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今、何のビジネスをやるか?で儲けが変わる。
Voicy No.0198 2022年8月12日放送
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趣味なのか、ビジネスなのか。
コテツは「好きを仕事に」には、どっちでもいいと思っている人です。
もちろん大嫌いなことは続けられないと思いますが、お金をもらってお客様に何らかの価値を提供して喜んでもらうことを考えれば、好きだろうが好きじゃなかろうが、やると決めたらやるというスタンスなのね。
今日のテーマの「何のビジネスをやるかで儲けが変わる」で、オレが困ってしまうパターンがあります。
ご本人が好きでやっている。
ただ、お客さんは全然いない。
だから儲かってない。
好きを追及する生き方をして「好きを仕事にしているんです」と言いつつ、
お客さんがいない。
お金もない。
そういうケースが多々あります。
「趣味です」と言われれば気が楽ですが、アドバイスをお願いしたいなら、儲からないことを、まず変えていかなければいけません。
でも、それは強制ではないです。
絶対に正解だとも思っていません。
好きを仕事にしていて「食えてないけど、いいんです」という方には、
オレは「そうなんですね」と言うだけです。
相手が望んでもいないのに、手を突っ込んで、口を差し挟んで
「ああしたら、こうしたら」と言うつもりは全くない。
「芝居をやっているので一度見に来てください」ということで、親しくなって見に行ったら、芝居に出てくる人が8人で、お客さんは4人。
「打ち上げも参加してくださいよ」と言われて打ち上げに行くと、テレビとか映画に出ている俳優の悪口ばかりを言って、「オレたちのほうがうまいんだ」みたいな世界がある。
オレは、それでいいと思っているんです。
ただ、人を感動させたくてやっているのであれば、8人でやっている劇団が観客4人の前で演じて4人がつまらないと思っているなら、変えたほうがいいわけ。
「趣味です」というか「プロです」というかで、評価軸が真逆になります。
好きなことをやっていて、年間1個しか売れなくていいのであれば、この話の対象ではありません。
しかし、「いやいや、これはプロとしてビジネスでやっているんです」となった段階で、利益を上げないとクオリティが上がらないし、競争にも勝てないのです。
ビジネスの「タネ」は好きなことでいい。
お客さんを喜ばせるためには、クオリティやサービス向上に利益を回すことが必要です。満足度とか相手の価値を認めた分だけお金が入ってくるから、入ってきてない時点で何かがおかしいのです。
ですから、それをどんなビジネスモデルにして、どういう対象者に提供するかを工夫したらいい。
その「タネ」を業種・業態・ビジネスモデルを今儲かるものにつくり直して、時代の追い風型に変えて、好きとか得意の「タネ」を、今の時代に合わせて儲けるようにしてみたらいいのです。
儲かってから、やりたいことをやれ。
ビジネス戦略には順番があるのに、順番が真逆な人が多いです。
本当にお客様やファンの方に提供したいものがあるなら、最初に儲かるビジネスモデルを組んで、儲かった種銭で真にやりたかったことをやればいい。
それが逆になっている方が結構います。
「好きなことをやっていますが儲かっていません」
「喜んでくれているお客さんも少ないです」
「私は本当に、こういうことをやりたいんです」。
それは多分無理です。
だって競争なんだもの。
ほかとの競争に勝つためには、磨いていかないといけません。
最初に今の時代に追い風で、儲けやすいビジネスモデルに一部を転換して、それをやって種銭をつくったほうがいい。
でも、日本人は何々道という考え方が強くて
「一度始めたら脇目も振らずやれ」
「先生とか師匠に習ったことは変えずにやれ」
「余計なものを混ぜるな」みたいなことになりがちです。
ABCクッキングの成功。
しかし、余計なものを混ぜてめちゃくちゃうまくいったケースが、ABCクッキングです。
料理を追及しようと思ったら、朝早く起きてだしをゼロからとらないとダメ。
見栄えなんか気にしてないで料理を追及するんだという、日本人的な考え方があります。
いまだに料理人の世界で結構あるのが、おすし屋さんに新しく入ったお弟子さんたちが坊主なこと。これはいい悪いではなく、「余計なことを考えるな」的なことが多いからです。
料理教室で昔からあったビジネスモデルとしては、雑居ビルでキッチンスタジオ的なところがあって、キッチンがあって、そこでやる。
あるいは、家を一部改装して、家に招いて料理研究家が何十年も料理を研究してきて、免許皆伝的な状況になって人に教えられるようになって、年齢が上がって40~50代になる。
つまり、料理研究道の長い人が、料理研究道の短い若い人を教えていたのです。
ABCクッキングでは、「食べているところがかわいく見えれば、生徒が来る」ということでガラス張りにしたわけ。
ガラス張りにした結果、生徒さんたちは皆めいっぱい化粧して、美容室に行って髪をトリートメントしてつやつやにして、かわいいエプロンを買ってくる。
先生は半年前まで生徒で、その先生がキャッキャいいながら教えて料理をつくっているのです。
だから「料理を追及しているのか、君たちは」という観点からすると、ズレちゃっています。でも、そのほうが、わあっと生徒さんたちが来ます。
そして儲かったら、その上に本格的料理教室として料理道を追及する教室をつくるのです。
そうすれば、両方できます。
儲けやすいビジネスを探そう。
でも「好きを仕事に」とか「これが得意なんです」という人は、一個も変えたくない。
新しくて、今うまくいきそうなビジネスモデルに組み替えたくもない。
ビジネスのやり方が旧態依然として、そんなに儲からないやり方を熱心にやっている。
最初に儲かる仕事をやり、儲かる仕事が形になって、儲かってきて、お金が生まれてきたら、本当にやりたいものに手を出していくのは全然否定しません。
どんどんやりなさいという感じ。
生活のためにとか、最初にビジネスの勢いをつけるためにやるのはいいことです。
あまり知見もないけれど、いったん儲かるし、今の時代に合っているものを先にやるのは早道だと思っています。
ということで、「儲かりやすいビジネスは何か」にも、目を配ってみてください。
以上、久々野智小哲津でした。
本文は
コテツがVoicyの「ブランディングと商売の話」で語った内容を
文章化し加筆したものです。
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久々野智小哲津
二十数年にわたり、のべ7社ほど(8社目準備中)会社を経営。ITの会社を大きく成長させた後、新規事業でさまざまな事業を立ち上げ、フランス、イタリアを中心にヨーロッパからブランドを日本に持ってきたことをきっかけに、ブランドづくりができるようになった。
海外ブランドの日本進出や、日本国内の会社、サービス、商品、人(タレントさん、議員さん、スポーツ選手など)のブランドプロデュースにも関わっている。
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