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『パタタス・マンデー』上司の話〜あれから(´-`)

毎週月曜日22時から
生放送でお送りしているラジオ番組
stand.fm
『広瀬大地のパタタス・マンデー』
通称パタマン
シンガーソングライター広瀬大地さんによるラジオ
軽快なトークが心地よく時事ネタや大地さんを取り巻く出来事リスナーメールからのお便りに答えたり音楽を紹介したりなど盛りだくさんな番組です
オリジナル楽曲毎回流れるのも一つの楽しみ


ワタクシ(  ̄▽ ̄)ちーぼー
リスナーでございまして。
第一回からずっと聴いております

最近仕事が激務すぎて_((;'ε`」∠))_
リアタイ出来ない事しばし、、でしたが
ちゃんとアーカイブもあります

コチラからでも検索して聴けますよ😘

(( ̄_|ふむふむ、、←夜中とかお休みに聴いてる

たまにテーマに沿ったメッセージにお便りするんですが、
ある回について
その後のお話しを書きたいと思います
answer songならぬ
another story的な。

ラジオ番組表で紹介された上司はただただ怖い人のイメージでしたが、
あの話には続きがあり

某アパレルメーカーの支社
私が希望した職種とは違う場所を紹介されたとこがこの上司の所
イメージで言うと、ドラマ「ショムニ」に出ている江角マキコさんをもっと小柄にし、年齢を重ねた感じの方
お名前をNさん(仮名)としましょう

まさに仕事バリバリのキャリアウーマンって感じ
見た目も印象も圧迫感ありました
まず、言われたのが仕事始まりの15分前には会社に来て週一デスク周りのお掃除
タオル5枚渡されて
コレは机用、窓用、床用、、と、様々な場所を拭く雑巾
どう見てもおんなじタオルにしか見えません
Nさんが持参した真っ白なタオル
雑巾??
私、ウチではこんなの普通に顔拭いたりしてますが??みたいにキレイなタオルです

もし、窓用とか床用を間違えて使うと
そりゃ怒られたもんです

はぁ⁈アンタこれ間違えてんで!
次からきぃつけや‼︎

なんてゲキを飛ばされながらも
すいません。と謝るしかなく

この5枚のタオルの違いを見分けるのに何週間か掛かりましたね

そっからあくせく働く事しばし、
よその部署の人から言われた言葉

(アンタよーやってんな、あの人のとこで。アンタくらいやで3ヶ月以上続いたの)

私より前に来た人は数知れず
だいたい3か月以内には辞めてる。との話

それからのちに
私は2年半働く事になるのです

その間、ラジオであった出来事の後に
Nさんは私の事を
「ちーぼーさん」と名前で呼んでくれるようになりました
何だか認めてくれたみたいで嬉しかったなぁ
それまでは
ちょっとアンタ!とか名前で呼んでくれた試しはなく
めちゃくちゃよそよそしかったから。

Nさんとちゃんと会話出来るようになった当時はSMAPがアイドル全盛期でして

SMAPの中で誰か好き?みたいな会話

(  ̄▽ ̄)♪
私はシンゴちゃん派ですー!

するとNさんは
アタシも若い子の音楽聴くんやでー私は断然キムタクやな!だって1番カッコいいやん!

なんて事も話したっけ

しばらくしたある日
会社の人事が変わって
社長が別の人になり、面接と言う事で私達バイトのメンバーが1人1人呼ばれました

私の番
大きな総務課の事務所一角に面談室があり
そこへ向かいました

社長直々にお話しがあり、
私の仕事状況を把握した上で社長が

「いずれアンタをこっちの総務に呼ぼうと思てるんや。パートになるけどええか?」

(  ̄▽ ̄;)
え?

いきなりの移動話、動揺が隠せない
しかし、パートになると時給は下がります
しかも自転車で通勤時間40分もかけて通ってた場所
それよりも何よりも私はNさんがどうなるんだろうということが気がかりでした

思わず社長に、

Nさんは、Nさんはどうなるんですか?

と、聞きました

すると社長が、

「あーNな、アイツにはまたよそ回ってもらうわ」


事実上の『左遷』です。
元々、本社勤務のNさん
多くは語らなかったけど、本社の若手社員の方々から嫌われてたみたいな話を聞いた事がありました
あの当時からIT化の波が来てて
pcが出来ないNさんは弾かれたのです

赤ペンを耳に挟み
伝票をペラペラめくって電卓を叩く姿
正に職人さんみたいでした

社長との面談を終えて
Nさんの待つ離れの事務所に帰って来ました

Nさんが
「社長何て?」

と、聞いて来たので

(  ̄▽ ̄;)
あ、あたしの今の仕事どんなんやってるか?って、、、

Nさん
「ふ〜ん、あの社長もよう分かってないからな!」

私は、咄嗟にウソをつきました
言えないよ、、
この離れの事務所がなくなって
Nさんが飛ばされるなんて、、


そしてNさんの身を追い詰める出来事が起こるのです

いつものように朝の掃除をしていると
Nさんが出勤してこない。
おかしいな?と思っていたら別の上司が

あ、ちーぼーさん!
今朝Nさんのお母さん亡くなったって
2、3日お休みするみたい

えー!!!

