0175 日本最長120m木造建築、国宝千手観音千体超「三十三間堂」(京都府)
三十三間堂のご利益
夜泣き、頭痛封じ(病気平癒)、健康長寿、厄除け、除災・災難除け
三十三間堂の360度ビュー
三十三間堂について
長年頭痛に悩まされていた後白河上皇は、寺院建立を機に頭痛がピタと治まり「頭痛封じの寺」として有名になりました。また、霊泉「夜泣泉」の隣には「夜泣き封じのお地蔵さん」があり、夜泣きにご利益があります。
南北約120メートルの本堂は日本最長の木造建築であり、世界的にも稀有な規模です。堂内には1001体もの千手観音立像(すべて国宝)が整然と並び、その荘厳さと本堂の長大さには、とても圧倒されずにはいられません。
1164年に後白河上皇の命により、平清盛が資材調達や建設を行い創建されました。左右千体の立像の中央の高い位置には高さ3メートル以上の本尊、千手観音坐像(国宝)があります。
千手観音坐像は仏師、湛慶による作品で、湛慶は東大寺南大門の金剛力士像を作ったことで有名な運慶の息子です。
千手観音坐像は、尊くも温かい表情で、湛慶の生涯最後の会心の傑作です。
さらに国宝があります。「風神雷神像」です。鎌倉時代に造られ、日本最古の風神雷神像として有名です。精緻な彫刻技術と、迫真的な表現力には魅了されます。
まだ国宝「二十八部衆像」があります。(下線部にリンクを貼っています)
もはや国宝のお祭りとでもいうところで、京都の底力は本当に物凄いです。
平清盛、豊臣秀吉・秀頼がかかわった歴史と、堂の建物もその中の仏像も圧倒的なお寺ですね。後白河法皇の頭痛平癒の話もなかなか興味深いので、下線部に参考記事のリンクを貼っておきます。
小説「宮本武蔵」(吉川英治著)では吉岡伝七郎との戦の舞台として創作ですが、この蓮華王院(三十三間堂の正式名称)を選んでいます。なるほどここで戦わせたいという創作意欲も湧いたんだろうと納得してしまいます。