自社のTwitterを引き継ぎ、1年間でフォロワーを36倍に増やした話
社会人サークルのTwitterアカウント運用を10年くらいやっていた経験を買われて、去年8月、自社のTwitter担当に就任することになりました。
そこから一年、成果を次の内容で報告しました。
フォロワー数 36倍!
インプレッション 9倍!!
プロフィールへのアクセス 40倍!!!
(全て前年比)
字面だけを見ると凄そうですが、
いかに今までアカウントが殆ど動いてなかったことも大きな要因なので、逆に来年はこれ以上は無理だと思っています。
周囲からは凄いね!と評価をいただけますが、
組織のTwitter公式アカウントを10年以上運用してきた感覚として、企業アカウントの場合、"ある程度予算があれば"誰でも出来るよね、というのを以前から思っていて、それが実際に経験できたという感想です。
むしろ裁量権のある人たちにSNSの有用性を納得させて、予算を生み出すことがフォロワー/インプレッションを増やす上で大事かも知れないとすら思っています。
(ちなみにその予算というのは個人のスキルや会社の元々の知名度によってまちまちです。
私個人としては年間10万円くらいで十分かなと思っていますが、画像や動画制作、企画立案と運用も全部自分でやってるので、そこを外部に手伝ってもらうと予算はたちまち上がると思います)
個人アカウントでやってたことは活きている
Twitter歴は現在11年目。
企業アカウントの他運用してるのは主に3つ。
運営しているよさこいチームの公式アカウント
このアカウントは現在運用10年で約1.2万フォロワー、ありがたいことによさこいチーム界隈ではトップ。
映像クリエイターとコラボした美しい演舞映像を武器に、チームのブランディング発信を行いつつ、
かたや、ユルさ全開のツイートも多く、フォロワーさんともフレンドリーに語り合うことを大切にしています。
(よさこい界隈のハブ空港みたいな場所になりたいと思っています)
また、旬のネタ、トレンドには積極的に食いつき、よさこいverに変換、よさこいをやってる人ならついクスリと笑ってしまうような投稿をなるはやでやる!をかなり重視しています。
続いて、趣味のキャンプアカウント
約1年の運用でフォロワーは7.5k。キャンプブームに乗ったり図解でキャンプのスキルや知識、注意喚起を発信して1年でグンと伸びました。
図解に関してはPhotoshopやIllustratorのスキルをフル活用してハイペースで制作できたことも良かったと思います。
またキャンプに関する選手権も随時開催し、フォロワーさんとの交流も深めていました。
正直某坊主アカウントさんのオマージュ企画ではあるのですが、みんなが楽しめる、参加したくなるテーマを考える良い勉強になりました。
その他何でもありの個人アカウント
ここには特にポリシーはなし。
チーム公式アカウントでは、組織を背負って発信する「公式」としての硬さと、ファン獲得のための適度なユルさ。
キャンプアカウントでは、特定の趣味が集まる界隈で必要とされてるニーズや盛り上がるテーマを見つけ、形にする。
これらの学び、経験を現在の企業アカウント運用にも活かせていると思います。
また自分で企画を考えたり、画像や動画を作るスキルを身につけておくと、予算がなくともアカウントのフォロワー数を伸ばしやすいのだとも実感しました。
企業アカウントでは出来ないことが多い
企業アカウントは営利目的で運用されているため、個人アカウントとはかなり注意するレベルを上げて運用しなくてはなりません。
よさこいチームアカウントの例として紹介した鱗滝さんの「判断が遅い」オマージュは企業アカウントでは確実にNGです。
それは著作権という壁が存在します。
(厳密に言うと、個人・非営利団体であろうともNGだがグレーなところ)
そのためよくSNSを賑わすコラ画像ネタを使うことは殆ど出来ません。
また発信するテキストにも注意が必要です。
例えば年末にプレゼントキャンペーンを用意したとして、その企画タイトルに「年末ジャンボ!!」なんて書くとこれもまたNGです。
何故なら年末ジャンボは既に商標登録されているため、企画名など、宣伝目的で使うことは商標侵害にあたります。
(中の人の日常として、年末ジャンボ宝くじを買って、そのことをツイートをする中で出てくるのは問題なし)
企業アカウントが何よりも恐れているのは「炎上」の二文字です。
自分で勝手に炎上するならまだしも、嫌なのは炎上した他の企業に巻き込まれて一緒に燃えることは極力避けたいと考えています。
そのため、著作権や商標登録の侵害を知ってか知らずか行なっているアカウントは敬遠される、そんな空気感があります。
そんな制約の中、日々バズに向けて発信しているアカウントが企業アカウントなのです。
フォロワーが多い=スゴいとは一概に言えない
最初にある程度予算があればフォロワーを増やすことはできる、と言いました。
フォロワーを増やす常套手段であるフォロー&RTキャンペーンを積極的に行えば1万〜2万フォロワーくらいは1年もあれば達成出来るかと思います。
その先、5万,10万はそれだけじゃ簡単に行かないなというのが今のところ1年運用しての感覚です。
(他の企業アカウントさんを見てると積極的な発信、連携、フォロワーさんとの交流をしっかりやっていてスゴいなと感心してます)
ただし、このキャンペーンで増えたフォロワーは果たしてファンになってくれているのか?というと疑問も残ります。
それならば10名でも20名でも、普段から絡んでくれる、宣伝であってもRTしてくれる、そんなフォロワーさんが増えることが何よりもアカウントの価値を高めてくれると考えています。
なので、企業アカウントとして、周囲から「あ、このアカウントはしっかり運用してるんだな」と思われる目安として1万フォロワーをキャンペーンを活用しつつ早期に達成し、そこからはより近くで一緒にアカウントを盛り上げてくれるファンを獲得していく、という2軸で運用するのが良いのではないかと思います。
フォロワー数やインプレッションで一喜一憂せず、地道にファンと交流し、じわじわと色んな方の日常に浸透する、そんな運用方針を自分にも周囲にも納得させられたら、気楽に、楽しく運用出来るのではないでしょうか。
以上、いきなりTwitter担当をやれって上から言われて困ってる誰かの参考になれば幸いです。
もし宜しければ企業アカウントの方も見ていただけると嬉しいです。
noteもやってます。