Sauna Camp Festivalにスタッフとして参加してきた
2018年10月13日土曜日~14日日曜日の2日間、山梨県北都留郡小菅村にある玉川キャンプ村で行われたSauna Camp Festival(通称:サウキャンフェス)にテントサウナ出展スタッフとして参加してきた。
とにかく最高に楽しかったので、記憶が薄まらないうちに感じたことを記しておくことにする。
一年前にすでに予兆はあった?
さかのぼることちょうど一年前。僕のテントサウナの師でもあるSauna Camp.代表の大西君に声をかけてもらい、今回の前身イベントである「みんなのサウナキャンプ」でテントサウナを出展してお手伝いさせてもらう機会をいただいた。
サウナがブームと言われ、SNS上の熱量もどんどん高まる中とは言えど、当時、モバイルサウナに対する関心はそこまでだった・・・と思う。
実際、参加者も20名くらいで、自分たちもそのくらいが適正だと感じていた。終了後の周囲の反応を見ても、「機会があれば行ってみたい」くらいのレベルだったと記憶している。
しかし、今年になって状況は一変していた。参加者応募はなんと100人超え。しかもそれが一日でSOLD OUTしたのだ。
制限を設けなかったら、いったいどのくらいの人が来場したのだろう・・・
今年の3月に行われた日本サウナ祭りにも1,000人を超える応募が殺到したと聞くし、2017年にはすでにその種まきが完了していて下地はできあがっていたのかもしれない。
正直、最初はこの熱量を受け止められるだけのものを提供できるのかすごく不安だった。けど、現地についてみればそんな杞憂もどこ吹く風だった。
玉川キャンプ村のロケーションは抜群だった
まず、玉川キャンプ村のロケーションが最高だった。車の乗り入れもしやすく、荷物の搬入もかなり容易に行うことができた。ペグも打ちやすく、テントもテキパキ立てることができた。
さらに、緩やかな流れの清流がすぐ目の前にある・・・これはかなりの良ポイント。誰だって、サウナで蒸されたあとは体が冷えないうちに水に飛び込みたいもの。
テントサウナあるあるなのだが、いくら綺麗で冷たくても水の流れが急だったり、浅かったり、入水するまでが凸凹で大変だったり・・・と天然水風呂もなかなかいい条件が揃わなかったりするのだ。
その点、釣堀も兼ねているこちらの清流はだんだんになっており、一つ一つが深めのくぼみになっていて、まさに天然の水風呂のようで非常に好ましかった。
テントサウナのすぐ裏に清流。参加者の皆さんがドボンドボン飛び込んで楽しんでいたことを思い返すと、改めて最高だったなと思う。
これはひとえにSauna Camp.と小菅村との繋がりによって実現したもの。感謝してもしきれない。
いよいよ準備もととのう
玉川キャンプ村に到着したのが8:00過ぎ。諸々の準備やスタッフの打ち合わせを終えて10:30頃にいよいよストーブに火入れ。そこから1時間以上かけてじっくりテント内の温度を上げていく。
今回用意していただいた薪の瞬発力はとても良かった。どのテントも滑り出しうまくいっていた。
最終的に、座面の温度60℃くらいにとどまったけれど、今後もこういう一期一会の環境を大事にしていきたい。
小菅村の薪を使って温まり、小菅村の水で体を冷やし、小菅村の空気を吸ってリラックスするー。それこそが今回のサウキャンフェス、もといアウトドアサウナの醍醐味だと思っている。
悔しいことに、温度を爆発的に上げることはできなかったけど、一人でも多くの方に入ってもらい、楽しんでもらいたかったので、夢中で薪をくべ続けまくった。
12時前にはそぞろ参加者の方々が到着し、正午を過ぎた頃から準備が出来上がったテントに少しずつ人が入り始めてから、日が暮れるまではひたすら薪をくべ続けた。
改めて感じるサウキャンフェスのよさとは
全体の様子をじっくり味わうことはできなかったけど、自分のテントへ来てくれた馴染みの方、初めて会う人たちと会話を交わすことで、なんともいえない幸せな気分になることができた。
なんというか、一様に全力で楽しんでくれている(これは、信頼してくれているともいえる)ことがはっきり伝わってきたからだ。
俗世間での姿はみんな自宅へ置いてきて、会場ではさらに衣服を脱いで素になる。ここでは、ただサウナを楽しみ、心と体を休めている。
童心に返る、というのとは少し違う。ピーターパンでもなければ、ハックルベリーフィンのそれともちょっと違う。ただただ各々が素になって楽しむ。それ以上でもそれ以下でもない。ごくごくシンプルなことー。
薄皮のような心地よい一体感に会場が包まれていったころ、日が沈み、キャンプファイヤーをもって初日の宴は終了した。
無事終わってほっとし、アドレナリンが切れ、体が少し冷えてきた頃に飲んだ、喫茶アミーゴさんのホットコーヒーが言葉では言い表せないくらいうまかった。
諸々終えて集まったスタッフたちと、情報交換しながら食べた牛丼の味もまた格別だった。
持ち場を守り通したスタッフたちは疲れ果て泥のように眠った。
野戦病院のような、カイジのタコ部屋のようなバンガローで雑魚寝したのだけど、なんともいえない修学旅行感があってよかった。
そして宴はつづていく
2日目の早朝は小雨だった。
鉛のようになった体をおこして、自分のテントへ行き、火を起こす。
夜露をなんとか免れた薪は今日もいい瞬発力だ。スタッフの皆で朝食を取り、もう一回薪をくべてテントを温めるぞ、と思った頃には雨は上がっていた。
2日目は最初からコンディションが良かった。
叶うなら、昨日入ってもらった皆にもう一度入りなおしてもらいたかった・・・そのくらい調子が良かった。
2日目は終始緩やかな空気に満ちていて、自分もちょこちょこサウナを楽しませてもらった。
そしてテントの調子が本格化した頃、名残惜しいけれど、祭りは終演の時間を迎えた。
本当にあっという間の2日間で無我夢中だったけど、思い出そうと思えば今でもディティールがハッキリ浮かんできて、胸が熱くなる。
小菅村の皆様、お店の出展者の皆さん、スタッフの仲間たち、そして、Sauna Camp.のかねやん、代表の大西君、ありがとうございました。
スタッフとして参加させてもらえてとても嬉しかったし、楽しかった。
10代でイキってた頃の自分に見せても、きっと羨ましがるであろう楽しい仲間たちと共演できて誇らしかった。
2017年の初め、意を決してサウナツイッタラーの世界に飛び込んだら、こんな楽しい展開になるなんて思いもしなかった。
きっと2019年もサウナの未来は明るい。
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