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【ライター日記】長野県売木村で新規就農した友人を訪ね、移住者のライターさんに出会う


売木村の道の駅で販売される、友人がつくったお米

長野県下伊那郡売木村へ

大学時代の友人が、ずいぶん会わないうちに新規就農していて。長野県下伊那郡売木村で無肥料無農薬の野菜栽培に挑戦中と聞いて、訪ねてきました。

道の駅で集合すると、友人が手がける野菜やお米、えごま油などを販売中。

人口が500人を切っているという売木村。そのうちの多くを移住者が占めていて、移住を斡旋する人々も活動されているそうです。大きな観光資源はないものの、温泉やゲストハウスのほか、古い建物を改装したコワーキングスペースなどがありました。

畑で育っていた小松菜。種取り用だそう

新規就農の実態と移住コミュニティ

友人の家と畑も見せてもらいました。国からの補助金を受けての新規就農で、この土地の人から紹介された家は家賃無料の平屋(築年数は不明だけど断熱はほぼなさそう)。

いわゆる「空き家」。家主は遠方に在住し、「敷地の草刈りしてくれたらタダで住んでいいよ」という感じらしいです。

その家で暮らしながら、7反の田んぼの世話と、さまざまな野菜の栽培を続けているそう。雑穀栽培にも挑戦し、農家仲間のコミュニティに属しながらいろいろな品種を育てる様子は楽しそうで忙しそうです。

ただ、畑も田んぼもそろそろ冬支度。冬季は大雪に見舞われるため片付けをしている時期でもありました。

それでも、大豆の脱穀体験をしたり、ホーリーバジルのお茶を飲ませてもらったり、収穫後のエゴマやアワなどを見せてもらったり。

収穫した大豆を枝ごと、桶にバシバシぶつけて豆を落とすアナログ脱穀!

新規就農に関するコメントをいくつか。

①農業だけで食べていくの超大変
②500人未満の村のコミュニティが濃厚すぎてすごい
③家が古すぎて猫とかネズミが夜中走り回る

など、「この環境で生き抜く根性」の必要性を感じました。が、逆に言えば、その困難さえ乗り越えれば居心地は良さそう。※冬の寒さに耐えられるかどうかの問題もありますが。

道の駅で出会う店員さんや、その辺を歩いている人、ほとんどが顔見知り。ウロウロすれば知人に会える安心感。みんなが協力して生き抜こうという仲間意識がある環境。

あと、農業はスケジュールが自分次第(あと天気)。これはライターもまあちょっと似たようなところはありますが。しかしクライアントワーク的なものが一切なく、自分が生み出す成果を売るスタイルは、ライターとは全然ちがいますね。

そしてライターの大先輩的な方に出会った

偶然、移住されたライターさんに出会った

売木村の道の駅をウロウロしていたら、東京から15年前に移住されたコピーライターの女性に出会いました。

80代を超えて尚且つ精力的に活動中で、この土地で様々なイベントの企画をしたり、人と人の縁をつなげる活動をされているそう。めちゃくちゃパワフルです。

かつては東京のど真ん中に事務所を構え、大企業のコピーを次々任されていた彼女。今も名前を検索すると過去の作品が出てくるし、書籍もいくつか手がけていらっしゃる。

なんで、売木村?

とても疑問でしたが、「子どもを山村留学させたことで縁が生まれて、老後、ここなら徒歩で生活できると思って。正直東京の家賃が高すぎてもう暮らせなかったの!」とのこと。確かに村の中心部だけなら徒歩で生活が完了します。コミュニティの密度が濃くて、家族がいなくても安心感はあるかも知れません。

僭越ながらと自分のライター名刺を渡したら、とても喜んで下さって、「昔の仕事仲間も近くに移住してるのよ。会合もやってるから、何かあったら呼ぶわね!」と言われましたが私は一人で売木村まで運転していけないかも(この日は家族が運転)。

お米や野菜をたくさん買ってきました

無肥料無農薬の野菜たちのすごい味

最後に、友人がつくったお米や野菜、お茶などをたくさん購入。

無肥料無農薬で育った野菜やお米がとてもおいしくて感動しました。椎茸を焼いても縮まないし、味は濃くて美味。お米はシャッキリしていて艶があり、もちっとした歯応えがある。

無肥料や無農薬の野菜は粒が小さくても濃厚な風味で、普段は色々な手段を使って巨大化された野菜を食べているなと実感。

大根の一部はドライフルーツメーカーで切り干し大根にしました。

農家の友人は他にもいるのですが、食べ物を育てる人たちを本当に尊敬します。一次産業で働く人たち、本当になんでもできるのです。ある程度のDIY、電気の知識、配管、デジタル知識など、生き抜くための大体の知識と技術を持っていて、土着コミュニティでうまく立ち回るための対話テクニックもある。

その凄さが、もっともっと世に広まればいいなと思います。



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ライター和田知子:CLANG CLANG クランクラン
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