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酵素を豊富に含んだ食物を摂取すると、人体にそのまま酵素の働きとして作用するのでしょうか?

昨日は、たんぱく質を分解する酵素の1つであるペプシンを最後にご紹介しましたが、今日はもう少し詳しく触れていきたいと思います。

たんぱく質の分解酵素であるペプシンですが、元々は胃壁から分泌されるペプシノーゲンが胃液中の塩酸にふれると活性化してペプシンが生成されます。

たんぱく質は多くのペプチド結合を持っていますが、そのペプチド結合をペプチンが切断し、ポリペプチドに分解します。さらに、膵臓から分泌されるトリプシンや、小腸のジペプチターゼなどの酵素により、最終的にアミノ酸に分解されるのです。(昨日のコラムの画像を参照いただければと思います。)

この時、ペプシンが上手く作用せず分解出来ないと、小腸や大腸に未消化物が堆積する結果となりますが、たんぱく質をエサにする腸内細菌が悪玉菌と呼ばれるものが多く、腸内環境が悪くなるという結果が待ち構えています。

よって、膵臓から分泌されている脂質を分解するリパーゼという消化酵素の働きも悪玉菌を増やさないためには見逃せないことになります。

ペプシンは胃で働く酵素ですが、トリプシンなどを含めてたんぱく質を消化する酵素としてはプロテアーゼと呼ばれています。(画像はいくつかの消化酵素をイラスト化したものです)

たんぱく質を分解する酵素が多く含まれている酵素は、玉ねぎ、納豆、リンゴ、キウイ、パイナップルなどが挙げられますが、その食材に作用する酵素が多く含まれるからと言って、直接人体に酵素働きが反映させるかと言えばそうではありません。

酵素もたんぱく質ですので、野菜類に含まれる酵素はやはり分解されいったんアミノ酸に変化してしまうからです。

この酵素については、本当に奥が深いです。研究者によってもその見解は様々です。直接植物内の酵素が働きかけると言われる研究者もいます。

よって、ここは、もう少し研鑽が必要かなと思います。

ただ、消化酵素自体が作用しアミノ酸にまで分解し人体に摂り入れていることは間違いがありません。

腸内細菌も未知な部分が多いですが、この酵素も未知な部分が多いです。

そして、この両者の関係も、まだまだ未解明な部分が多いです。