1000万円を詐欺で失った話(実話)
2日前、110番をする事態になってしまった。
私の一瞬の不注意で闇の組織に巻き込まれてしまったのだ。
特殊詐欺事件。「警察ですが」から始まるおバカな寸劇にノリにノッて1000万円を失ってしまった。
後から考えればおかしな点がたくさんあったが、その時は本当に警察官だと信用してしまい、「不正な取引をしていないか、一旦預かって検査します」という巧妙な口車にのせられ3時間ほどで大金を失ってしまった。
110番で来た本物の犯罪専門の捜査官も交番のお兄さんも、腫れ物に触るように気の毒そう〜にしていたのが印象的だ。
100000000 円
こんなにゼロたくさん並んだ数字打ったことない。
老眼でゼロが霞む。
こんなにたくさん送金したことない。
一瞬にして消えた。
次の日、おカネを下ろそうとして
「あ、ない。」
と思った。
夢じゃなかった。本当になくなってる。
まじでおカネねぇ!!!
そして、
もう二度と戻ってこない。
2日ほど廃人になった。
眠ろうとしても眠れない。
少しウトウトしても10分おきぐらいで目が覚める。
送金する場面、電話に出た場面、彼らの口車、私が発した言葉、ここでああしておけばというダイジェストが脳裏に映し出される。
全く眠れない。心臓がずっとバクバクし続けている。
悔しい。涙が止まらない。
今まで何十年も一生懸命働いて稼いで来た貯金。
1人で生きていく為にはおカネが必要だと
貯金のために節約していた毎日が思い出される。
いつか綺麗なマンションに住みたいと思いながらベランダに洗濯機がある築40年アパートに値切って10年間住み続けたこと。
まだ使えるからと洋服をほとんど買っていないこと。
穴の空いたスニーカーをずっと履いていたこと。
折り畳みの傘を買い替えることすら躊躇して、未だに買えてないこと。
ほとんど外食せず毎日自炊していたこと。
ぜいたくだからと旅行もほぼ行ってないこと。
こんなことなら海外旅行にでも行って好きなもの買って散財すればよかった。
しかし時すでに遅し。
もう、ない。
あっという間に秒で消えた。
私の無念さわかってもらえるだろうか?
きっとあなたなら、わかってくれるよね?
消えた1000万円でできたこと
どれだけあったかよ…。
が、
しかしだよ。
こんなにショッキングなことが起こったのに。
3日後から通常運転
なのだ。
驚くほどふつうに。
本を読み、お風呂につかる。
3パック入りの鮭を焼き、ちょっと賞味期限やばそうな榎を恐る恐る入れてお味噌汁を作り。ゆで卵を食べる。
いつも通りの朝。
猫を愛で「ニャンでこんなに可愛いの〜♡」と
猫撫で声を出してわしゃわしゃし、
淡々と仕事をし。
ふと思う。
「え?事件からまだ2日しか経ってなくない?」
自分に引く!!ひくひくひく!!
私ってバカなの?
それともレジリエンスが強すぎるの?
なんだったら、おカネがなくなったことにちょっと気持ちが軽くなっている。
薬局のお姉さんがお釣りを渡す時に両手で渡してくれたことにあったかい気持ちになってる。
鍼灸院のおっちゃんが「眠れないのは大変だよぉ〜」と言ってくれたことにすごく癒されてる。
これからの人生にちょっとワクワクしている。
きもい!!!きもい!!!きもすぎるーーーーーー!!!
変態すぎやしないか!?
想定外の事故に慣れてるのか?
ひとしきり絶望した後の立ち直りが早い。
薄々感じてはいたけど、
まさかこんなに立ち直りが早くなっているとは思わなかった。
今回の1000万円はかなりの痛手だよ?
ねえねえ。10万円じゃないんだよ?100万でもないんだよ?
1000万円だよ????どれくらいの月日かけて貯めたん?!
毎月の仕事量何百個分よ????
はい。
重々承知です。
さて、なぜ私がこんなに早く立ち直っているのか
大変興味深く、考えてみたいと筆を取りました。
きっとみんなのお役に立てることもあるかと思うのです。
私は、
奪う人ではなく、
与える人になりたい。
心の底から、そう思うのです。
今回の事件で一層思いが強くなりました。
私の言葉、私のいる場所が、
周りの人に楽しさ、あたたかさを与えられる存在でいたいのです。
まだ、日も浅いのでまとってないのですが、
とりあえず今日言える『立ち直り作戦』は、
「過去を洗い流す」
バッシャーーーーーー!!!!
どうにかしておカネを取り戻せないかとか、
あの時こうしておけばとか、
なんであの時気づけなかったのかとか、
弁護士に相談すれば解決するんじゃないかとか、
全捨て
です。
希望をそこに置きません。
嫌なことから目を背けることとも違います。
落ち込んでいる時に反省はあまり良くないですが、
私は反省もしました。
「非通知は絶対取らない!!!」
ということです。今回何回も立て続けに非通知でかかってきて、もしかしてお客さんや、事情があって番号が出せない知り合いかと思って出てしまいました。
一旦聞いてしまうと彼らの巧妙な手口にいとも簡単に引き摺り込まれてしまいます。
だからまず、入り口を塞ぐ。
クレカや身分証明、番号の変更等、今できる対策を実行した後は、
もう過去に意識を向けない。
もしあったらこれができたのに。
これからまた同じ金額稼ぐのに何年かかるの?
老後どうしよう。。
はい、
未来にも意識を向けない。
シャットアウト。
今です。
今。
今。
今だけ。
これが今日、私がリアルにしている『立ち直り作戦』です。
彼らにとって私はレアキャラだったと思う。
ネット銀行だったので振込上限額が高く、一度に大金を得られた。
かなりラッキーポイントだったでしょうよ。
ドラクエで言ったらメタルスライムばり。
そして、メタルスライムは逃げ足も速い。
もう二度と現れっかよ、ばーか!!
おっと。
まあこのように考えれば永遠と腹が立つわけですよ。
でもおしまい。
他にも色々『立ち直り作戦』が思い当たるので、また書きます。
何かで落ち込んでいる方、
後悔している方、
どん底にいる方、
絶望している方、
苦悩している方へ。
少しでも心が楽になれるきっかけになればと思います。
一緒に『立ち直り作戦』していきましょうね!
こんなに軽やかに書いてるから、嘘だと思ってます?
本当なんですよ。
まじでおカネ無くなったんスよ。
送信画像貼り付けたいくらいだけど、もう絶対個人情報は出しませんの。
私の方こそ嘘であってほしいですよ。まじで!!!!!!
では、気を取り直して。
また次回、ごきげんよう〜!
Qちゃんより
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?