誉れ高きウ○コ
第1話
スカラベは綺麗に糞を丸める。あの小さな体でよくもここまでと驚嘆するほどまで大きくまんまるな球を作る。
この球。なにも所有者が作製者とは限らない。
他のスカラベが丹精込めて作った球を横取りする輩がいるのだ。
なんとも弱肉強食の世界。
そして最終的に自分の物にした球は、自分自身で食べもするし、繁殖時には球の中心へと卵を産みつける。
やがて卵から孵った幼虫はこの糞で出来た球を食べるのだ。シェルター兼食糧庫となるからなんとも合理的だ。
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第2話
ここに1つの処方薬がある。
ミヤBM錠。
腸の働きを助ける薬
と書かれている。
ずっと長い間、この「ミヤ」という言葉が気になって仕方がなかった。
この錠剤、「くすりのしおり」というページでは、
酪酸菌(宮入菌)が腸内細菌叢のバランスを改善することによって、下痢、軟便、便秘、腹部膨満感などの各種腹部症状を改善します。
通常、腸内菌叢の異常による諸症状の改善に用いられます。
と記されている。
宮入菌?
ミヤイリキン?
(なんだか、近づいてきましたね)
この菌は、クロストリジウム・ブチリカム(Clostridium butyricum)といい、酪酸を産生する菌。
・健康長寿者の腸には酪酸菌とビフィズス菌が非常に多い
・酪酸は免疫系の異常によって起こる不調を防ぐ可能性がある
・酪酸はインフルエンザの症状を軽減する可能性がある
・酪酸を産生する菌の一種が食物に対するアレルギー反応を抑える可能性がある
などと上記リンクをみると研究段階のデータも含んでいるとはいえ、酪酸、酪酸菌には大いなる可能性があるようです。
ミルクやチーズにも用いられているという酪酸菌。
この酪酸菌(クロストリジウム・ブチリカム)の宮入株、すなわち宮入菌を発見したのは、宮入近治(みやいりちかじ)博士
に由来するらしい。
博士の功績は非常に偉大であり、今後の研究がさらに期待される。
しかしそれだけではない。
宮入株は、
1933年に日本の宮入近治博士の糞便から単離
されたというのである。
なんとも誉れ高き…である。
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