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不愉快な君に縋りたい
死神が大鎌を携えてやって来た。殺すつもりはないらしい。ただ隣にいるだけだ、とそう言った。
死神は本当に、側にいるだけだった。というよりむしろ、私を励ましてくれたり、話し相手になってくれたりした。心地よい声で、欲しい言葉をかけてくれる。ただ、鎌を引き摺る音だけが不愉快だった。
或る日、死神があまり喋らなくなった。すると、鎌を引き摺る音が余計に不愉快になった。もっと言えば、恐ろしくなった。しかし、私
Corpse reviver
今、私が見る灰色の世界。君には紅色、アナタには虹色。色鮮やかな水を選り好みするのは足跡たち。灰色は私が見たい、私が望んだ世界。今の心が望んでいようと、雪が望んだことを変えることなど出来ない。氷を求めよう、君色に染まるために。それが出来なければ、桜が割るだけ。煉獄エステが私を癒す。
素敵な眼の色。君はそれが嫌いかい?