福田恵のノート

福田恵と申します。安定志向という名前で漫才をやったり、レトルト内閣という劇団で俳優をやったりしているものです。

福田恵のノート

福田恵と申します。安定志向という名前で漫才をやったり、レトルト内閣という劇団で俳優をやったりしているものです。

最近の記事

Q-1グランプリ決勝進出しました

 エミィ賞グランプリ2023で優勝して30万円もらったので、最高に面白く使おうと思って勢いよく公演を企画しました!  ここまでは良かったのですが、しかし今冷静に予算を見直してみると、どう考えても赤字。あんなにも大金と思われた30万が見る影もなく一瞬で消え去り、なんなら赤がはみ出るではありませんか。どないなっとんねん演劇。あまりの赤さに今なら私、紅天女を演じられそうな気すらします。  そんなわけで、紅に染まったこの俺をなぐさめる賞金をもとめQ-1グランプリにエントリーしまし

    • 開演時間の語呂合わせを考える

       エミィ賞グランプリ2023で優勝して30万円いただいたので、最高に面白く使おうと思い、最高に面白い人たちをお誘いして、「演劇の青山」という団体で「アンダーカバー」という作品をつくることにしました。  最高に面白い方々と作らせてもらうので、めっちゃがんばります、ぜひ気にかけていただけると嬉しい。日時場所はこちらの通り。  開演時間はこのようになりました。  28木曜・29金曜 19時15分  30土曜 13時00分、16時15分  考えた末にコレやと思ったのですが、今更

      • エミィ賞グランプリ2023に出ました②

         エミィ賞グランプリの余韻が残ってるうちに、振り返りっぽいことをやっておきたいのに、文章を書くのが遅すぎて、あっという間に月が替わってしまった。スイマセン!でも、まだしがみます!  というわけで、文章を書くのが遅すぎて、台本が完成しないまま9月がすぎたというところまで前回書きました。  そのころの焦りが伝わるつぶやき。  私は演劇の台本をあんまり書かないので、「自分が書けるペース」とかが分かっていません。よって、「本番が近づいてきたけど、台本できてない」というのは結構な恐

        • エミィ賞グランプリ2023に出ました

           生まれて初めてトロフィーをもらって、まだふわふわしています。11月20日、エミィ賞グランプリ2023でグランプリをいただきました。人生初優勝。ものすごく嬉しくて、まだ2mm浮いてます。 (トップのお写真は松田ミネタカさん撮影)  エミィ賞グランプリとは、偉大なるコメディエンヌ・牧野エミさんの功績をたたえ次代につなぐため「No.1コメディエンヌを選ぶ」ことを目的としていて、10分以内の一人芝居を披露してコメディ演技を競う大会です。私は「ノリツッコミ」という作品をつくりました。

          INDEPENDENT:22を観ました

          先週出た、最強の一人芝居フェスティバル「INDEPENDENT:22」。どのユニットもそれぞれすばらしくて、あれが面白かった、ここが素晴らしかった、と語り合いたい気持ちがたぎりました。たぎっているうちに書きます。 それぞれ、今後再演をされたりするだろうから、ネタバレにならないように気を付けながら書こうと思います。 [t1] 「カルチャール・ビビデ・ブラウンの限りなくほぼ全て」 荷車ケンシロウさん。 荷車さんの自己紹介から始まる、こじれにこじれたかわいい話。荷車さん、前回の不

          INDEPENDENT:22を観ました

          INDEPENDENT:22に出ました

          最強の一人芝居フェスティバル「INDEPENDENT:22」、ぶじ終演しました。 出たいな、と動き始めた3月から本番まで、ずっとこの企画がわたしの中心にあって、ずっと楽しかったです。 この記憶を長くとどめるために、ノートに書いておこうと思います。長くなると思うので、時間をつぶしたいときに読んでください。 まずは、INDEPENDENTと、gチーム「マイゴ」に集まってくださった皆様について書きます。 INDEPENDENTについて INDEPENDENTに出るのは2回目です

          INDEPENDENT:22に出ました

          芸人・どくさいスイッチ企画を愛好するみなさまへ

          はじめまして。福田恵と申します。関西小劇場と呼ばれるところで俳優をしたりしているものです。 このたび、恐れ多くも皆様の愛好するどくさいスイッチ企画さんの書かれた脚本で一人芝居を上演をさせていただくことになりました。 どくさいスイッチ企画さんの才能にうち震えた同志として、ぜひあなたにご覧いただきたく思います。 自己紹介 レトルト内閣という劇団で演劇をやっています。劇団では、「エレガンスロック演劇」とか言ってオリジナル音楽を多用した作品を作ったりしてます。それなりにがんばって

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          誰に感謝したらいいのかわからない

          「丈夫な体に産まれたことを親に感謝しないといけません」 ていうのをいつもヘンだと思っていた。だってそしたら、逆の場合は親御さんの責任だろうか。そんなわけないと思うからだ。 本日自分は誕生日だった。私は誕生日に母親とLINEしたり電話したりする。母が「誕生日おめでとう」と言ってくれるので、 「お母さんが頑丈に産んでくれたおかげで元気で楽しい、ありがとう」 とつい言ってしまう。これはあれだ。しかし本心だ。 母親からは 「それは私のおかげじゃなくて、あんたが持って生まれたものや」

