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Voicy No.0256 2022年12月26日放送

コテツゼミ参加者の募集を開始します。


コテツゼミの母体は、ブランディングと商売を学び、チャレンジしていくコミュニティです。コミュニティの学びを効果的にするための基礎講座として、コテツゼミを受講いただいています。(今回の募集は終了しました)

期間は2024年7月1日~12月31日の半年間。

詳細はこちらからご覧ください↓↓ 

最新のVoicyでも、ゼミの内容をお話ししています!

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ビジネスのはじめ方


この放送を音声で聴きたい方はこちらからどうぞ。

フリーランスは熱心に作業するだけでは差別化できず、価格競争に巻き込まれがちです。独立前にできることとフリーランスの課題と対策を、コテツゼミ参加者に伺いながら考えていきます。

事業をはじめるタイミング

コテツ:今日から「ビジネスのはじめ方」について、リアルなケースからビジネスやブランディングをどうするか連載でお伝えします。

聞き手はコテツゼミに参加いただいているナギさんです。

ナギ:よろしくお願いします。

コテツ:簡単に自己紹介をお願いします。

ナギ:もともと正社員で働いていて、いろいろ仕事をする中で動画編集をフリーランスでやっていけそうだと思い、約3年前から活動しています。

コテツさんのもとでブランドづくりを2年ぐらい学ばせてもらって、ヒューマンドラマ・プロデューサーとして今後、本格的に活動していこうと思っています。

コテツ:ナギさんに今回聞き手で入っていただいたのは理由があって。勤め人として仕事を頑張り、ある日をきっかけにフリーになって、ビジネスがなかなか大変だと思っている方がいらっしゃるからです。

ナギさんのリアルな歩みを聞きながら、どうするのがいいか自分もヒントを話せればと。

ナギ:会社員時代に、どこかで独立してフリーになってみたいという方は多いと思います。私もたまたまきっかけがありフリーランスになりましたが、実際になってみたら営業とかいろいろ課題はありました。

そもそもフリーになるとか、会社を辞めて自分の事業をやるタイミングは、どうしたらいいですか。

コテツ:フリーランスになるときに、絶対に考えておくべきことがあるのを知らない人が多いです。

会社の業務で単純作業的なものをフリーランスで請ければ、直接お金を頂けるからサラリーでお金をもらうよりはいいでしょう。

ただし、業務上行われていた作業が表に出るだけだと、ブランディングとかポジショニングという差別化がなされず、最後に値下げ競争に巻き込まれる。

その上に営業とかフォローとか区切りのないコミュニケーションに追われ、結果的にはやることが増えてしまって、作業単価を頂いても利益が出ないというか。時間とストレスのてんびんでいうと、やる意味ないな、となってしまう。

ブランドとして商品パッケージ等で自分を差別化して、「こういう切り口だから他と違う」というのをつくってから、本当は会社を出たほうがいい。
ナギさんは最初どんな感じでしたか。

ナギ:全くできてなかった。本当にそのとおりです。
今までやっていた仕事をフリーになって、同じようにやればいいと
思っていました。

自分一人になると、今まで時間内でなんとなくやっていたことに納期や金額の設定があって、考えることが結構多くなるし。

仕組みをちゃんとつくっておけば、もっとスムーズにいったのでしょうが、最初はそれがすごくもどかしいというか。
時間がかかって請ける仕事はどんどん減って、自分だけだったので、
全く仕事が回らない状態になりました。

利益を全部自分で得るためには、自分だけでやらなければというのが一番の悪循環。人に振ったら仕事がどんどん請けられるのが、その当時はわからなかったんです。

コテツ:分業のチームの組み方もできないですよね。


コンセプトと価格交渉。


コテツ: 最初は「動画制作の仕事です」と言っていたのですか。

ナギ:そうです。

コテツ:まんま「作業内容=商品の名前」という感じですね。

ナギ:はい。当時、会社で正社員としてやっていたことを、フリーになっても全く同じことをしていました。

コテツ:いちばんきついし、いちばん最初に間違ってしまうことですよね。

本当は始めるときに、
「こういうお客さんに対して、この切り口で、このコンセプトで入っていくから、他と違うので私はこの金額でやらせていただいています」とすればいいのに、
「いやいや、動画制作は学生に頼んだら数万円でしょ」と言われてしまう。

