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【ライターの仕事】地元デザイナーさんが手がけた雑誌「tayutau magazine」の制作。

儚くも美しい

「tayutau magazine」について

浜松のデザイナーさんが発行された個人的な雑誌「tayutau magazine」が完成。お声がけいただき、お店の取材をさせていただきました。

「雑誌が好き、雑誌をつくりたい」その情熱を持ち、たったお一人でクリエイターを探すところから、取材先へのアポ、取材立ち会い、デザイン、校正、修正、印刷入稿まですべてハンドリングされた力量に圧倒されます。

人を巻き込むためには、たいへんな勇気が必要です。

プロジェクトの責任感、コスト調整、スケジュール、その他もろもろ、考えるべきことが多すぎて逃げたくなる時があるかもしれない。

だけどここまで形にされたことが本当にすばらしい。

地元の「おもしろい」を見つける小さな旅

地方で暮らす人たちは、「地元の面白いもの」に気づきにくいところがあります。

例えば、昔から知っている場所に、最近できた新しいお店とか。
地元にありながら、世界とつながっている場所とか。
古くて新しい情報発信を続けている人々とか。

そういうものに改めて目を向けて、魅力を分解し、写真と文章で魅せる。

「その活動を通して、地元を好きになりたい」

そんな思いを聞いて、心が動かされないはずはなく。

取材先のお店で、2時間も3時間もかけて写真を撮り、話を聞くことは普段多くありません。ぎゅうぎゅうづめのスケジュールの中で1時間ほどでサクサクっと終わることが多いこの世の中で、ここまで丁寧に、何度も取材対象者とコンタクトを取り、相手の気持ちを汲み取りながら、雑誌を作り込んでいく。

コツコツと手間をかけて編集された小さな雑誌は、キラキラと美しいだけではなく芯が通っていて、完成度が高いものでした。

クリエイターが集まる日

先日、雑誌の完成お披露目会がありました。
場所は雑誌掲載店の一つでもある、浜松のカフェ「gramme」さま。

あわせて、雑誌制作に関わったカメラマン、ライター、デザイナー、取材対象者のアーティストが集まる打ち上げも兼ねた一日。

普段「ここまで深掘りして自己紹介することがあるかな?」と思うほど、一人ひとりが自分のことを語り、編集長であるデザイナーさんから「この方とのご縁はこうして生まれました」とご紹介いただく時間は希少で、贅沢。

新進気鋭の若いクリエイターさんたちが多く、かわいくて、妙齢に足を突っ込んでいる私はこっそり「平均年齢を上げてすいません」なのですが。

おばちゃんの年代って便利です。

若い人たちの中では「うっかり歳を重ねた大ベテラン風の風合い」を醸し出しながら自分が若い気になって混ざっていられるし、大御所の前ではまだまだフレッシュな感じを前面に出して教えを請えるのです。

初めましてのクリエイターさんたちが、初対面なのに編集長を通してチームとしてまとまり、お互いにインスタをフォローし合う空間。

この会が生まれただけで、もう一つの財産を構築していると感じるのですが。

もちろん雑誌の刊行には壮大なるコストがかかり、今回は、発行者であるデザイナーさんがコストも含めてすべて自腹というプロジェクト。

続けていくには、どうしてもマネタイズの面で策が必要なのだと思います。

が。

「こんなことできちゃうんだ」という、その事実には心が動かされます。

雑誌をつくる、みんなでつくる、取材対象者も巻き込んでチームになる。これって、すごいことだなあと思わずにいられません。

そして、地方都市に潜むクリエイターさんたちの実力に触れ、「こんな面白い人がいるのか」という発見があって。

何より、「何かを為すには、行動から」という事実を目の当たりにする瞬間でした。これは去年からずっと感じていることですが。

成功への近道は、行動を繰り返すことでしか生まれない。目標を立てて、スケジューリングして、行動する。シンプル。だけど「やらない言い訳」を組み立てることにばかり力を注ぐ私は、この「行動の集大成である雑誌」を手にして、改めて、行動することの偉大さを感じました。

完成おめでとうございます!

  • ★購入について/浜松の書店「ひつじ日和」、「BOOKS ANS PRINTS」などでお取り扱いが始まるようです。詳細は公式インスタ@tayutau_magへ。


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ライター和田知子:CLANG CLANG クランクラン
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