心の中のファンタジーを語れることの大切さ
過ちを犯したとあるクライエントは私に言った。
貧しく不遇だったころ、自分が悲劇のヒロインだというストーリーを頭の中で思い描いて何とか自分を慰めていた。でもそれを誰かに話すことのないまま過ごしていたら、どんどん肥大化していって、いつしか頭の中のストーリーを現実にしてしまった。と。
社会的経済的に満たされているのにいつも猜疑心から誰かと対立しているクライエントがいた。
人間は守りたいものが増えれば増えるほど、それを失うのではないかと不安が募るものだ。そして不安は外側に敵を作るこ