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2025年1月17日(金)の株式関連振り返り

概況

日経平均株価は反落。
前日比121円14銭(0.31%)安の3万8451円46銭で取引を終えた。

前日の米株式市場で主要3指数がそろって下落した流れや、円高ドル安の影響を受け、午前中は下げ幅が500円を超える場面も見られた。
その後、反発を見込んだ押し目買いが入り、午後には下げ幅を縮小した。

感想

昨日振り返りでも伝えた通り、慎重な値動きが続いている。

日経平均は38,000~38,500円を下値に意識されるレンジ相場であり(※1/14振り返り1/15振り返りで指摘)、下限の38,000円を意識した押し目買いから本日午後は持ち直した。
また、TOPIXは大きな下ヒゲをつけたものの、1/15振り返りでも指摘した通り、サポートラインを割れているため強い警戒が必要である。

日銀利上げ機運は日々高まっており、「日銀は1月に政策金利(無担保コールO/N物レート)を0.25%引き上げた0.5%とする」との見方が強い。

この数日の東京市場は米国市場と比べても明らかに弱く、買いづらい展開が続く。
日経平均はPER16倍近辺での値動きから割高感も意識されやすく、昨年後半に注目された事業法人による買い越し(自社株買い)もペースダウンしていることで、全体的に強い買いの動きがほとんどない。

来週のトランプ新大統領の発言次第ではうまく持ち直す可能性もあるが、それまでは買い控えムードが続くと考えられる。

植田総裁時代の日銀利上げに関する独り言

いわゆるマイナス金利と呼ばれる、3層構造の日本銀行当座預金金利から、無担保コールO/N物レートへ政策金利をシフトしたことは、意外と知られていない(あるいは気にされていない)。

マイナス金利からゼロ金利へシフトした2024年3月19日以降、短期的に高値をつけた日経平均は明らかに下落から横ばいに推移しており、発表直後の市場へのインパクトこそ薄かったものの、徐々に「(大したことないと思っていたが)これはあまり嬉しくないかもしれない」という空気感が漂った。

続く2024年7月31日、無担保コールO/N物レートの誘導目標は0.25%程度となり、わずか4ヶ月にしてゼロ金利は終焉を迎えた。

日経平均が7月11日の高値から1万円も下落した要因は、よく知られるように円キャリー取引の巻き戻しとされているが、誘導目標0.0~0.1%程度から0.25%程度へ引き上げたことが暴落のトリガーだったのであれば、政策金利引き上げが必ずどこかに待ち構える2025年は危機的な状況とも呼べるのではないか。

暴落の反省から日銀は「市場との対話」(小出しでの情報リーク)を進めるが、どれほど効果が出ているかは利上げ後になってから判明するものである。
断固とした物言いだった黒田前総裁とは異なり、学者気質の抜けない植田総裁との対話は、市場側が未だ測りかねている様子もあるようにも感じられ、3回目の利上げにはやはり警戒が必要である。

株式市況(2025/01/17 18:15)

via: 日本取引所グループHP

その他株式・ETF・REIT・債券市況

via: 日本取引所グループHP

国内株式指標

via: 日本経済新聞HP

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