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レヴェナント: 蘇えりし者(2015)

アメリカ西部開拓時代に実在したハンター、ヒュー・グラスの半生を描いた小説『蘇った亡霊:ある復讐の物語』が2015年に映画化されました。

『バベル』('06年)、『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(’14年)のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督が、米アカデミー賞で監督賞を受賞。

そして、主人公のハンター、グラスを演じたレオナルド・ディカプリオがノミネート5度目にして、念願の米アカデミー賞主演男優賞に輝きました。

【ストーリー】
1800年代初頭、酷寒のアメリカを狩猟中、熊に襲われ、瀕死の重傷を追ったグラス(レオナルド・ディカプリオ)は、身動きのできなくなった体をハンターの仲間たちにうとまれ、置き去りにされてしまいます。
その際、仲間に息子を目の前で殺されたグラスは、復讐心で立ち上がり、息子の仇をとるために、雪や氷に閉ざされた大自然の中、たったひとりで仲間の元へ向かいます。

グラスの凄絶な復讐劇を描いた本作品は、レオナルド・ディカプリオの渾身の演技がなんといっても見どころです。

熊に襲われるシーンでは断末魔のような雄たけびを上げ、マイナス20度の酷寒の地で水中に入り、動物の内臓を取り出し、さらにはその体内にくるまって休むなど、究極のサバイバル劇は、観ていて、胸が苦しくなる程、辛いです。

観る者をグラスの過酷なサバイバルに引き込む渾身の演技は、まさにアカデミー賞に値します。とことん体を張ったというより、痛めつけた演技が同情をかっただけでは決してないでしょう。

寒々しい風景が広がる映像は暗く、グラスの執念が渦巻くストーリーは胸がふさぎ、正直言えば、気のめいる作品ではあります。

でも、ディカプリオの真の役者魂のおかげで必見の作品となっています。***************************************************************************
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