「双極性障害」からの回復14 大きな転機
(2024.1.12 記事公開、1.29 大幅な加筆修正)
通院や服薬が終了してからもうすぐ4年が経ちます。マイペース過ぎる記事更新でしたが、次回で終わります。
今回は私の「双極性障害Ⅱ型」が劇的に回復するきっかけになった転機について書きます。
転機のはじまり
それまで自分なりに頑張って生き残り続けてなんとか進んでいたものが、またどん底に突き落とされるような出来事があったのは2018年の初夏でした。
初診から10年が経っていました。
前年から無職になったので、この機会に腰を据えて治療をしようと就労支援デイケアに通い始めた頃でした。
詳しくは書かないのですが家族関係でトラブルがあり、いままで信じてきたものが何も信じられなくなり、一気にうつ状態が悪化し希死念慮が暴れ出しました。いつも橋の上から川を見ていました。
通院や服薬を続けながら、このマガジンでいままで書いてきた、
・カウンセリングに行ったり
・モニタリングしたり
・自己学習して病識をつけたり
・デイケアに通ったり
・サイコドラマに挑戦したり
・自分軸と他人軸を見つめ直したり
・本からヒントをもらったり
しながら、少しずつ少しずつ治療を深めて努力してきたつもりでしたが、その出来事により私の中で全てが崩壊・爆発しました。
おぼろげながらも症状が良くなっていって、でもまだまだ不安定で頭の中の黒いモヤも取れていない状態。薄氷の上を慎重に歩いているような状態でその出来事が起こり、感情が爆発して暗黒の世界に逆戻り。ネガティブ大暴走です。
いま振り返ると、そういう状況になったのは私が招いたことでもあって、自分に非が1ミリもないなんてことはまったくないのですが、渦中ではそう考えられるはずもなく被害者意識バリバリの頭ぐるぐるです。
デイケアという場やデイケア仲間や担当スタッフさんがいない状況だったらどうなっていたか。。
でも、いままでと少し違ったのは「怒り」が出てきたこと。「こんなに頑張って色々やってるのに、なんでこんなことが起こるのか!ふっざけんなよ!いいかげんにしろよ!なんでこんなに不幸にならなきゃいけないんだ!」という猛烈な怒りが私の中で充満して、この世界だとか世の中だとか神だとか仏だとか運命だとか自分自身に撃烈な怒りを感じました。
もちろんトラブルの相手を呪ったし憎んだし、爆発した感情に号泣して枕に顔を押し当てて泣き叫んだり、独り言を紙に書き殴って燃やしたり、色々壊れていました。
振り返って思うのは、怒りもそうだし悲しみもだし、思いっきり叫んで泣くこと、憎しみを燃やすこと、その気力や体力が回復していたことが治療の初期とはまったく違っていました。怒れるエネルギーが溜まっていたのは、いま思うととてもいいことのように感じます(渦中はめちゃめちゃ苦しいですが)。
この出来事が「底つき感」と言うのか、もうこれ以上酷いことはないと思える、私にとっての地獄にたどり着いた感覚で「もう"不幸"はお腹いっぱい!もういらない。」と心底思い、"幸せでいる状態"を目指す自分を許可できた、許せた瞬間でした。
それが一番大事なことだったんじゃないかと今になって思います。本気で幸せになる方を選べるかどうか、前回の記事に出てきましたが「幸せになる勇気」を私が選ぶかどうか("幸せになる"と書きましたが、私は幸せは瞬間のことだと思うので、幸せだなぁと感じる状態をたくさんつくる、ということ)。
ただ、難しいのは、「底つき感」にいくには頭で考えたり何かやったからできるっていうことではないことだと感じます。
もがいてもがいて色々経験した後の結果、得られるものかもしれない。私は10年かかりました。
でも、今考えると不思議です。なぜそこまで自分で自分を"不幸な状態"に置き続けたかったのか。。"不幸"だと気づいてもおらず、それが私にはあたりまえだった。
ここが鍵のような気がします。
枠を外して試したヒーリング
そんな地獄のような日々が1年半ほど続いた時、それまでもその家族間のトラブルに対処しようとして色々学んだり行動したりもしていたのですが、トラブルについても自分の精神状態についてもなかなか突破口を見つけることができずにいました。
色々やって試してこの状態なんだから、もうダメもとでもっと枠を外して色々やってみようということで、「ヒーリング」という方法を試してみることにしました。
私は幽霊や怖い話が苦手でとても怖がりなのですが、魂とか目に見えないものはスッと受け入れられるし、感覚的なものや直感を大事にしています。
