先延ばしの仕組みと壊し方の科学
「めんどくさい仕事は明日にしよう」「上司へのメールも明日返そう」という風に、人はなんでも先延ばしにしがちだ。
何かを始める時も多くの人は今からではなく「明日からやろう!」と思ってしまう。
人間という生き物は楽をしようとする生き物である。考える事を嫌いストレスを嫌う。
出来るだけめんどくさい事はしたくない、だから先延ばしにしてしまう。
つまり先延ばしにしてしまうのは仕方ない事なのだろうか?決してそうではない。
物事を先延ばしにしてしまいがちな人とそうでない人では、ある程度性格の違いもある。
例えば、外向性が高い人は衝動性が高く、目の前の喜びや誘惑に弱い傾向が強い。つまり、めんどくさい仕事や雑務、宿題は先延ばしにしやすくなるのである。
逆に誠実性の高い人は「しないといけない」事をコツコツ頑張れる人が多い。なので、仕事や雑務も先延ばしにせずこなす事が出来る人が多い。
しかし、先延ばしは決して性格だけの問題ではない。
「何でも後回しにしちゃうタイプの人だから仕方ないんよね〜」という人がいるが、決してそうではない。
「後回しにしちゃうタイプの人」なのではなく、後回しにするクセがついているのだ。
先延ばしのメカニズムは常に同じである。
先延ばしのトリガーはストレスである。例えば、ゆっくり映画を見たいのにしないといけない仕事があるとストレスである。
先ほども述べた通り、人はストレスを嫌う。
だから人はそのストレスを回避しようとする。これが先延ばしである。
そして、先延ばしにした結果、楽が出来る。つまり、ストレスを回避できるのだ。
人はポジティブな結果が付いてきた行動は繰り返す。
つまり、先延ばしにした事で楽ができ、ストレスを回避する経験をした事で、先延ばしを何度も繰り返すようになるのだ。
その結果、先延ばしにするクセがついてしまうのだ。
つまり、ストレスを回避するクセを壊す事が出来れば先延ばしのクセを治す事が出来る。
そのために必要な事はまずストレスをきっちりと認識する事。
例えば、「めんどくさ!」と思った事や「えー、これもせなあかんのか」と思った時、それはストレスである。
なので、まずは自分がストレスを感じたタイミングを認識する事が大切である。
ストレスを認識したら、そのストレスから逃げるためにYouTubeを開いたり、SNSを覗くのではなく、5-4-3-2-1とカウントダウンする。
そして1までカウントダウンしたら、その作業を1分でいいからやってみる。作業を完遂しようと思ってする必要はない。1分間だけやってみればいい。
これを繰り返すだけで先延ばし癖は克服出来る。
なぜ1分でいいかというと、人が物事を先延ばしにするのは、その仕事に取り掛かるのが1番難しいからである。
一度取り掛かってしまえば基本みんな最後までできるのだ。
なので、最初の「よし!やろう!」さえ出来れるようになれば先延ばしは絶対にしないのだ。
先延ばしの仕組みと壊し方の科学。
最後まで読んで頂きありがとうございました。