子どもの政治で世界を平和にできる
世界平和の実現って、特別な人にしか出来ないと思いますか?
経験豊富でなければ、リーダーシップがなければ、知的能力が高くなければ、富を持たなければ、出来ませんか?
ワールドピースゲームをご存知でしょうか。
簡単に言えば「世界を平和にするゲーム」です。
アメリカの小学校教師ジョン・ハンター氏によって考案され、現在は多くの国で実施されています。
TEDでご覧になった方、テレビ番組で知った方もいらっしゃるのではないかと思います。
ルールはこうです。
現実世界に蔓延る多くの問題(政治、経済、環境などなど)を解決した上で、全ての国の資産が増えればゲームに「勝つ」ことができます。
交渉能力、計画能力、想像力、協調力など、かなり多くの能力が必要となる複雑なゲームといえます。
さてこのゲーム、上記の簡単な説明を聞いてどのように感じるでしょうか。
最初に私が知ったときは、こんな風に思いました。「えー、わたしには絶対に無理!そういう頭使うこと、苦手!」
だけど実際には、このゲームは子どもたちに向けて作られたものです。
子どもに、こんなゲームが分かるのでしょうか?ゲームとして成り立つのでしょうか?ゲームに「勝つ」ことなんて出来るのでしょうか?
実際のワールドピースゲームをご覧ください。
大人は経験の浅い若者を「見守り、ファシリテートする」だけの存在が良い
このゲームを見ていると、思います。
大人って、何様なんだろうか。
大人って、本当に子どもより”凄い”んだろうか。
そして実際に臨床の現場で子どもたちを見ていても思います。
この子たちが政治をやったほうが、世界って平和になるんじゃないか。
経験を重ねていくと、それだけ仮説を立てやすくなります。
一方で、新しい選択肢を想像することが減ります。
知識が増えると、それだけ世界のことを知った気持ちになります。
一方で、"知らない"ことを悪として型にはめようとしがちになります。
大人は、経験や得てきた知識を何に使うのが最も有益なのでしょうか。
子どもを見くびらないで下さい。
そして、大人は彼らの純粋性に小さな種を与えてください。
そうしたとき、彼らはとてつもない力を発揮します。
それは、経験や知識で頭でっかちになり、世界を複雑にしてしまう大人たちが持つよりもずっと大きな力です。
子どもを見くびらないでください。
そして、大人は子どもの持つポテンシャルを信じ、ファシリテーターとして存在してください。
私たちは、子どもたちに何でもしてあげられるし、何もしてあげられないのです。
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