【CX】ポテンシャライトが独自に考えた採用のCXをご紹介!
まだ日本の採用界隈ではトレンドにはなっておりませんが、2021年頃にトレンドワードになるであろうCX(Candidate Experience)という概念。CXとは「採用プロセス全体」における「候補者の体験(CX)」を指します。
これまで140社程度のスタートアップ/ベンチャー企業の採用コンサルティング(支援)に取り組んできた当社ポテンシャライトは、この先CX(Candidate Experience)が重要視される時代が訪れるのではないか、もしくはCXを重視している会社が採用市場において勝てるのではないか、と予想しています。
とは言いつつも、日本のメディアで CX を解説している記事はほぼありません。
日本の採用トレンドはアメリカの採用トレンドをそのまま取り入れる節があります。CX の概念は現在アメリカでは認知されており、トレンドワードとなっているようです。日本にも数年後にその時代がきます。
僕らポテンシャライトは、顧客への採用支援においても、自社採用においても、CX を重要視しています。ただ、顧客への採用支援ではオペレーション部分を請け負うことが多くはないため、CX をやり切れないことも多いです。そのため、自社採用のほうが強いかもしれません。
自社採用において大きな手応えがあるため、本noteでは、
「ポテンシャライトが独自に考えたCX(Candidate Experience)をご紹介したい」
と思います。
※本note はポテンシャライト がこれまで得た知見+下記 記事を参考にさせていただいています。
◆CX(Candidate Experience)とは
「採用プロセス全体」における「候補者の体験(CX)」を指します。
(1)CXの「C」とは
「Candideate(候補者)」を指します。現在の求職者だけでなく、過去のすべての候補者と将来の候補者も含まれます。
(2)CXの「X」とは
採用プロセス中に候補者が経験するすべての感情、行動、態度など全てを指します。
(3)採用プロセスとは
御社を「認知」して「応募」「面談」「内定」まで全てのフェーズを指します。
(4)CXの重要性/数値で表現してみる
- CXが良いと「この企業は良かった!」と周知していただける
- CXが芳しくないと「この企業はちょっと…」と周知される
- 良い口コミが増えるとブランドアンバサダーとなっていただける可能性が高い。
- 負の体験をすると72%の方が直接 or オンラインで発信をする。
- 良い体験をすると81%の方が家族、友人、同僚にを共有する。
◆なぜCX(Candidate Experience)が重要視される時代が訪れるのか?
※CX 時代が訪れる理由は世間で色々と述べられていますが、それはアメリカの見解が多く含まれています。日本とアメリカだと採用手法がまだ異なるため、一般的(アメリカ寄り)な見解とポテンシャライト(山根)の見解は少し異なります。
ここ5年ほどの採用トレンドをウォッチすると、CX がトレンドとなるであろう理由が見えてきます。
- ダイレクトリクルーティング(スカウト)をやり切った
- WantedlyやGreenなどの新たな採用媒体も掲載した
- リファラル採用も頑張ってみた
- 直近トレンドの採用ブランディング/採用広報も着手し始めた
2019年11月時点ではこんな状況なのです。
つまり、ある程度採用活動についてはやり切った感がある企業様は多いのではないでしょうか?
ただ、下記はやりきれているでしょうか?
- 求職者様/エージェント様とのコミュニケーション
- 選考結果に無駄な時間がかかっている
- 面接日時調整に何度も連絡の往復がある
- 選考結果をきちんと記載した上での連絡
- 選考結果のフィードバックの充実化
- 面接官のコミュニケーションチェック
- 面接官は求職者を待たせていないのか?
