読書カードを作る@かさこじぞう 国語科単元学習〜単元びらき〜
前回の続きです。単元びらきのあらましをまとめます^ ^一応、市内の初任者の先生方に公開授業だったので、45分間でまとめることを意識しました。次の時間が、全校研だったのもありますが…。
1 最初の15分間
最初の15分間は、これまでの単元のふり返りから始めます。子供たちの発言から思考を辿っていくと、これまでの単元の学びとこれからの単元の学びを繋げ始めていたからです。2年生がこういうことをし始めるのは、個人的に大きな発見でした。そういうわけで、これまでの12の単元学習の単元名と付ける資質・能力を一覧にしたものを見せます。「あっ、ビーバートレカ(https://note.com/prgnd797/n/nb706509c7024)だ!」「もしも時間(https://note.com/prgnd797/n/n1fff03838c77)だ!」と思い思いに発言を繋いでくれます。
ここから、これから学習する『お話をぴったりみじかくして、あらすじをまとめる力』について説明をします。あらすじは、新規に獲得する資質・能力ですから、『桃太郎』の話を出しながら、説明をします。
『桃から生まれた桃太郎が、鬼を退治するお話です。』
お話の始めと終わりを比べると簡単にあらすじが作り出せます。冗長的にまとめていた子供もいましたが、『あらすじってこんな感じか。』とつかませることができました。
ここから、本題。これまで学習してきた『名前を見てちょうだい』で、あらすじをまとめるとどうなるか。
『お母さんから赤いぼうしをもらったえっちゃんが、あっこちゃんの家に遊びに行くお話です。』
子供たちは、『ん?』と首をかしげました。『あっこちゃん?大男は?のはらこんきちは?はたかなもうこは?』『何か変だよ。』そうなります。『でも、桃太郎と同じように、始めと終わりを比べたよ。』そう言うと、『中にお話のおもしろいところがつまっているから、中を書かないといけないよ。』と反応が返ってきました。『どうやら、始めと終わりを比べるだけじゃ、おかしなことになるみたいだね。』この問題意識を持たせながら、『読書カード』と出合わせました。
『お手紙で読書カードを作ってみたけれど、どちらの読書カードがぴったりあらすじをまとめられているか悩んでいます。』
ここから、次の15分間へと展開していきます。
2 次の15分間
中は、グループで、AとBの読書カードのモデルを検討します。
Aのモデル文は、『かたつむりくんが、手紙を一度ももらったことがなく、ふしあわせな気持ちになっていたがまくんに、手紙を届けて、幸せな気持ちにする話』
Bのモデル文は、『かえるくんが、手紙を一度ももらったことがない、がまくんのために、心のこもった手紙を書いて、とどけるお話』
このような感じで提示をしました。Aは、始めと終わりを比べただけ。桃太郎方式です。Bは、中の出来事を関連付けたものです。最初の印象を尋ねると、全員Bに手を挙げました。『あらすじをまとめる力を付けるなら、何となくでは足らない。なぜ、Bと言えるのかをグループで話し合っておいで。』と言いながら、話し合うことに。
この時間の狙いは、モデル文を比較することを通して、とにかく頭を使って、悩ませること。もっと言えば、単元の学習課題について、悩み抜くことです。やってみたい、作ってみたいと思える『読書カード』が、どのようなものであるべきなのかを考えさせたいと思いました。
研究授業としては、おやっ?という時間かもしれませんが、私としては、うんと悩んでいる時間を生み出すのは価値あることだと思っているので、いい時間だなと思っていました。が、思ったより、子供の思考の立ち上がりが遅く、想定していたより五分間、長くかかりました。
3 最後の15分間
最後の15分間は、全体共有とふり返りの時間。全体共有は、黒板の前で話し始めた子供が熱気を帯びだしました。『先生、話したいことがある。』そう男の子が言ったので、全体共有の時間を取ることに。
『ぼくは、Bがいいと思う。Aのカードは、かたつむりくんが主人公みたいにになっていて、かえるくんが登場しない。Bは、中のことが書いてあって、お話の中心が書いてあるから、ぴったりまとまってる。』
そんなことを5分間ほど、切々と語ってくれました。それに対して、『えっ?でもさ…』『それは、無理じゃない?』そんな反応が出たところで、ふり返りの時間。本当は、この時間は、次の時間に取るのがよかったのですが、初任者研修も兼ねた研究授業だったので、45分間きっちりで終わることにしました。
単元びらきは、こんなもやもやの中、スタートを切りました^^2時間目以降の記録については、次回、お伝えします!