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【英語で】牡羊

Q:羊のオスはなんという?

A:ramです。

カタカナで書けば、子羊のlambと一緒のラムなので紛らわしいですねぇ。カタカナでは一緒ですが、英語では l と r の違いがありますので、いい発音練習です。


lambにはbがありますが発音されないので、純粋に l と r の発音の違いだけです。こう言った一つの音だけが違う単語の組み合わせのことを最小対(語)、minimal pairというのですが、発音練習にもってこいの組み合わせです。他にもlamp(灯のランプ)とramp(高速道路と一般道路をつなぐ道などを表すランプ)もカタカナでは一緒ですが、lとrが違う単語ですからいい練習になりますよ。

Some vehicles are running up and down the ramp.


さて日本語なら、動物の名前に雄(牡)・雌(牝)をつければ雌雄を表す動物になりますが、英語にはこれまでの投稿で扱った動物の子や動物の肉と同様、独立した語があります。

種類としてはsheepのオスはram、メスはewe、子はlamb、同様に鹿はdeerですが、牡鹿はbuck、牝鹿はdoe、小鹿はfawn、雄鶏はrooster、雌鳥はhen、ひよこはchickと呼ばれます。

総称   オス   メス   子
sheep    ram       ewe   lamb
deer         buck           doe         fawn
chicken    rooster       hen         chick

他にも単語があるがこの表は代表例

eweは古英語で羊ēowuから、buckは古英語で雄鹿buccと牡山羊buccaの混成語、doeは古英語dāより、fawnは古仏語で若い動物を表すfeon/faon、chickenは古英語でひよこcycen、roosterは古英語で止まり木hrōst+-er止まり木に留まるもの、henは古英語で雌鳥hennより。

さて牛はどうでしょう?牛の総称はcowだと思われるかもしれませんが、実はcowは乳牛、すなわち雌牛のことなのです。

A cow is being milked.

牡牛にはoxとbullの2種類あって、oxは去勢されておとなしく農作業用などに利用される牡牛、bullは繁殖できる攻撃的な牡牛です。総称としてはcattleなのですが、これは牛の個体を指す語ではなく集合的に畜牛を表し、下記例文の様に、常に複数扱いです。

Cattle have to be housed for the winter.
冬に備えて牛を屋内に入れないといけない。

もちろんmale sheepとかfemale deerといえば通じるので、malefemaleを覚えておけばそれでいいのですが、読んだ時、聞いた時のために、何となくでも覚えておいて損はしませんよ。

ちなみに牡羊座Ariesはラテン語で牡羊を表すariesから来ていますが、元からある古英語の語彙ramを使って、別名the Ramとも言われます。

ついでに漢字の話。雄・雌、牡・牝と2種類のオス・メスの漢字がありますが、雄の漢字は元々鳥を表す語、牡は牛偏が表す通り元々は牛のオスのこと。現在では、牡牝は家畜や鳥に主に用いられる一方、雄雌は、例えば雄ネジ・雌ネジの様に、人間、動物、物を含む広範囲に使える語との事だそうです。英語を解説していると、国語の勉強にもなります。


トップ画像:By haidar-alkhayat  https://cdn.pixabay.com/photo/2020/05/26/10/24/ram-5222568_1280.jpg


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