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【ネパール】 不便だから幸福感10倍
ネパール行った時の話です。
最初に首都のカトマンズで何泊かした後に、もっと ヒマラヤ山脈がきれいに見える街があるということでナガルゴットという町に移動することにしました。
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バスで1時間か1時間半ぐらいなので そこまで 遠くはないです。
しかし、小高い山の上に位置する街 なので 少し離れた感じがあります。
地元の住民が使うような公共バスに乗って行きましたが 、山が近づくと 運転手が急に陽気な音楽をかけて、バスの中パリピ感満載、 みんな楽しそうです。
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公共のバスとは思えない
町に着くちょっと手前になると、観光客の外国人が トレッキングの格好でバスに乗ってくるようになりました。
その時は トレッキングしてるのにバスに乗ってくるなんて変だなと思いましたが、あまり気にせず坂は登ると町の中心部に着きました。
町の中心部と言っても ホテルがあるだけで飲食店が5、6件。
しかも 飲食店も 小規模な店ばかりで街とは言えない場所です。
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そんな町でしたが、景観が素晴らしく、私もトレッキングに出かけることにしました。
トレッキング中、色々な出会い・交流を経験し、ネパールの方々の優しさに感動。
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笑顔とサービスに感動しました
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いつの間にか時間が経過して「そろそろ引き返せなきゃならない」と下った山を今度は逆に 登り始めました。
舗装された道を歩きましたので、後ろから車やバイクが来ます。
何人か バイクが止まりと声かけられました。観光地でタクシーに声かけられるのはよくあることです。
「こっちはトレッキング中で必要ないのに変だな」と思いながら何回か 断り、上の方まで来ると さすがに疲れてきました。
なので「次来たバイクタクシーに乗ろう」と決めて歩いていました。
しばらくすると若い男性のバイクが止まり 「乗ってくかい?」というので、「金額はいくら?頂上まで 町まで 」と言うとなんと「お金はいらないよ 」と逆にびっくりされてしまいました。
「ちょっと意味がわからない」のですが とにかく後ろに乗せてもらいました。
しばらくすると、町まで行かずに、 途中の民家で止まりました。
「じゃあここが僕の家だから 、もっと上に行きたかったらすぐそこがバス停だよ」とバス停を指差し、去ろうとします。
何かお礼をしなきゃとパニック、頭が混乱してる中で とりあえずチップ代わりにお金を出したんですが、そのチップをどう渡せばよいのかわからず 受け取りを断る相手に対して「It ' s my pleasure 」と 絞り出しました。
そこでバスがちょうど来たので慌てて バス停 へ向かい走ります。
なので、そのチップに対する説明というか フォローが満足にできませんでした 。
よくよく その出来事を考えていると分かってきました。
ネパールのこういう小さな村ではきっと助け合いの精神が根付いていて、「バイクに乗っている人は山を登っている人を見たら声をかけて後ろに乗せて、上の方まで運んであげる」という山の町 ならではの文化があったんだと思います。
日本では遭遇したことがないですし 海外でも 遭遇したことない話なので理解するまでに時間がかかってしまいました。
だからこそ あの時はチップを渡すべきだったのか どうなのか というのは非常に難しいと今でも思います。
結局そういう場合のチップは相手の雰囲気や状況によって、すごく複合的な判断でその人の将来のため、今後の日本人観光客の将来のため、などなど いろんな事を考えなきゃいけないし、正解がない。
しかし、そういった文化を見て ネパールの人たちが幸せそうなのが理解できました。
なので、その後は私も、ネパールの人たちにお返しの努力をしました。
造花の花を売りに来た少女には花を受け取らずに、その価格のお金を渡してあげたり、観光地がゴミだらけだったので掃除したり。
(色々な背景を考慮しながら)
たくさんお礼を言って、言われて、笑い合って。
そんなこんなで、充実した幸福感の中でネパールから出国、日本へ帰国しました。
関西国際空港から車での帰り道。
途中のサービスエリアで昼ご飯を食べることにしました。
食券機に並んでいると前のおじさんがもたもたと要領を得ない様子。
ネパール 帰りのノリで「何探してますか?」 と声をかけてしまいました。
声をかけた瞬間に「しまった」と思ったんですが、時すでに遅しです。
でもそこから会話が生まれ 「うどんがない」ということだったので一緒に探し、後ろのうどんのディスプレイの横に「うどんは食券機ではなく カウンターで直接注文してください」 っていうのを見つけ おじさんは「ごめんごめん」 、お互い笑顔でその場を離れることになりました。
普段のように声を掛けなかったら、「いくらなんでも遅すぎる」と列に並んでイライラしていたかも知れません。
でも なぜ 普段はそこで声をかけないのか考えたんですが、きっと「探せますからいいです」とか「大丈夫です」とか 拒絶されるという予想のもとだと思います。
そうやって考えると今の日本って助ける側も助けられる側も慣れていない。そしてそこで協調していくことに慣れていない。
なんだかちょっと閉塞的な部分を感じて、 ネパールの人たちの幸福感が羨ましく感じました。
きっと昔の日本は、隣の家に醤油や塩を貸したり、貸してもらったり、その中での幸せがいっぱいあったんだと思います。
今は、コンビニで買えてしまうので、そういう付き合いが面倒になってしまって、同時にその幸福感を失ってしまったのかも知れない。
そんな風に思った旅でした。
だからこそ、この経験を「明るい未来」に繋げていきたいと思います。
(あえての昭和的表現^_^)
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出会う人との会話のきっかけになった
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