ノート活用で挫折続きだった私が見つけた「本当に続けられる」ノート術の方法
ノートを続けたいけど、いつの間にかやめてしまう、どう活用すれば良いのかわからない——こうした悩みを抱えたことはありませんか?
ノートを使って目標や思考を記録することは、自己成長に大きな助けとなりますが、続けるのが難しいと感じる人も多いでしょう。
今回は、倉下忠憲の『すべてはノートからはじまる あなたの人生をひらく記録術』を通じて、ノート活用に挫折を感じている方にこそ知ってほしい、気軽で自由なノートの活用方法をご紹介します。
完璧なノート術はいらない、自由で良い
ノートを使って記録を取るとき、多くの人は「きちんと書かなければならない」「毎日続けなければならない」というプレッシャーを感じがちです。完璧に書こうとして挫折した経験がある方も多いのではないでしょうか。
しかし、本書ではそのような考え方を捨て、もっと自由で気軽にノートを使うことを提案しています。
世の中には多くのノート術があります。それらは見るだけでワクワクしますが、取り入れようとして挫折する方も多いでしょう。私自身も同じ経験をしました。
大切なのは、ノートは「自分のためのツール」であり、使い方に正解はないということです。
何を書きたいのか、どう記録したいのかは本人の自由です。他人の方法に縛られず、自分だけの使い方を見つけることが大切です。
自由に書くことから始めよう
では、具体的にどのようにノートを活用すれば良いのでしょうか。本書では「まずは自由に書き始める」ことを推奨しています。
どんな内容でも構いません。日常の小さな出来事、浮かんだアイデア、心に浮かんだ疑問など、記録したいと思ったことを気軽に書き出してみましょう。
気軽に書き留める手段として、デジタルツールを活用するのも効果的です。
私もメインはアナログノートですが、iPadのメモアプリやGoogle Keepなども活用しています。気軽に書き留められる環境を整えることで、思いついたことを即座に記録する習慣が身につきます。
書くことで思考を広げる——頭の中だけで考えない
ノート活用の最大のポイントの一つは、「頭の中だけで考えない」ことです。
人間の脳は、多くのことを考えられる力を持っていますが、同時に複数の思考を整理するのは得意ではありません。だからこそ、ノートに書き出しながら考えることで、頭の中で曖昧だったアイデアや考えを視覚化し、深く掘り下げることができます。
私も日々の思考整理にノートを活用しています。
アナログノートを使い、左ページには思ったことや感じたことを書き、右ページにはそれに対して考えたことを記しています。このシンプルな記録法は、頭の中のアイデアや感情を整理し、日々の課題解決に役立っています。
日常生活の多くは、「思う」という情報処理だけで十分に進められますが、問題が解決できなかったり、違和感が解消されなかったりする時には「考える」行為が必要です。
ノートに書くことで、こうした考えを整理し、次に進むための具体的な道筋を見つけやすくなります。
「思い」を書き留めることが「考える」きっかけになる
日常生活の中でふと浮かぶ「思い」を書き留めておくことは、思考を広げるためにとても重要です。しかし、その瞬間の「思い」は、気づかないうちに消えてしまうことが多いものです。
ノートを使うことで、その「思い」を形に残し、後から振り返ることができます。
私も普段からノートを持ち歩いていますが、思いついた瞬間にすぐメモを取ることは、時と場所によって難しいこともあります。そこで、まずはGoogle Keepに「思い」をメモし、後で自宅でノートに書き写しています。
「思い」を書き留めておくと、それが後にアイデアの種となり、新たな発想や解決策を生み出す助けになります。また、過去のノートを読み返すことで、当時は気づけなかった共通点や矛盾を発見し、新しい疑問を持つきっかけにもなります。
このプロセスこそが、思考を広げ、深めるための手助けとなるのです。
小さな進捗感がモチベーションを支える
ノートを続ける際に大切なのは「進捗感」です。
本書では、「進捗感があるからこそ、やる気が持続する」と述べられています。ノートに書き留めた内容が増えていくこと自体が、自分の行動や思考が前進している証となり、それがさらなるモチベーションを生みます。
たとえば、日々のタスクをこなしたり、思いついたことを書き留めたりすることで「自分はこれだけのことをしてきた」と視覚的に確認できます。タスクの完了を色でマーキングするなど、視覚的な工夫を加えることで進捗感を強化することも効果的です。
私の場合、日々の思いや気づき、思考はアナログノートに記録していますが、日々の進捗管理にはMacやiPadのメモアプリを活用し、「ウィークリーノート」を作って記録しています。
YouTubeへの動画投稿やブログ(現在はnote)への記事作成も、このノートで「進捗感」を得ながら行動を管理できているからこそ続いているのです。
私は、「進捗感」を得るためにデジタルノート(メモ)を使っていますが、アナログノートは書けば書くほどページが進むため、進捗感が得やすいメリットがあります。
進捗感は自信を育み、次の行動へのエネルギーになります。ノートを自由に使い、自分の成長を実感できる小さな達成感を積み重ねていきましょう。
挫折しても続けられる、ノートの魅力
ノート活用において、「完璧を求めず、途中で挫折してもまた再開できる」という心構えは非常に重要です。
本書が提案するノート術は、柔軟性と継続性を重視しています。ノートは途中で書かなくなっても構わないし、再開する際にはその記録が自分を助けてくれます。
挫折しても再開できるという自由さが、ノートの最大の魅力です。ノートに対する完璧主義を捨て、自分のペースで続けていくことがノート活用の成功の鍵です。
まとめ—ノートは自分のためのツール、自分らしく使いこなそう
『すべてはノートからはじまる あなたの人生をひらく記録術』は、ノートを「自分のためのツール」として自由に活用することを提案しています。
ノートは他人に見せるためのものではなく、自分自身の成長や目標達成のための記録です。完璧に使う必要はなく、むしろ自由に、気楽に、自分らしい方法で使うことが大切です。
挫折を恐れず、途中で止まってもまた再開できる。ノートはあなたの過去の思考や行動を記録し、未来の自分を助ける大切なパートナーです。
この書評を通じて、ノート活用に再挑戦しようという気持ちを持っていただけたなら幸いです。自由なノート術で、自分の人生を少しずつでも良い方向に進めていきましょう。