【ライターの仕事】ひたすらOJTの積み重ね。
「ライターとは何か」を考える
ライターって、なんでも屋さん。
人の手配、編集作業、校正もやって、アポ電話入れて、カメラマンのディレクションや、デザイン入稿もやったり。
クライアントと相談していたらマーケティングっぽいこともガンガン聞かれる。知らんし。とは言えないのでそれなりに頑張って答えもする。
いい店知らない? って聞かれたり。
入場料いくらがいいと思う? って質問されたり。
マニュアルはなかった
自分が組織に所属しているときでさえ、表記のためのマニュアルはあっても、「制作する人とは何か」「編集とは何か」「ライターとは何か」の指導はふんわりしていた。むしろ指導などほぼなかった。
こういう成功事例があるから共有しよう。とか、
地方のすごい制作マンがいるから講義してもらおう。とか、
そういうのはあったと思うけれど。
「取材のロールプレイングやって、1回現場に出た経験があるなら、もうプロだね」
そういう世界。
あとは自分で頑張れ!
そんな雰囲気。
大体、先輩たちも多数のページを抱えて忙しく、後輩を懇切丁寧に指導するような余裕はない。
とりあえずページ渡すからやってみて、困ったら相談してね。
クライアント増やすからね、頑張ってね。
「ライターです」という枠組みにハマるしかない
同僚や後輩たちが、手取り足取り教わっているのは見たことがない。
誰もが「やりたい」という思いを胸に、自己流で頑張って、たまに上司からアドバイスや注意を受けるくらい。本当の意味での先生は外注のカメラマンさんやライターさんたち。彼らは同じメディアの仕事を何年も続け、社内の人よりもノウハウを蓄積していることが多い。
そういう人から取材のやり方を教わり、間違えたら怒られ、それらを積み重ねて成長してきた。
結局は「現場で揉まれろ」しかない。
あちこちのメディアを読み漁り、映画を見て、本を読んで、知らない場所に出かけて刺激を受けて、それを繰り返してアウトプットする方法を模索する。
だから、「誰にでもできる仕事だよ」って人には言う。
やろうと思えば誰もができる。
枠組みにハマればいい。「ライターです」って言える素材だけ集めるといいと思う。
素材は実績でも、やる気でも、どちらでもいいと思う
編集の経験がある、だけではなくて、企業の広報でもいいだろうし、一つの分野で長く業務経験があるのもうらやましい(大きな強みになりそう)。
とにかく「ライターに向いてそう」って思わせる実績があるといいなあと思う。
さらにブログやSNSでこれだけ記事のストックがある、も強そう。
もしくは「ライターになりたいのでどんな小さい取材でもいいから経験したい」という熱意も、発注側にとっては嬉しいかもしれない。
そして一つでも発注がもらえたら、さらに「ライター」の輪郭がはっきりする。これで枠組みにハマれる。
ただ、本当の意味で「稼げるライター」はひと握り。
どんなライターになりたいかの目標決めと、しっかりしたギャランティ交渉、業務管理や経理の知識が必要になる。
↑全くできていないのだけど自分でも頑張ろうという姿勢で書いた一文。
枠組みから一歩先に進むためには
自分がローカルライターとして、なんとか仕事をもらっている今。
「あの人がライターです」という枠組みに片足をはめたおかげで、地域の人から発注をいただけるようになった。
地方にも、いろいろなチャレンジをして成功している人たちがいて、面白い仕事がたくさんある。地方にいながら東京の仕事を受けている人も数多くいる。
ただ、ほとんどの人が「めちゃくちゃ忙しいけど、そのわりに利益が少ない」。
「本当はこんなに仕事ばかりしたいわけじゃない」
「もっと家族や友だちと対話する時間が欲しい」
そんな現状を垣間見る。
枠組みにハマればライターの仕事はもらえる。
でも、ライターの仕事そのものの輪郭がぼんやりしていて、それで生活していくとなると日常が忙殺されるレベルになってしまう。
だから「しっかり稼ぐ」ためにはワンランク上の努力と工夫が必要。
その一つが、できることの言語化、その付加価値の有益性を示すこと、そのために必要なギャラの提示。もっと賢くならねばならないということ。
上記のことを、ここ数年、仕事を通して学んできたように思う。
地方ライターの醍醐味は、「多分野の成功者に遭遇しやすい」ことだと思う。うまくいっている人たちは金額交渉が上手だし、目標設定が具体的で、思いついたら即行動、たまに失敗するけど気にしない。
さて、私は次なる一歩を踏み出せるのかどうか。
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地方の出版社を経てフリーの編集ライターとして活動しています。
○地方でライターの仕事を続けるには
○単価アップを叶えるには
○そもそもライターってどんな仕事?
○編集の視点とライターの視点の違い
などについて、自分なりの解釈をしていきたいと思っています。