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屍(しかばね)のポーズで目を覚ます

シャバアーサナ(屍のポーズ)とは

シャバアーサナ(シャバーサナ)を愛するヨギはたくさんいると思いますが
わたしもシャバアーサナ、大好きです。

あおむけに横になり、手は体側、手のひらは上に向けます。脇の下は握りこぶし一つ分くらい、ゆったりとした仰臥位です。全身から余分な力を抜いていきます。足首、膝、仙骨、胸骨、奥歯、顔面の筋肉、頭蓋骨、眉間・・・内臓、眼球の力も抜いていきます。7つのチャクラの存在感を感じ取ります。

シャバアーサナは無限の可能性に満ちたアーサナで、いわばヨガのクライマックス。
シャバアーサナでダイナミックにからだが変わるとき、それはもうヨガではなく、生き方の変化、存在の仕方が変化することにつながります。

わたしのクラスでは、シャバアーサナは中盤に置かれます。シャバアーサナへ至るまでのプロセスと、シャバアーサナから始まるプロセスで、90分〜120分のクラスを組んでいます。

あたたかく浮かび上がる。目覚めのテクニック

わたしは朝、布団から出る前に、シャバアーサナを瞑想として行っています。
眠りから覚めゆっくりと自意識を降ろし、「この世」に着地するまでの目覚めのプロセスは、「ほんとうの自分」と対話する大切な時間です。
もちろん起き上がって坐法をとったり、散歩しながら瞑想してもよいのですが、わたしの場合、起き上がるとたちまちその日のミッションが頭を駆け巡り始めることが多いので、起き上がる前の、できれば自分が目が覚めていることに気がつかない時点から始めます。

起き上がる前に瞑想するメリットは、からだの奥に残る余分な力をとらえやすい、ということがあります。パワンムクタアーサナの簡易版で身体の中心線を軽く整え、しずかにしていると、力が入っている部分や痛み、重さ、違和感がはっきりと浮き出してきます。

痛みや緊張の奥から、恐怖や罪悪感が現れることがあります。
目が覚めたとき握りこぶしをつくっている体験はありませんか? 無意識(人間の意識のうち無意識の領域は95〜98%)がからだに及ぼす影響を、目覚めの直後には自覚しやすいのです。

フィジカルでもメンタルでもよいので自覚できた違和感は、「意識」と「呼吸」を使って、ひとつひとつ、ゆるめ、解放していきます。
具体的にはカパラパティ・クリアに似たやり方で、その部位を呼吸で絞って違和感の原因となる周波数を身体の外へ手放します。そうするうちに、身体が温かくなり、軽くなり、心身ともにかろやかに気が満ちてきます。
すこしテクニックが必要ですが、コツをおぼえれば難しくはありません。ヨガセラピーのなかでも、このやり方をお教えしています。

クリアリングのあと、ふたたびシャバアーサナに戻ります。          じゅうぶんに満ちた存在であることが自覚でき、からだは水を得た魚のように柔軟になり、ぬくもり、深い安らぎのなかで浮かび上がります。

そして新しい朝を迎えて立ち上がるのです。

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