          誰に感謝したらいいのかわからない

          福田八段、R-1グランプリに出る

          福田八段という名前でR-1グランプリに出て、準々決勝で敗退しました。 この1か月すごく楽しかったことと、この短期間ですごくたくさんの方にお世話になったことをメモしておこうと思います。 うれしかったので、細かく書きます。長文すみません。 自己紹介私は普段、レトルト内閣という劇団で俳優をやったりしています。 レトルト内閣としての本公演は、2020年に延期して以降できていません。延期の経過についてはよろしければこちらをお読みください。 本公演ができない間、関西演劇祭に出品

          福田八段、R-1グランプリに出る

          アイホールのこと

          アイホールの存続を求める署名活動に賛同しました。納得して署名したかったので、考えたことと調べた限りのことをノートにメモします。 内情とかは分からないので、考えたことはわたし個人の考えです。前提としてわたしは演劇が好きです。 ▪️情報の発端 話が出たのは、伊丹市が施設の活用アイデアを民間事業者から募集し始めたことからだ。(これが「サウンディング調査」というやつ。ここでは「アイデア募集」と呼びます。) 伊丹市「次期の契約に向けて、この施設をどんなふうに活用したらいいと思います

          アイホールのこと

          研修・忠臣蔵~総務課長・吉良コウ介~

          年末と言えば忠臣蔵、思うのは贋作「研修・忠臣蔵」を創りたいということです。テーマは「忠臣蔵に学ぶ、部下からのSOSの汲み取り方・上司へのSOSの伝え方」。 刃傷事件を上司と部下のディスコミュニケーションから生まれた悲劇として分析するこのメニュー、テキスト、実演/ロールプレイ型、動画、どのパターンでもよい教材になりそうな気がします。役に立つと思うんですけど、懐の広い企業様、いかがでしょうか・・・ 【研修・忠臣蔵】~導入~ 僕は吉良コウ介。株式会社トクガワで総務課長をしてい

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          すわん江戸村さんのこと

          この10月と11月、私にとっては大きな出会いと学びがありまして。 和歌山は海南、すわん江戸村という芝居小屋で、劇団紀州さんの公演に出演する機会をいただきました。 劇団紀州さんとは、市川昇次郎師匠のもと、凄腕の若者たちが毎日の本番舞台で腕を磨いている団体です。劇団員さんたちの年齢は様々、10代の方もいます。毎日が本番で、数日ごとに演目を変えた新作を創っておられる方々です。 演目の内容は、時代劇が多めで、とにかく分かりやすいエンターテインメント。劇団員はみなさんめちゃめちゃ

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          吉見なら

          「15年間、幸せなプロ野球人生でした」と今日引退のドラゴンズ吉見が挨拶していて、15年…?えっ私、吉見ならかけだしから徐々に頭角を現したりチームのエースの座を掴んだり最多勝取ったり色々タイトル取ったり大投手の名をほしいままにしたり手術して苦しい時を過ごしたりそれでも若手から「あの人は凄いっす」と尊敬されたり若手の台頭に出番を失っていったり引退を決意するに至ったりするぐらいの時間、事務職やってるんだな!!とわけもなく恐ろしい気持ちになってしまった。吉見なら。

          文鳥のうんこ

          文鳥を飼い始めて、大変にかわいい。そこら中にうんこをすることも気にならないかわいさである。気づいたら頭や肩や服にうんこがついているのが常になった。よって鳥のうんこをつけた人がやってはマズいことを意識しながら生きるように心がけている。 うんこをつけながらやってはいけないこととは、 ① 怒る ② 説教をする ③ 悲劇的にふるまう ④ かしこそうな雰囲気を出しながらしゃべる といったようなことであろう。うんこつけたままかしこそうな雰囲気でしゃべってしまった日にはもう致命傷である。し

          Zoom会議しながら佐々成政のことを考える

          「Zoom会議するぞ」「はいよ」とソファから一歩も動かずミーティングを始めるときに考えてしまうのは佐々成政のことである。佐々成政。戦国武将である。織田信長の家臣で、猛将だったらしい。徳川家康とミーティングするために、冬の北アルプスを歩いて越えた人。冬の北アルプスをである。普通死ぬ。実際、ついて行った家来はほとんど山越えの途中で死んだらしい。無残である。「殿、冬の北アルプスをでございますか」「そうじゃ」「無理でございます」「行く」「いや無理でござ」「行く」「・・ははーっ」とつい

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          自粛警察と実在

          あまりにも都合がよい存在って、実存を疑ってしまう。例えば自粛警察。誰もが「いかにもありそうな話だ」と思う話すぎるから。 その姿を見たことはないが、残された貼り紙や通報記録から実在を信じることって、例えば山中の足跡やフンや抜け殻から山男やツチノコの存在を信じることに似てる気がする。 あるいは、横浜にひとりいた白塗りの女性の話が、全国に出没する白いメリーさんの話になったようだと思う。 だってあまりにも都合が良すぎる。メディアは「こんな話があるらしい」と紹介したら、いかにも世相を切

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