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選手の差はない。あるのは指導の差。
こんばんは。かえもんです。
そして、お久しぶりです。
どうやら気づけば1週間ほど前回の投稿から時間が経っていたようです。
また今日からぼちぼち投稿していきます!
今日は「制約条件が全てを決める」ということについて書きます。
自分のチームの話ですが、今日の練習は体育館ではなく、廊下でやりました。理由は体育館の床にワックスを塗る作業をしていたからです。
廊下でやることとなったので、当然ドリブルやシュートはできません。さらに、窓ガラスを割ると大変なのでパス練習もできません。よって、フットワークやリバウンドの練習、ボール回しなどのハンドリングをメインにやりました。
体育館でやるときはボールを使った練習をしたいので、やるべきことがたくさんあるのですが、ボールをほとんど使えないので、やるべきことが絞られました。そのおかげで、以下のことに集中して取り組むことができました。
・ボールミート
(ジャンプストップやストライドストップ)
・ピボット
(Y字ピボット、ネガティヴスタンスからポジティブスタンスに戻すピボット)
・リバウンド
(ボックスアウトはヒットファーストなど、オフェンスリバウンドはスイム、ロールターン、フェイク&ゴーなど)
・DFフットワーク
(基本のスタンス、スライドステップ、キックスライド、ラン&グライド)
これらをじっくりやり込むことができました。個人的にはやることがはっきりしたので、僕自身とても集中して教えることができました。
さて、今回の練習のように「やるべきことがはっきりすれば、自ずと質は高く」なります。では、質を高めるきっかけとなったことは何か。
それは、「体育館が使えないこと」です。体育館が使えないがために、ボールを使った練習が制限されました。その結果、やるべきことが整理されて、練習の質が高まりました。
つまり、制限があったからこそ質が向上したと言えます。この制限こそ「制約条件」です。チームの練習を考えるときにまず把握しなければならないのがこの制限条件です。
具体的には、部員数、ゴールの数、体育館の環境、ボールの数や練習時間が含まれます。当然ゴールの数や練習時間などは変化させるのに限界があります。練習時間は部活で学校ごとに約束事が決まっていますし、ゴールの数を増やすのは個人ではなかなか金銭的に難しいです。
大事なことは制約条件のなかで最大限の結果を出す工夫をする必要があるということです。とあるマネジメントの講習でとても印象に残っている言葉があります。
「ほとんどの企業のリソースにそこまで大きな差はない。あるのはマネジメントの差だ。」
つまり、個々の選手の能力にそれほど大きな差はなく、あるのはコーチの指導の工夫具合や指導の仕方であるということです。このように書くと「ミニバス出身の選手と初心者では雲泥の差があるぞ!」という意見が出てきそうです。しかし、中学校での3年間があればミニバスをやっていた選手と同じくらいの実力まで伸ばすことは可能です。このように、少しの差はあるものの指導の仕方で選手を伸ばすことが必ずできると思うのです。
その際に大事になってくるのが「制約条件を良く理解して、そのなかで最大限の成果をあげること」です。マネジメントの本質だそうです。
置かれた場所で咲きなさい、ということではありませんが、与えられた環境で最大限の成果が出るように工夫するのが指導者の大きな仕事のひとつだと私は思います。