモノに何かがダブって見えた」という経験があるんじゃないかと思います。
彼はそんな妄想をリアルな筆致で描き出すことで、常識的な世界を転覆させて、妄想によって生まれた新たな世界を画面上に構築したんです。
分かるような分からないような…という感じかもしれませんが、とにかく彼の描く世界が、私たちの知っている世界とはどこか決定的に違っているということは感じてもらえるんじゃないかなと思います。
無意識の世界を表現することで、現実世界の秩序を信じる人々の常識を打ち壊そう。
この発想は、マグリットと似たところがあるように思います。
ダリの作品には面白いものがたくさんあるので、もう少しだけお付き合いください(。-人-。)
◯『茹でた隠元豆のある柔らかい構造(内乱の予感)』
中々衝撃的な絵ですが、こちらもダリの代表作の1つです。
手と足が突き出た怪物が、顔と乳房と足が生えた怪物と組み合っているように見えますね。
タイトルにある「隠元豆」というのがどの部分を指しているのかはよく分かりませんが、とにかくなんだか物騒な雰囲気を感じます。
この作品に関して驚くべきことは、ダリがこれを描いてから数ヶ月後に、実際に内乱(スペイン内戦)が起こったということです。
たまたまかもしれませんが、これによってダリは、潜在意識によるイメージに予言の力があると確信したそうです。
◯『象』
二頭の象が描かれたシンプルな作品ですが……
足が長い!!!( ゚Д゚)
この象はダリのオリジナルキャラクター(?)で、他の作品にもたびたび登場します。
大きくて強いイメージがある象にあえてひょろっとした足を付け加えることで、強さと弱さの対比を表現しているんだとか。
天才画家だったダリにも、人には言えない弱い部分があったりしたんでしょうかね。
◯『目覚めの一瞬前にザクロの周りを蜜蜂が飛び回ったことによって引き起こされた夢』
やたら長いタイトルが気になりますが、私のお気に入りの作品です。
ザクロから魚が飛び出し、その口からさらにトラと銃が飛び出してきているというなんともシュールな絵です。
手前に横たわる全裸の女性のモデルは妻のガラで、ガラが目覚める直前に見た夢をもとにしているそう。
夢の中では大抵おかしなことが起こりますが、それをここまでリアルに描けるのはすごいですね…
画面右奥には、先程紹介した足長の象がいらっしゃいます。
◯『燃えるキリン』
最後に紹介する作品もやはり個性的です。
『燃えるキリン』というタイトルながら、中央に描かれているのは何やら怪しげな青い女性。体に引き出しが付いています。
右側にいる女性には、引き出しではなく突起のようなものがたくさん付いていますね。
左奥にはタイトル通り燃えているキリンがいます。
趣旨はちょっとよく分からないですが、この理解不能さが、現実世界の再解釈を測ろう!というダリの呼びかけを全面に表しているような気がします。
まぁ、これまでゴタゴタと大したことない解説をしてきましたが、ちょっとでもダリに興味を持ってもらえたなら、それだけでとても嬉しいです。
ただ、ダリワールドは相当引力が強いので、引きずり込まれるともう抜け出せませんよ。
最後に。
皆さん一度は見たことがあるであろう、チュッパチャプスのロゴ。
これも実はダリのデザインなんです。
チュッパチャプスの考案者であるアンリック・バルナットという人がロゴデザインをダリに依頼し、ダリはその場でササッと描いてしまったとか。
全然関係ないですが、チュッパチャプス・ツリーってどうしてあんなに魅力的なんでしょうね。
スペインのフィゲラスという所には、ダリ劇場美術館という美術館があるそう。
さすがダリ!個性的な見た目。
スペイン行きたいなぁ…
今回はサルバドール・ダリについてダラダラと語ってみました。
私はただのダリファンで、専門家ではないので、解説がちょっと甘いところは大目に見てもらえると嬉しいです(;・ω・)
読んで下さった方、ありがとうございます(*´ω`*)
では今回はここまで~。
また次回。