Nさんは、母1人子1人のお母さんと2人暮らし
お父さんはずっと昔に亡くなってるらしく
Nさんの生活を全てお母さんが支えていたのです
ずっと独身でバリバリ働いて来たNさん
最近お母さんの調子が悪いって言ってました


お葬式も終わり
出勤してきたNさん

まさに抜け殻状態で上の空
顔色も悪い

あの威圧感のある姿は微塵も感じられませんでした

何て声をかけていいか分からず
とりあえず
大変でしたね、、と。

コクンと頷くNさん

ちょうどその頃、
私が会社を去る日が近づいて来ていました

社長からの提案
とにかくこれ以上時給が下がると
一人暮らしのあたしはキツイ
思い切って辞める決断をした私

傷心のNさんに伝えるのは辛かったです

それまでにNさんに聞かれた事

⚪︎ATMはどうやってお金を下ろすの?
⚪︎役所の届出はどうするの?
⚪︎ガス、電気料金の引き落とし方はどうするの?
⚪︎香典返しの金額は?
などなど、、、

嘘みたいですが、本当に何も分からない状態
お金の面はお母さんが銀行からおろして来て
Nさんにお小遣いを渡すみたいな生活だったみたいです

ある日
ちょっと一緒に来て!と言われて付いて行った先にATM
今から言う番号押して
と、暗証番号を読み上げるNさん

(  ̄▽ ̄;)
いやいや、ダメですよー
と、下がったんですが
やった事ないから教えて!と。

あんなに威厳があった人

こんなに小さくなってオロオロする姿

人は信じる人がいなくなるとこんなにももろくなるのか、、と


いよいよ私が会社を去る日

お昼ご飯、外に食べに行かない?と誘われまして。
近所のご飯屋へ
Nさんに連れて行かれた先はちょっと高そうな和食店

お金のない私は
必死に安いメニューを探し

(  ̄▽ ̄;)ノ
あ、私うどん定食で。
かやくごはんがセットになってるやつをチョイス

Nさんは
私、〇〇御膳ね。

|_ ̄))じー
へー、、Nさん、普段林檎しか食べないのに外食したら結構ゴージャスなやつ選ぶんだ、、。
なんて思ってたんですが、

全ての品が届くと
Nさんは少しだけ箸をつけて

「ちーぼーさん、あなた食べなさい」

そう言って箸を置いたのです

((  ̄〜 ̄;)))←うどん食べてる
え?


きっとNさん
私に食べさせる為にわざといいやつ頼んだんだ、、、
そう思いました


モグ((  ̄〜、 ̄;;))))モグ、、←うどんも〇〇御膳も食べてお腹いっぱい

ふ〜くるし、、

いよいよお仕事も終わり
最後の挨拶をしにNさんの元へ

(  ̄▽ ̄)
今までお世話になりました
Nさんもお元気で

Nさんは最後に 
はにかんだ笑顔で

「ありがとうな」

と言ってくれました

私は、部屋を出て行く時
やっぱりNさんの事が気がかりでもう一度
駆け寄りました

(  ̄▽ ̄;)
あの、!やっぱ私の電話番号言っときましょうか?これからも何かと大変だと思うので

Nさんはしばらく考え首を振って
「ううん、ええよ。。。1人で頑張ってみるわ」
そして

「ありがとうな」

とまた同じように感謝の言葉を伝えました

当時はまだ気軽にメール出来ない時代
LINEなんてありません
アドレス帳持ち歩くのが当たり前


それから私は今の会社に入社

少しして会社の外であの当時働いていたパートさんにバッタリ出会いまして


あーちーぼーさーん!
久しぶりやないの
ここで働いてるん?

そう声をかけられてしばらく世間話

あ!そうそう
ちーぼーさんと一緒にやってた社員のNさんおったやろ?


(  ̄▽ ̄)?
Nさん⁈Nさん元気にしてる?

すると
そのパートさん
顔を曇らせ

Nさんなー

あの人、あれからまた飛ばされて1人で業務任されてな
パソコン出来んやろ?かなり責められて
うつ病になりはったわ。
ずーっと休んではんねん
辞めるんちゃうか?


ええぇ‼︎、、、、。


私はすごく後悔しました
あの時、無理矢理にでも電話番号を聞けば良かったと。

しかし、もう時は戻せません
連絡の取れないNさん
どうする事も出来ません

もし、電話番号を知っていたなら
歳の離れた友達になれたかなぁ

また好きなアイドルの話出来たかなぁ


ねぇNさん、
今の私
あの時のNさんの歳を超えちゃったよ

後にも先にも
この時私、OLさんみたいだったなー

何処でどうしていますか?
お身体は健康でいらっしゃいますか?


そんな出来事が無かったかのように

当時私が働いていた会社は今はもう無く

その跡地には

派手なネオンの看板が目立つ家電量販店が建っています


出会いと
別れの繰り返し

人はみなそうやって生きてる

人生模様





長い文章
最後まで見てくれてありがとね

「ありがとうな」

☺︎

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