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ビジネス実現性を高める、解像度のはなし。
先日、大学生のメンタリングをさせていただいていて話をした、事業の解像度についてで、久しぶりにnote書いてみたいと思います。
前置き
VCをさせていただいたり、起業家のメンターなんかをさせていただくことも多いのでありがたいことに多くの事業計画、構想なんかを資料を見せていただいたり、お話を伺ったりします。どれも素晴らしい想いがあって、何かを実現したいということは表現されているのですが、実現化がイメージしにくいことってかなりあります。
しっかりとした想いがあるのに、なんで実現性が伝わってこないのか。
その多くは「解像度」にあると考えています。
人に伝わるには、本人が思っている以上の解像度が必要で、それがあって初めて人に伝わりますし、実際の本人の行動にもつながります。これは、もちろん実際に取り組めば、変化させなくてはならないことがほとんどです。
けど、解像度を上げれるほど深く考えたイメージを持っているかどうかは、行動スピード、何かあったときの判断、見直しポイントなど、事業を進める上ですごく大切です。
解像度を上げる簡単なポイント
よくありがちなケースから、いくつか取り組める簡単な方法をご紹介してみたいと思います。新規事業・起業を考えている人や、将来を悩んだりしている人にちょっと試してもらえたら。
3年 or 5年後のビジョンを描く
事業計画を作るときって3年とか、5年とか中期事業計画を書くのが一般的ですが、これってすごく合理的で意味があります。
勘違いして銀行や投資家に提出しないといけないから、数字を積み上げて事業計画を組んでくる方が多くなっている気もしますけど、昔からあって会社経営でも通常使われてきているのは価値がちゃんとあるからだと私は思っています。で、大切なのが積み上げ数値を作る前に、3年後、5年後にどういった事業を展開していたいかを具体的に描くことから始めるということです。
積み上げて作るのと、3年後、5年後を先に描くのでは、大きな差があります。
仮説検証型と仮説生成型の違いみたいなイメージですかね。
この3年 or 5年という期間にも意味があります。
※考える計画によって、どちらの長さが適しているかも違いますが、このあたりは自分で試してみてください。
すご〜く先の実現したいことをビジョンと定義して言葉にだけしてしまうと、そこにたどり着く方法論はいくらでもあって、具体的行動が描きづらくなります。3年、5年って学校の卒業するくらいの期間だから意外とイメージって具体的に肌感でもわかりますよね。
で、注意点
解像度を上げるには、3年後・5年後を具体的にイメージできるレベルまで作り込むことが大切なんですけど、スタートアップではこれが恐ろしくスピード感が異なるので、普通の事業計画で10年(長期計画)くらいの内容を中期(3年〜5年)で実現しなくてはなりません。
なので、スタートアップ型で事業を展開して、社会に対してより早くソリューションを提供したいと考えいる人は、通常の肌間とは異なるレベルで解像度を描かないといけません。
当然、スタートアップに資金をサポートする投資家も、そこを意識しているので、その解像度がちゃんと描けているかで判断をするわけですし。
逆に、スタートアップモデルでないのであれば、きちんと実現したい3年後、5年後を鮮明に描き、そこから行動計画、事業計画に落とし込んでいくことがステップになります。この解像度が上がると人にも話やすくなりますし、自分の行動も明確になっていきます。
自分の行動がちょっとフワッとしている人は、ぜひ3年後、5年後の解像度を上げてみる意識で試してみてください。