霊感はまったくないのですが、不思議な体験はいくつかしています。母が亡くなる日に夢の中で母が亡くなる夢をみていたり(その後すぐ早朝に病院から危篤の電話があり起きた)、症状が重いときはよく金縛りにあったり、一番症状がひどく何も動けなかったときは幽体離脱の状況になりました。もしかしたら夢だったのかもしれませんが凄くリアルで身体に戻ったとき怖かったのを覚えています。
そんな経験もあり、地獄の精神状態だったのでスピリチュアルな方面に近づいていき色々調べる中で、あるヒーラーさんがやっているサイトを見つけました。そこでエックハルト・トールや彼の本を知りました。
何万とか何十万の高額なお金を払うのは嫌でしたし怪しいし詐欺サイトもあるでしょうし、本当に慎重に調べサイトを隅々まで読んで、やっと、まぁ実体はないものだけど何でも試してみようと思い、LINE通話で60分のヒーリングを受けることにしました。料金は1万5千円でした。
私の要望は、たくさんあるネガティブな感情を自分ではどうしても無くせないので癒やしてほしい取ってほしいということ。
不思議な力を持つ(らしい)若めの男性の方で、その方もなぜ自分にそういうことができるのかわからないけどなぜかできているのでやってます、みたいな緩い雰囲気でした。スピリチュアルなことも本当かどうかはわからないけど自分は好きなので勉強しています、というスタンスだったので客観性がある方だなぁと思いお願いすることにしました。
内容は、事前に自分の顔写真を送り、当日はLINE通話をつなげたままただ自宅で寝そべって、その方が私の何かを探っていく、という時間でした。文字にしてみると全然伝わらない気がしますが。。体調などいくつか質問されたけど、基本無言なので私には何が行われているのかさっぱりわからない面白い体験でした。
そして中盤くらいの時間になってその方から「何か鎖のようなものが見えます。僕にも何かわからないんですけど、これ取ってもいいですか?」と聞かれ、お願いしました(事前に勝手に何かすることはなく必ず確認してからやりますと説明あり)。
その後はストレスがかかる状況になったらどう対処するかとかアドバイス的な話があり、最後に私のミーハー心からどうしても自分の前世の話を聞いてみたかったので聞きました(これは『ぼくの地球を守って』という漫画の影響です笑、本当にあるかはわかりませんが)。
そうしたら、私の想像通りものというか私の性格とか何も伝えてないのに私の性格的にその状況ありそう!というような解答で、すごく楽しくなって通話を切った後ひとりで嬉しくなって踊りました笑
うろ覚えですが、たしかミクロネシアだかパプアニューギニアだかその辺りの南国に住んでいて、海の近くにいて浜辺で寝そべっている女の人で、近くに他にもう1人女の人?がいる、という前世でした。海が好きだし海の見える場所で暮らしたいと思っていたので驚きましたし、その方いわく前世なのか後世なのかよくわからないとは言っていましたけど、どこかの国の王子とかお姫様とかありそうな設定じゃないんだなと思って面白く感じました。
終了後はデトックスで身体に何かしら変化があるかもと聞いていましたが、その日と次の日に頭痛と首痛が少しあり、これかな?と思いましたがそれもすぐに消えました。
体験してみた結果は、重苦しく残っていた黒いモヤのようなものがなんとなくない感じ、でした。なんとなくというのが不思議な感じで、前世を聞いたあと嬉しくて楽しくなって踊りだしたのも不思議な感覚でしたが、なぜか自然と明るい方へ進み出したような心持ちでした。そういう感覚がまたすぐネガティブになって黒いモヤが復活するのかと観察してたんですがそれは無く、じんわり徐々に落ち込むことが少なくなりました。
結局1ヶ月後にはそれまで減薬が行きつ戻りつしていた気分安定薬リーマスを止めることができ、それから一月毎に抗不安薬、睡眠薬と減らしていくことができて、ヒーリング体験から3ヶ月後には通院と服薬を終了することができました(治療終了の記事)。
このことを書くと、不思議な体験なので読んでくださった方にあまりヒントにならなかったりよくない影響を与えてしまうかもとも思ったのですが、私の経験としては事実なのでそのまま書きました。
鎖のようなものを取ってもらえたから今の状態になれたのかは分かりませんが、私にとっては大きな経験になりました。でもやはり一番は、先に書いた“自分で幸せになると決める(自分を不幸な状態に置き続けない)”という心境になれたからこその結果だと感じます。
もちろんすごくストレスのかかる場面では症状が顔を出したり落ち込むこともあるのですが、4年が経った今でも黒いモヤは復活しておらず、日々を楽しめることに感謝しながら暮らしています。いままで書いてきたことを継続できているのも大きいのかもしれません。
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