- オファー(内定)提示があっさり
これらの内容を完璧にやりきれている企業様は無いかと思いますし(あったらすみません)、優先順位を下げてしまいがちな内容だと思います。
求職者様側も容易に企業様に話を聞けるようになった昨今の市場において、求職者様とのあらゆるタッチポイントを「心地良く」「スムーズに」そして「カスタマイズ」して設計することが重要視されるはずなのです。
◆CX(Candidate Experience)のタッチポイントをまとめてみる
CXの概念の中に「タッチポイント」という言葉があります。タッチポイントとは選考全体の中で企業と求職者が「接する(タッチする)」項目のことです。
例えば、
- 求職者との最初のタッチポイントは「Wantedly(人事が作成した記事)」
- 面接調整でのタッチポイントは 「日時調整(採用アシスタントの方)」
- 面接でのタッチポイントは 「面接官(現場の方)」
などがあります。
御社のことを「認知」するタッチポイントから「内定受諾」するまでのタッチポイントは100を超えると言われています。ちなみにポテンシャライト調査によると、カジュアル面談が実施するまでのタッチポイント数は最大で70を超えます。
では、タッチポイントの詳細解説と一部内容を公開します。
上記はポテンシャライトが定義するCX設計です(これが全てCXだと思ってください)。上記は選考フローを並べているのですが、ここでタッチポイントを細かく分けるとイメージしやすいです。
- 認知/出会い
- 興味
- 応募
- 書類選考
- カジュアル面談調整
- カジュアル面談準備
- カジュアル面談実施
- 1次/2次面接日時調整
- 1次/2次面接準備
- 1次/2次面接実施
- 内定
というフローに分けています。各項目においてタッチポイントは多数あります。少し細かくご紹介をすると、
<“認知/出会い”のフェーズ>
<“興味”のフェーズ>
<“書類選考” “カジュアル面談”のフェーズ>
…この部分、全て公開しようかと思ったのですが、ご興味ある方はポテンシャライト代表 山根のFacebook or Twitterでメッセージを頂戴してもよろしいでしょうか?(競合他社様はお断りさせていただくことも…ご了承ください)
◆CX(Candidate Experience)の分類
本note でCXの概念、タッチポイントについてまとめてきました。
そして、ポテンシャライトでCXの議論を進めていると、「あれ、分類できるのでは?」という意見もあり、下記にて分類してみました。
(1)Operation Experience (OX)
(2)Interview Experience (IX)
(3)Offer Experience (OX)
ポテンシャライトはCX をこの3つに分類しています(これから増える可能性もあります)。聞き慣れない言葉かもしれませんが、採用活動を進める上では重要になっていくかと思っています。ポテンシャライトはこれらの言葉を採用界隈に啓蒙していきたく思っています。
分類項目を説明していきますね。
(1)Operation Experience(OX)
Operation Experience(OX)とは「選考における(デジタル上での)求職者様とのコミュニケーション全般」と定義しています(デジタル上での、と補足したのですが対面での面談/面接はIX の分野に入るからです)。
例えば、
- 書類選考スピード
- 書類選考結果連絡
- 面談/面接日時調整
- 連絡頻度
- 面接確定連絡(詳細連絡)
- 面接合否連絡
- 面接フィードバック
などが該当します。
社員数が多い企業様はこのオペレーション業務をアルバイトの方、派遣社員の方、またアウトソースをしているかもしれません。ただ、これらの求職者の接点はものすごく重要なのです。
1つ目の「スピード」ですが、優秀な求職者は10日間しか転職市場に滞在しないようです(つまりすぐに入社企業が決まってしまう)。
4つ目の「連絡頻度」ですが、求職者の81%の方が連絡頻度を上げてほしいと思っているようです。つまり現状の僕らのオペレーションだと求職者は不満を持っていることになります。
7つ目の「フィードバック」ですが、求職者の 94%の方がフィードバックを受けたいと思っているようです。
※参考資料はこちら
細かい内容は別途ポテンシャライト から発信をしたいと思うのですが、Operation Experienceの中で「面談詳細連絡」について少しだけご紹介。
面談日時が決まって面談詳細のご連絡をしますよね。面接日時、面接場所、面接官など。面接詳細一つ取っても、CXの向上が計れます。少し工夫するだけで良い体験設計ができるのです。
ポテンシャライトの自社採用において、面談詳細連絡に下記URLをお送りするようにしています。
↑
