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枯草の根

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社会不適合でも頑張って生きてる、と証明するには文章を書くしかあるまい。そんなことを思いながら、書いているのです。
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#詩

青空へ

 癌細胞のように湧き出た関心は、存外にあっさりと完治する。百年の恋も冷める、とはそのような心境だ。君は死んでくれないのか? だとしたら、がっかりだよ。君のことを好きだった私を、さっさと殺してくれよ。せめてもの情けでさ。私は玉座で骨をばら撒き、犬に靴を舐めさせているから、十字を切りたくなったら呼んでくれ。柿の葉を焚き上げる仕事を、最後にあげるよ。

三十の愛

 愛して已まない君は此処にいるが、何処にもいない。愛着を叶えるために、執着を捨てよ。逢瀬は祝福された黄泉の果実。触れることの出来ない三十の愛は此の手の中にある。

 笑顔を見せてくれ。私はそれを輝かせる。

手と手をとって

 吐きたい愚痴は飲み込んで、楽しさ求めて飲み込んで。不覚に吐いても飲み込んで。見られぬように舐め尽くす。潔癖症なスカトロジイ。快楽愉悦のユートピア。「果実」を食べても不可失楽園。笑顔の化粧は血に守られて、天に唾せば躊躇い傷と。水を飲め飲め、吐瀉祭。宴の後には大掃除。

 殺せ。この機械人形を。中身を引きずり出せ。

Cube

屍体の恋

カーテン

サングラス

止まった時計と水道管

ワイングラス

トランプ

ハサミ

花柄のバスタオル

カレンダー

鼻血

耳朶

目を閉じる

Corpse reviver

 今、私が見る灰色の世界。君には紅色、アナタには虹色。色鮮やかな水を選り好みするのは足跡たち。灰色は私が見たい、私が望んだ世界。今の心が望んでいようと、雪が望んだことを変えることなど出来ない。氷を求めよう、君色に染まるために。それが出来なければ、桜が割るだけ。煉獄エステが私を癒す。

 素敵な眼の色。君はそれが嫌いかい?

灰被りの舞台

玉となる音を追う。一心不乱に奏でる鍵盤。汗水を捧げるは女神か悪魔か。全ては稀有なる戦乙女に付き従うため。魂も時も瞳も、沼の中へ落とした。祭事に用いる城を築かん、大理石となる血肉を以て。

なつのよる

 ないものねだりをさせてください。人間はそういう生き物ですから。私はそれを通して、人間になるのです。今の私はなにも持ちません。欲しいものはひとつだけです。ですから、ないものねだりができるはずです。

 俯瞰。無感情。孤独。虚勢。屍姦。

 心を知るのは砂の砦の水兵たち。秘匿と耽美へヨウソロウ。

 溺れる溺れる、唾の池。汚した私は君を誘う。

 そっちの水はやめておけ。澄んで美味いに違いない。こっ

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視界

 目に見えるものだけが真実なのだとすれば、盲目は嘘の世界に生きているとでも宣うか。違う。全て真実だ。世間の宣う真実とは、目が見えて口が上手い人間の目の前の世界に過ぎない。本当は、全てが真実だ。「嘘」も全て真実だ。口下手な盲目の世界を信じろ、間違いなく間違いない真実だ。

落胤

 影の中にしか生きられない者は、光を厭いながらも、光がなければ存在し得ないことを知っている。まるで野生を失った猫のようで、しかし、愛玩されることもない。愛玩されたところで、手首で拒絶を突きつけるだろう。

 受け容れて欲しいが、受け容れられても今度は私が受け容れられない。付かず離れずの距離。そうでなくては、私の生息区域たりえない。

 はみ出し者であることを選んだ私は、適度なはみ出し方の中に生きて

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此処に在る、感情

灰色に染まるセピア色。色鮮やかな世界は偽りの偽りの偽りの。すべては灰色。その中に見つけた恋は、叶わぬ恋。夢は夢たる夢の中。

灰色の恋に命を捧げる私の心はアフロディテ。Яの精神、消えゆく消えゆく。

蒼たる所以に跪き、命乞いなら我にせしめよ。

首括る覚悟を受け継ぎ、病臥すは運命なり。我が病は我の物。

そう、我が病は、我の物。

あっちむいてほい

あっちむいてほい

戯れながら、拒絶を勧める

こっちむくなと言っても踏み込んで来る

だから柔らかく命令する

あっちむいてほい

巡る

人間の身体は二週間もあれば細胞が全て入れ替わる。

だから、手をつないで歩いても、あの時触れ合っていたあの細胞はもう存在しない。

それでも記憶は、あの時の細胞を忘れていない。

人が死んでも記憶の中に生きることとさほど変わらない。これは、ロマンティックなノスタルジィだ。

当時の細胞が存在しないことを記憶が認めない。これはポジション・トーク的なニヒリズムだ。

重要なのは同一細胞であることではな

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宿酔の枯葉

 宿酔の枯葉は、生きているのか死んでいるのか。逞しく生きていることはない。ただ、死んでいないだけだ。夢の破れた枯葉は、陰鬱の宿酔に安らぎを求める。

 宿酔の枯葉は、返り咲けるのか。返り咲く意志があるのではない。可能性が無であるか否か、それのみが大事だ。誰も助けない中では、風だけが息をさせてくれる。

 宿酔の枯葉に、日の光は眩しすぎる。夕闇に照らされて、涙を流し、その涙に潤うのだろう。

 枯葉

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こいわずらひのソネット

恋しては、いけない君を愛している。

これは禁じられていないはず。

ただただ、愛することが救いであり。

ただ、恋することは許されず。

恋をしては、愛ではなくなる。

許されもせず、叶いもしない。

そんな哀しい恋になる。

それでも焦がれる、ゆえに恋は患いなり。

涼しい顔は笑顔を見るため、熱いこころは本音を誤魔化す陽炎のため。

底の底にて、はらりはらりと散らすアカシア。

涙を飲み込み振

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