ミニマルとホームリーの間で|ぼんやりノート
この部屋の感じ、なんだか落ち着きそう。
写真を見てそう思った。
大きな赤いソファに、古びた家具。
壁に飾られた絵や写真、柄もののカーテン。
ソファの目の前にはテレビが置いてあって、観葉植物もたくさん。
この写真はイギリスの民家の室内。
ごちゃごちゃしてるのに、いやじゃない。
キーワードは ホームリー だった。
業者によると小さなこの家のほうが人気があるのは、このコテージがhomely(ホームリー)だからだそうです。
聞き慣れないhomelyという単語に首を傾げる私に、業者はこう続けました。
「このコテージはたしかに小さくて狭い。けれど、どんな人をもくつろがせる雰囲気に満ちていて、訪れた人に幸せな暮らしをイメージさせる力がある。この家はイギリス人が最も大切にする、『わが家のように居心地がいい』というポイントをはずしてないんです。この狭さ、建物の小ささが、管理しやすく暮らしやすいと人を安心させるんですよ」
わが家のリビングには、1年くらい前まであまりモノがなかった。
ついでにいえば白・黒・木目が大半で、色味も少なかった。
当時のわたしの方針は
「モノが少ないほうが掃除しやすいし、色味が少なければ視覚的にもすっきりしていていい」で
ミニマリストやシンプルライフをうたうブログと本を読みあさった結果だった。
たしかに掃除はしやすい。
ケーブルテレビの営業の人がリビングにやってきたとき「整ってますね」とも言っていた。
一方で、同居している母からは「部屋らしくない」との感想も。
母の思う「部屋らしい」とはホームリーなのだと思う。
モノがたくさんあって、色味もあって、パッと見ごちゃごちゃした感じ。
そして、わたしが落ち着く空間もホームリーな部屋だった。
そんなことが附に落ちた一枚だった。
最近は、子どもが生まれ、在宅勤務になり、部屋にモノが増えている。
仕事用の机やイスが増えたのはもちろんで、子どもの写真を自分の机のそばに貼ったり、リビングの壁には季節感のある絵柄の手ぬぐいを飾ったりしている。
着々とホームリーのほうに近づいている。
くつろげるわが家はもう少しで手に入るかもしれない。
そう思うとうれしい。
ただひとつだけ、ホームリーなわが家が達成されたときに、ハウスダストアレルギーが発症しないかが心配だ。
モノだらけの部屋を掃除する気力が、わたしにはない。
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