野郎の尾道水道めぐり(尾道駅より西へ)
デートスポットの海岸通りを、オッサンが独りで歩きます。
鼻づまりが辛いよぉ(/_;)
今ごろ花粉症のピークなんでしょうか・・・。
酷い鼻づまりと耳のつまりが続いています。
よりによって、5月1日から一気に酷くなって、病院に行きたくても連休中で休みですからね・・・。
熱もないし、体がだるいわけでもないのに、何にもやる気が出ません😒
かといって、ずっと家でダラダラするのは余計に辛いので、近場の尾道水道を歩きましょう。
普通の観光案内・旅blogでは、小生の持ち味がでませんから、いつも通り造船所とクレーンに的を絞って歩いてみます🚶
それにしてもアレですな・・・😐
顔文字を頻繁に使っているところで、私が何歳代かうかがい知れるというものです・・・(´д`)
向島ドック
”向島”と書いて、「むかいしま」です。
地元大阪に住む、我が老親のように「むかいじま」と濁って読む人もいれば、東京の方は「むこうじま」と仰る方も。
カンタンな漢字でつづる名前・地名はかえって、読み方が難しかったりしますよね・・・。
少なくとも、尾道市の”向島”は「むかいしま」と読みます。
存在感だけで言えば、尾道の造船所では一番ではないでしょうか。
なんせ、駅前の真正面にいるのですから。
最近では、様々な記事媒体で取り上げられる会社です。
社長が精力的に動かれている印象のようですね。
設備投資も積極的に進めている印象もあります。数年前に浮きドックを一基増設しています。
(上写真の、フネが載っているドックがまさにそれです)
さて、この会社は修繕事業をメインにしています。新しいフネの建造はしていません(だいぶ昔は新造船も扱っていたそう)。
それはさておき、やっぱりクレーン。クレーンですよ(/_・)/
この会社のクレーンは見た限り、全てIHI運搬機械㈱製です。
『IHI運搬機械』だと長いので、ここからは”IUK”と呼びますね😀
外観の特徴からスグに分かります。
住友製のクレーンは恐らく無いでしょう。
場内のクレーンを同じメーカーで揃える会社は珍しくありません。
考えられる理由は、だいたい2つです。
単純に安いから。
そのメーカーと仲が良いから
造船所に限らず製造業にとって、設備投資は不可欠である一方、とてもおカネの掛かることであり、出来ることなら今の設備を何とか修理・延命しながら使い続けたいのが本音です。
仮に新たな設備を導入するなら、少しでも初期費用を安く抑えたいのは当然です。だからこそ、発注する際には事前に複数のメーカーに相見積もりをとって、最も安い会社に発注することが多いです。
ただ、そうでも無い場合ももちろん有ります。
発注主がメーカーと仲が良いと、相見積もりをせずに直接発注することもあります。ま、相見積もりをしたとしても、結果的に出来レースとなるでしょうね・・・😒
いや、本当に難しいですね。
クレーンをはじめとする各種設備は、とにかく高価です。
僕は営業畑じゃないので、営業さんの苦労は分かりませんが、製造業に対する営業は飛び込み営業ではなく、ルート営業が主です。
あるいは飛び込みよりも楽に見えるかもしれませんが、扱う商品が数百万は安い方で、数千万・数億円にもなることも珍しくありません。
(クレーンは、各種設備の中で最も高価なものの一つ)
「ちょっと試しに一ヶ月、1基使ってもらえませんか?」なんて営業はできません。
商品を持ち込めない以上、営業担当というヒトそのものを売り込むコトになるわけで、製造業と設備関連企業との関係は、結構ウェットな部分があるといえるでしょう。
今はコンプラとかが厳しいので、昔みたいに”接待漬け”その他etc.なんて考えられません。
「今度、一緒に呑みに行きましょう😀」
「え?このご時世にアホですか😒」
なんて返されることになりかねません。
ただ・・・、ま、やめとこか😐(意味深・・・)
その分、現代の各造船所さんに対する営業活動は、モロに担当さんの能力・性格が問われるのではないかと肌感覚で感じています。
数千万から数億円もの金額が動く案件ともなれば、数ヶ月で決まるなら奇跡的に早いです(ただ、そんなケースもまれにありマス😐)。
基本的には、成約まで数年以上の時間がかかります。
むしろ、ボツになる案件がほとんどなのではないでしょうか?
この界隈を回るさまざまな設備関連企業の営業さんは、なかなか案件を獲れないでしょうから、様々なプレッシャーで大変だと思います。
ただ、一度受注してクレーンを納めると、それが実績になります。
そうなると、「次もよろちくわ😄」ということに当然なりえます。
クレーンに関していうと、その金額が大きいので、経営陣や部長クラスが窓口になることが多いみたいです。
場合によると、社長同士で話が進んで・・・、なんてこともある模様。
いろんな会社さんが軒を連ねています
『ONOMICHI U2』の対岸にもクレーンが何基も並んでいますが、いずれもフネを造っている会社ではありません。
赤いクレーンが2基並んでいるのは、興進産業㈱さん
この赤いクレーンはどちらも住友製です。
新造船のブロックを製作したり、鉄板の加工を担っている会社で、文字通り海事産業の一角を担っています。
意外かもしれませんが、ひとつの造船所(会社)だけで、全ての工程を完結するのは困難です。
一部の工程・作業を、これら専門の会社さんに外注している造船所がほとんどです。
興進さんのように、自らフネを建造するわけじゃないけど、フネづくりには大きく関わっている会社が沢山あります。
フネのブロックという大きな部材を製作し、吊り上げないといけないのでクレーンも相応の能力を持ったものが必要です。
一方で、修繕船だけを扱う会社だと、細々とした部品を上げ下ろしするのが主なので、吊り上げ能力の小さいクレーンで十分です。
さて、興進さんの向こうにあるのは、向島造機㈱さん。
こちらも向島ドックと同じく、修繕船事業を中心にバリバリやってはる会社です。
こちらもIUK製のクレーンを使っています。
元々IUK製のクレーンだった場合、それを新しいものに更新する場合、IUKと話を進めるのが一番手っ取り早いのはもちろんです。
すでに今あるクレーンのことを全て知っているわけですから。
向島ドックにしても向島造機いずれもIUK製のクレーンです。
吊り上げ能力の小さなクレーンは、IUKがコスパの良いものを提供できるのであろうことが考えられますね。
もう休んでいる方も・・・。
備後造船さんですが、私が尾道に初めて来たときから変わっていません。
船台上の渡船も、何年もそのままです。
この会社の委細は分かりませんが、長い間に、店じまいする造船所があるのも事実です。
このわずか数年の間に、新造船事業から撤退する造船所が複数ありました。そして今は造船業は好調で、株価が最高値を記録する会社もあります。
たった5・6年の落差を振り返ると、我ながら呆然としてしまいます。
その間のことを振り返る機会も、いつかあるかもしれません。
備後造船の横には高原造船所さんがあります。
その横に"KYOIZUMI”とあるのは、京泉工業さん。
フネの各種艤装品(タンクやウインチなど)を製作するメーカーです。
そうです。
フネに積んでいる様々な機械も、造船所で全て造るわけではありません。専門のメーカーさんが沢山あります。
尾道駅から西に向かって数百メートル歩くだけでも、尾道水道の対岸・向島には多くの海事産業の会社さんがあることが分かります。
まだまだあるのですが、一旦ここで切ります。
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