見出し画像

理学療法士になって何を成し遂げたいですか?仕事人生を描いてますか?

自分も理学療法士としては、20年以上が経過し、子供も進路を考え始める年齢になってきました。自分の周囲でも同じように進路に悩んでいる子供を持つ親御さん達が多くいます。
「理学療法士になりたいらしいです」
相談される事も多くなってきました。その時に必ず聞いてみて欲しいと頼むのは「理学療法士になって何をするの?」ということ。
自分のしくじりも含めて、これがとても重要だと思います。

自分がやりたい!というよりも、理学療法士として勉強すべき、学会発表すべき、良い後輩でありたい、良い先輩でありたい、良い上司でありたい。
自分のやりたいこと(すべき事)を考えずに周囲の求める事だけに反応して仕事をしてきた結果は・・・。
「仕事って面白くない」
立場や体裁を守るために自己研鑽をする。当然続かない。自己嫌悪。
悪循環になります。

そこで、理学療法士を目指そうとする人や、理学療法士の仕事が面白くないと感じている人に、伝えたいことを書いてみます。


どうして資格をとるの?

なぜ理学療法士になりたいの?
理学療法士は資格です。資格は勉強をしましたという証明です。卒業証書みたいなものです。「将来は何をしたいの?」という問いに対して、「大学の卒業証書を取ります」とは言いませんよね。つまり、卒業して何をしたいの?ということ。

「理学療法士になって何を成し遂げたいと思っていますか?」

どのくらいの理学療法士が自信をもって答えてくれるでしょうか。かなり少ないと思います(自分の経験上)。
資格を取得すれば病院で勤務できる権利を貰えるから、卒業後に何をしたいのかを考えずに病院勤務を始める。ちなみに自分はそうでした。。。
就職先を決めるのも、教育がしっかりしてそうだな、給与も並かな、通えるかな、勉強できそうなど、自分の仕事人生を考えての選択肢ではありませんでした。つまり、立派な理学療法士になりたい、というフワフワした目的で選んでいるに過ぎませんでした。

もし理学療法士が国家資格という形ではなく、資格なしで誰でも働ける環境だとしたら、理学療法士の仕事を選んでいますか?資格は自分のやりたい事をぼやけさせる罠があると思います。

医療現場での現状と対応する教育

私も実際に部下と目標設定面談をしてきました(500人以上)。そして、9割が自分の仕事人生について深く考えていないという現状がありました。皆さんの周りも、資格を取るまでが熱意があり、資格取得後は周りに流されて働いている人が多くいませんか?

目標を持てない職員に教育する事は、かなり効率が悪くなります。主体的に自己研鑽することも、理解しようとする意欲も低い状態なので。
この状態で教育する人が、「医療従事者は自己研鑽して当たり前」「患者さんのために時間を費やして当たり前」と考えていると、更に状況を悪くします。

教育者 「何で勉強しないの?」
     vs
受ける側 「勉強しなくてはいけないけど、やる気が起きないな」

このような状況がどの病院でも見られるのではないでしょうか?
どうしたら打開できそうですか?

何を考えるべきか

これから理学療法士を目指す人や、現状で理学療法士の仕事に夢中になれない人、後輩が主体的に行動できずに悩んでいる教育者が何を考えるべきなのか。

それは、「仕事人生の目的(到着地)を決める」こと

旅で言うと行き先。
どの道で向かうのかは多くあって選択できる。寄り道も出来る。
その工程で、
理学療法士という道を選んだということ。
どこに向かって走っていますか?
自分に問いかけて見て下さい。そして自分と向き合ってみて下さい。

自分だから出来ることは何か。
ワクワクしてやりたい!と心から思うものは何か。
それを見つける方法は?

必要なのは自己理解です。
目的が見つけられれば、次は目的に近づくための目標を決めます。どんな目標が良いか、達成のためにどのような方策があるか、障害になるものはあるか、使える資源は何かなどを考えていきます。
これらは、目標管理制度ですよね。
目標を書く形だけになっていませんか?

教育者は上記のようなキャリア支援をすることで、効果的な教育が可能になると思いますので、是非とも自分のキャリアを再形成しながら、支援をしてみてはいかがでしょうか。

自分らしく生きる

「自分らしく生きたい」
そのように思った事はありませんか?

今、自分らしく仕事をしていますか?
出来ていないとすれば、何故できていないのでしょうか?

そもそも自分らしいとは・・・
自分って・・・?

医療従事者は他者の人生について多く考えさせられる仕事です。しかし、自分の人生について考える時間は作らない人が多いです。

資格を取る前に、転職を考える前に、指導方法を変える前に、まずは自分らしさについて考え、自分の仕事人生の目的を決めてみてはいかがでしょうか。

キャリアコンサルタントはその支援をさせていただきます。
理学療法士として20年以上の病院勤務の経験があり、苦労や悩みを多く感じ聞いてきました。きっとお役に立てると思います。

ここまで読んで頂き、ありがとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?