問題は目を背けるから大きくなる
僕が心理学を学び始めてから変わらず尊敬している教授がいる。
トロント大学の教授である、臨床心理学者のジョーダン・ピーターソンだ。
彼が2018年に出版した『12 rules for life』という本は米国だけで1000万部以上売れており、何ヶ国語に翻訳されているかは分からない。
この前調べたら日本語版もあるようだ。
彼のYouTubeチャンネルの登録者数は710万人に上り、インスタグラムのフォロワーも700万人近くいる。
他にもFuture Authoring Programなどのプログラムなどが有名である。
そんな彼が初めて出版した著書が『Map of Meaning』という著書である。
内容は物語になっているのだが、その物語の中での教訓がまさに今回のタイトルである『問題は目を背けるから大きくなる』である。
どのような本かというと、とある家族が住んでいる家がある。
その家には地下があり、ある日子供が地下でドラゴンの子供を発見する。
そして、両親に『地下にドラゴンがいるよ』と伝えるが、両親は子供を信じず地下を見に行こうともしない。
しかし、そのドラゴンは日に日に大きくなっていく。
子供は時々地下に行き、そのドラゴンの成長を両親に報告していたが、それでも両親は子供の話に耳を傾けなかった。
そして、そのドラゴンがいずれ地下室には治らないくらいの大きさになり、家を破壊しそうなほどのサイズ感になった時、初めてその家族はそのドラゴンと向き合わなければならなくなった。
それから、その家族がドラゴンに注意を向け始めると、そのドラゴンはみるみる小さくなっていく、
ものすごくざっくりいうと、そんな話だ。
このドラゴンはまさに僕たちが普段からできれば見たくないと目を背けたくなるような問題やトラブルである。
そして、両親は問題がすぐ近くに、なんなら家の中にあるにもかかわらず、その問題から目を背け続けた。
目を背けられた問題はだんだんとその大きさを拡大していく。
そして、いずれそれは手に負えないほどの大きさになって自分の前に現れるのだ。
そして、その問題は目を向けた途端に段々と小さくなり、手に負えるサイズになっていく。
この物語の教訓は、見たくない問題ほど注意を向けるべきだということである。
例えば、仕事の問題や人間関係、家事や支払いなど、できれば見たくない、放っておきたい問題は山積みだろう。
しかし、目を背ければ背けるほど、日に日にその問題は大きくなっていく。
たったひとつの小さな問題を放ったら歌詞にすることで、それが手に負えない問題となってしまうのだ。
しかし、逆にその問題に注意を向ければその問題は脅威ではなくなる。
なので、見たくない問題ほど目を向けるしかないのだ。
見ないふりをして消えてくれることを願っている間にも、その問題は大きくなる一方である。
目を背けることは簡単だが、それはいずれ自分の首を絞めることになるだろう。
問題は目を背けるから大きくなる。
最後まで読んでいただきありがとうございました。