対象に対して、こういうコンセプト、こういう切り口で、こうプロデュースして、商品パッケージとして出来上がっていれば、そこで価格交渉ができます。

最初は値決めをどうしていましたか。

ナギ:世の中一般的な相場を見て。

コテツさんの勉強会に入っていなかったら、それでいいと思っていました。世の中ではやっていることをそのまままねして自分ができればいいとずっと思っていて、それがどんどん自分を苦しめていることに気付かなかったんです。


失敗のパターン

コテツ:本当は独立前に準備したほうがいいことがあって、ブランドコンセプトや商品パッケージで労働作業や業務作業に名前をつけて、立ち位置を明らかにする必要がある。

それをしないと、結局「そういう作業だけなら安い人はもっといる」となります。

ナギ:そうですね。「世の中的な動画編集という仕事と、ここが違う」が明確になっていないと、「よくある動画編集の人ね」で終わってしまう。それがダメだというのにやっと気付きました。

コテツ:コンセプトをつくるとか商品パッケージにするというのは、めちゃくちゃ抽象的な話だから、日本人は具体的な作業で差を付けようとしますが、それでは苦しくなるばかりです。

「丁寧にやります」とか「必ず足を運びます」と言っているうちに、フリーの人は言いなりになって、めちゃくちゃ稼働させられてしまいます。

フリーの人は最初に深く行くしか方法がない。コンセプトもパッケージもブランドづくりもしていないから、「熱心にやります」と何回も現場に端を運んでいるうちに、なんでこんなに時間を取られるんだろうとなってくるのです。

ナギ:本当に尽くす以外の方法がない。どんどん下手に出るというか。

コテツ:めちゃ熱心な作業者になり続けて、
利益もそんなに残らずにきつくなってきて、
「なんで独立したんだっけ?」となるパターンが多いですよね。

ナギ:他との差別化は「尽くすこと」ではなくて。

コテツ:尽くして熱心にやるのも日本人のいいところです。「親切丁寧に私はやります」を売りにしますが、それ以外にないのです。

雇用されている状態で熱心に頑張っている方は、本当にもったいない。

自分を商品化したりブランド化したりするという概念が、最初わからないのです。会社の中で業務として降りてきて指示に基づいてやっているから、ブランドとか商品パッケージとか名前を付けるって、どういうことかわからない。

ナギ:個人がやるなら大多数の人が満足するサービスをしたらいけないのに、マスに向いてしまう。

コテツ:いちばんヤバいパターンだ。(笑)

ナギ:本当は、狭めれば狭めるほど強いだろうと思う。

コテツ:それなのに真逆にいってしまう。
みんなにウケるサービスをするから、なおきつい。
ナギさんは、今思い返せば、やったらいけないことを一通りやっていますよね。

ナギ:はい。一通りやり尽くして自分で回らなくなり仕事も取れなくなるというか。そこまで最初から営業ができていたわけじゃないですが。

コテツ:Voicyが残りあと10秒なので次回に続きます。

本文は
コテツがVoicyの「ブランディングと商売の話」で語った内容を
文章化し加筆したものです。
Voicyアプリをダウンロードして『コテツ』で検索、無料で聴けます。
この放送を音声で聴きたい方はこちらからどうぞ。

久々野智小哲津
二十数年にわたり、のべ7社ほど(8社目準備中)会社を経営。ITの会社を大きく成長させた後、新規事業でさまざまな事業を立ち上げ、フランス、イタリアを中心にヨーロッパからブランドを日本に持ってきたことをきっかけに、ブランドづくりができるようになった。
海外ブランドの日本進出や、日本国内の会社、サービス、商品、人(タレントさん、議員さん、スポーツ選手など)のブランドプロデュースにも関わっている。
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