【感情】人はなぜ泣くのか
みんなは最近いつ泣いたかな?
また、それはどんな理由で泣いたかな?失恋?大きな失敗?それとも映画で感動した?友人の結婚式とか?
様々なシチュエーションで我々人間は泣けるんだ。
ちなみに僕が最後に泣いたのは18歳の頃だったかな。ざっくり6年前くらいだ。
当時、イギリス人の彼女がいて日本で過ごしていたんだけど、彼女がイギリスに戻ってイギリスと日本での遠距離恋愛をすることになった時、彼女が帰る前日ものすごく泣いた記憶がある。
これは悲しみからくる涙だよね。
それ以外にも例えば、怒りを堪えきれなくなると涙が出るという人もいるんじゃないかな?
もしくは極度の緊張状態から解放されて安堵することによって涙が出てくる人もいるかもしれないよね。
ドラマなんかで強盗の人質になった人が解放された時に膝から崩れ落ちて涙する時の涙だよね。
けど、よく考えてみるとこれって不思議だよね。
だって、悲しみや怒りという感情と、歓喜や安堵といった感情は正反対な感じがするよね。
けど、涙はその両方に付随し得るものなんだ。
僕たち人間は結婚式でも葬式でも泣くことができる。まるで正反対かのような二つのイベントの中で。
この二つの涙を同じものとして捉えていいんだろうか?実際は分からない、けど、僕は少し違う気がするんだよね。
そもそも涙を流すのは人間特有なんだって。
それに似たような行動を他の動物たちが示すことはあるよ。
例えば、"distress calls" といって、動物たちが敵に襲われた時にあげる鳴き声みたいなのがあるんだけど、これも似たような現象だ。
また、他の動物たちも、母親と引き離されると悲しみのような声をあげる。人間の赤ちゃんと一緒だね。
けど、そんな動物たちも目にみえる涙は流さない。これは人間独特の現象だ。
また、他の動物たちの赤ちゃんの鳴き声はそれこそ赤ちゃんの頃特有の行動であり、大人になるにつれてそういった行動は見られなくなる。
けど人間はどうかな?18歳になっても号泣するんだ。
どれだけ大人になったって涙を流せるんだ。しかも、幅広い感情をトリガーにして。本当に不思議だよね。
クロアチアにあるリエカ大学の Asmir Gracanin は『泣く』という行動について研究している学者の一人なんだけど、彼曰く、この『涙を流す』という人間独特の行動には、他の動物とは異なる人間の発達過程が関わっているかもしれないそうなんだ。
人間は他の動物と違って、子供が母親に依存している期間が長い。
スイスの生物学者アドルフ・ポルトマンが『生理的早産』という名称で提唱したものなんだけど、人間は他の動物より脳が大きい関係で、本来生まれてくるタイミングよりも11ヶ月早く生まれてくると言われているんだ。
本来生まれてくるタイミングというのは赤ちゃんの発達度合いの話ね。
例えば、他の哺乳類を見てみると、生まれて数分後には自分で立ち上がるよね?
だし、生まれて数時間後には自律してないといけないんだ。
クジラは普段群れで生活しているんだけど、出産は群れから数百キロメートル離れたところで行うんだ。
そして、生まれたばかりの赤ちゃんクジラは母親と一緒にその群れまで泳いで帰らなければならない。
そこで亡くなってしまう赤ちゃんだっているんだ。それくらい他の哺乳類たちは自立が早い。
それはなぜかというと、骨格や筋肉が十分に成熟した状態で生まれてくることができるからなんだ。
けど、人間はそこまで待てない。だから生まれたての赤ちゃんは目も開けれないし咀嚼もできない。首も座っていないんだ。
野性の中にいれば、そんなのは一瞬で食べられてしまうだろうね。
そんなわけで人間の赤ちゃんは他の動物よりも母親や他の大人たちに依存しなければならない。
生まれてから1、2年はほぼ全く何もできないので完全に母親依存なんだけど、それから幼稚園に行き、小学校に生き始めると自分でできることも増え始めるだろ?
けど、それでもまだやはり母親には依存してるんだよね。
これは経済的にもだし物理的にも精神的にもだ。
つまり、何かと自分でできるようにはなってくるんだけど、まだ母親にの助けは借りなければならない。
その手助けを得るために涙というのが非常に有効なんだそうだ。
そして、その頃の経験が残っているから大人になっても、声をあげて泣くことはなくとも、涙を流すことがあるということなんだ。
確かに『涙』が他人に与える影響は大きい。
特に日本という国では『涙』に共感できない人間は冷たい人間として、逆に周りから冷たい目を向けられるだろう。
だから、もしかしたら僕たち人間は無意識的に人に依存しているのかもしれないね。正直言って、『泣く』という行動と感情の関係についてはまだよくわかっていないんだけど、それが人間特有の行動であることを考えると、人間特有の感情によるものなのかもしれないね。
人はなぜ泣くのか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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