読書感想文の話③
メモ程度にサラッと書いた原文は
l’m yellow and white and little blue
だったのだろうか?
舞台はUKのブライドン、構成国はEnglandである。
旦那さん(Englishman)と著者みかこさん(Japanese)のご子息はMixed。
ご子息のケンさんの話を通して描かれるMixedの学生のビルドゥングスロマン、ノンフィクション小説と言ったほうが分かりやすいかもしれない。
我々日本人は未だに国際結婚は珍しく人口減少も合わせてMixedは少ない。
グローバリズムと対峙しているからこそ起こり得る問題PC(ポリティカルコレクトネス)が慎重に関わってくる。
これからの私達、国内の経済は今後も冷たく厳しいのでこれから優秀な人材は国外に出ざるを得ない。
優秀な人ほど国外に出ていき東洋人(オリエント)と差別される側に立ちます。
日本でも散々見てきました。差別を。
多様性を受け入れない習慣で興味すらない。
頭の悪い人ほどレイシストが多い印象です。
現在、人口オーナスによる減少を抑える為、労働人口の低下に外国人を受け入れる対策を進めてます。
しかし果たしてこのスタグフレーションの日本に期待して来日して来てくれるのでしょうか?
筆者が作品を通して唱える事はPCが早い段階でこんなに深刻に身近にあり国際問題に早い段階で直面する事。
平和ボケした日本とは違います。
今後、海外移住先に出会すであろう現実を知る事が出来ます。
後で調べたら100万部のベストセラーみたいです。
今の時代で100万部は凄い。
1.元底辺中学校への道
著者の状況説明。細かい言葉で再現しているので分かりやすくイメージしやすいです。
2.「gree/グリー」みたいな新学期
この章から既に人種差別について問題が出てきます。早い段階でPCがどれほど深刻かが分かります。
3.バッドでラップなクリスマス
多様性についてが描かれてます。
今後、日本の社会がどう変わっていくか分かりませんがグローバリズムと対峙するには多様性を受け入れる必要は必ずあります。
4.スクール・ポリティクス
アイデンティティについてがよく分かる。英国の政治家が如何に世間が見えていないのかも分かる。世界の問題は複雑で明確な回答の無いものが多い。
5.誰かの靴を履いてみること
シンパシーとエンパシーについて。
少なくとも私ら世代の教育にはこういった考えはなかったと思う。
今の日本の教育はどうだろうか?
6.プールサイドのあちら側とこちら側
格差社会(庶民とestablishment)というものは今後更に広がるだろう。
その壁はいつか壊せないぐらいに高くなり完全に分離された社会が出来ると思います。残念だけど。
7.ユニフォーム・ブギ
子供の貧困(子供だけではなく貧困)について分かる話なんだけど、すでに日本でもありそうな話。景気が悪くなると益々貧困層は増えてしまう。
8.クールなのかジャパン
Mixed(ハーフ)問題についてなんだけど東洋人(オリエント)はまず中国人に見られてFucking chinkyと差別的に扱われる事があるけど、残念だけどそれも仕方ないと思う。
9.地雷だらけの多様性ワールド
多様性(Female Genital Mutilationについて)マルチカルチュラルの難しさについて分かる。同じ言葉を話していても勘違いからの紛争もある。多様性を受け入れるには広い世界観を持たないと無理だと思う。
10.母ちゃんの国にて
息子の帰省。日本に割と沢山いるであろう老害との出会い。それによる悲しみ。そう、分かる。
もう救いようが無い国だから老害が死滅するのを待たないと再建は無理なんです。だから2060年なんです。
11.未来は君らの手の中
LBGTQ問題だけど根本は"IN LOVE"の話。同性婚、結婚の平等とか色々あるけどそういった事も時間と共に解決します。
12.フォスター・チルドレンズ・ストーリー
色んな環境の子ども。感動的な再会の話。世界には素晴らしい人達もいるという事を忘れちゃいけないと思う。
13.いじめと皆勤賞のはざま
PCからのいじめ。別の角度から見ると親が親なら子も子、カルマとして自業自得の結果になってしまう。だからこそ差別はよくないし、差別はいつか自分に返ってきます。
外国人研修生を差別している多くの日本人にもやがてどこかでカルマは返ってきます。
14.アイデンティティ熱のゆくえ
子供の頃からずっとあるPCの問題
東洋人(オリエンタル)について。
中国人の生徒会長はPCに直面して暴力で返したエピソードだが反抗する表現としては彼が正しいのかもしれない。暴力は良くないが。
15.存在の耐えられない格差
その名の通り超えられない格差社会の話だがこれについては日本も同じくあるわけで格差はどんどん広がっていきます。
16.ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとグリーン
デモを参加するのにもスクールランキング上位の階級じゃないと参加出来ないとは知らなかった。
将来も出来る事ならこの安全な日本で生活して行きたいんだけども。
"何も変わらない"ことから貧困になってしまいました。世界に出なきゃ裕福になれそうもないZ世代。
賢いあなた達だからこそ読むべき本かもしれない。
今後の可能性として。
英国に住んでいるからこそ教えられるポリティカルコレクトレスの問題。
海外移住での学びを得られる一冊になっております。
評価★★★★☆(4.4点)
あくまで映画とか小説、趣きのある作品の評価は独自のものでありますので私の評価はお気になさらず。
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