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新規集客しか興味ない人|ブランディングと商売


新規集客ばかり追いかけてませんか? 本当のブランド力を高めるために、何をしていけばいいか考察します。


Voicy No.345 2023年8月9日放送
本文を音声で聴きたい方はこちらからどうぞ!

長期的なお付き合いを大切に


俺はクライアントさんと、まあまあ長めにお付き合いします。いったん次のステージに行く前に考えていただきたいし、新しい会社さんともお仕事したいので、2年半~3年ぐらい一緒に仕事することが多いです。

コテツゼミと、ゼミの中のグループコンサルで関わる方とも、継続的に取組みと変化を感じられるように、中期的、長期的なお付き合いになっています。

ほかにも、人づてでつながっていて数年ぶりに相談に来られる方もあります。

そのときに興味の傾向として、めっちゃ思うことがあって。ずっと新規獲得に困っていて、新規集客にしか興味がない方とか会社があることです。

新規獲得はとてもコストがかかるので、常に新規を取らなければいけない時点でブランドとしてはかなりきつい。

ブランドの既存ファンの方が年々積み上がっている状態で、新しい方を入れて活性化していこうとして新規の方を取るのが理想でしょう。

それなのに「新規を取らないとやっていけない」のは、何かがズレているんです。
常に新規に売らないといけない時点で、既存のお客様がファンになってくださっていないからです。

なぜ新規を取り続けなければいけないのか

ビジネスオーナー側、ブランドオーナー側ができることとして、新規獲得計画とかマーケティングの計画以上に、既存のお客様とどう接していくか、既存のファンの方とのコミュニケーションを深めていく戦略をつくって、どう実行するかに時間とお金をちゃんと入れたほうがいい。

「ビジネスの花形は、新規獲得とかバズることだ」と信じている人が多すぎます。そんなわけ、ないじゃないですか。

お店にお客様がいないのに、デパートが生き残るワケ


今までも何度かネタにしているし、よく聞くエピソードだと思うし、大きな「なぜ」が出ると思うので、事実を踏まえた上で考えていく材料にしてもらえればと思います。

「デパートと新聞と雑誌・出版、テレビ局はオワコンだ」と、ここ10年ぐらい言われています。コロナの緊急事態宣言中に小さいお店がバタバタつぶれましたが、デパートは結局、乗り切って、終わったら最高益でした。

俺は本当にいろいろなお店を回るなかでデパートにも行きますが、平日に誰もいない状況を見ているのね。

巨大なデパートだと、売り場自体には数十人社員やテナントの店員さんがいますが、お客さんは俺だけ? みたいなときがあるわけ。

こんな巨大な建物と、これだけの人をどう維持しているのでしょう。

実は百貨店は、外商が100年以上続く呉服屋からの流れで、接点を持っているお客様のファン化をしています。

既存のお客様の要望を聞き、家族構成とかライフイベントに寄り添っているかが、この事実を証明していると思います。

そこで本当に既存のファンとかリストを大事にするビジネスって、とても意味があると改めて痛感したのです。

ヨーロッパブランドと仕事を一緒にしてブランドビジネスを学んだので、日本のどの会社と話してもブランドビジネスに対する理解が低いなと思ったけど、まあデパートって、やっぱりブランドなのです。

デパ地下とか婦人服売り場で買って、伊勢丹とか三越の包装紙を持って歩くこと自体は、もうオールドスタイルだよね。サザエさんを見ているのと同じで悪いことだという捉え方はないけれど、それが憧れにはなっていません。

でも、やっぱり商売では、新規だけを獲得して話題になるだけでは全然ブランドにもならないし、成り立たないということです。

というのは、原宿とか表参道で行列をつくるようなお店に自分が関わっていたことがあって、やってみたから感じるけれど、商売は潮の満ち引きみたいなものだからね。

既存のお客様に興味を持ってもらうための新規は、別にいいじゃないですか。既存のお客様とかファンの方に、本当にお金と手間と愛情を注いでいるの?というところです。

既存のお客様、ファンにお金と時間使おう


気付いている方はいらっしゃるかもしれませんが、Voicyは既存のファンの方のためのメディアという捉え方で、新規獲得の考えがとても薄いのです。

コテツのVoicyを聞いてくださっている方とか、コテツゼミの方に向けてしゃべっているという考えです。

(2023年の)6月も7月も「コテツトーク飯」というご飯会をして、9月はグルコン参加の方とコテツのアトリエで、秘密のパーティーでもしようかなと思っています。

既存のお客様とファンに対して情熱を注ぎ込んで時間もお金もかけると、その方たちが熱くなっていることが伝わっていくのです。

これはヴィトンもセリーヌもウブロも、やっています。

「新規で目立つから」とか「高揚するから」というのは悪いことではないけれど、それだけに目がいっているのであれば、既存の顧客とどう接点を持つか考えてみてください。

新規獲得はネットでいいけれども、既存顧客とかファンの方とは、リアルで絶対に会ったほうがいいです。

ネットイベントは、ファンを熱くするには効果がないと俺は考えているので、「リアルで会う機会をつくったほうがいい」というお話でした。

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上の文章は
Voicy放送をさかのぼり文章化したものです。
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