(プレビューになっていますがお気になさらず)
面談前にどんな求職者様でも「住所」くらいは見るかと思います(面接に行けませんしね)。そして、カジュアル面談であっても会社の事業や特徴は事前に調べますよね。ただ、ネットで情報を拾うのはけっこう大変。
そうなることを仮定して、面談前に見ていただきたい内容を整備しました。このURLだけ事前に見ていただければ問題ありません、という体験設計をしています。
※こちらはAidemyさんが取り組んでいます。素晴らしい事例かと思います。
(2)Interview Experience(IX)
Interview Experience(IX)とは「面談/面接における求職者の体験」と定義しています。
昨今の採用市場においては「カジュアル面談」がトレンドとなり、選考要素がない面談も増えつつあります。ただ、選考要素がない面談手法のノウハウは固定化されておらず、戸惑っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
また、選考要素がある「面接」であっても、「惹きつけ」は必須と捉えるべきです。CXの概念として、合否は関係なく求職者様の体験をより良くするという考えがあります。選考要素ある面接であっても、選考要素がない面談であっても、求職者様に良い印象を持っていただくのは必須ですよね。
Interview Experience の「面談/面接手法」についてが最も重要かと思いますので、その詳細内容は別途アウトプットしたいと思いますが、一部ご紹介。
ポテンシャライトでは「選考体験向上 survey」を行なっています。
選考体験向上 surveyとは、面談/面接にお越しいただいた方に対して自社の選考体験フィードバックをいただくアンケートです。日本ではそこまでトレンドになっていませんが、数年前からアメリカではトレンドです。
「candidate experience questions」とググるとたくさん出てきます。
↑
見てみると面白いので、みなさん是非!
話を戻してPotentialight の「選考体験向上 Survey」は下記のようなイメージです。
※Reproさんがいち早く導入されています。ポテンシャライト のエージェント事業部ではほぼ毎日コミュニケーションを取っていますが、選考体験はすごく良いと求職者様よりフィードバックを頂戴しています。
(3)Offer Experience(OX)
Offer Experience(OX)とは「Offer(内定)を提示する際に求職者に与える体験」と定義しています。Operation Experience と Offer Experience が両方OXではないか、というご意見をいただくかと思いますが、一旦割愛。
選考のクライマックスであるOffer(内定)提示。ここまで頑張ってCX 設計に取り組んできたのに、Offer 提示段階で足踏みしてしまうのはもったいないです。
ただ、Offer 提示はとにかく体験をリッチにすれば良いというわけではありません。求職者の状況によってアクションは変えるべきですし、Offer Experience(OX) が最も求職者様によってカスタマイズされる部分かと思っています。
Offer Experience の詳細内容も別途アウトプットしますね。ここで書ききれない内容が多いです。
一つだけ意識していただきたいことを記載をすると、「オファー面談」の実施の有無です。各企業様によってオファー面談をするか否か、そしてオファー面談は対面で実施することが必須の企業様もあるかと思います。
ただ、それまでの選考過程において細かく自社の説明や職務内容の説明をしたと仮定した際に、対面でのオファー面談は必須になるのでしょうか?電話で済むかもしれませんし、メッセージでオファーレターを通知すれば求職者様はご納得いただけるかもしれません。
また、御社がオファー面談で説明をしていることが、必ずしも内定受諾をする際に必要な情報ではないかもしれません。それらを考慮した上でオファー面談の有るべき姿を求職者様によってカスタマイズをするべきなのです。
細かい内容を記載すると内容が多くなってしまうので、このあたりで割愛したいと思います。
◆最後に
みなさんいかがでしたでしょうか?
CX(Candidate Experience)は僕は今後採用市場においてトレンドワードになっていくかと思っていますし、現段階から意識することによって採用市場においての差別化が生めるかもしれません。
また、よくよく考えてみるとこのCX という概念は日本人が得意な領域なのでは?と思っています。「おもてなし」文化がある日本においては顧客体験の設計は得意なはず。前述しましたが、高級ホテル、5つ星のお店の顧客体験と同じレベル感でCX(Candidate Experience)の設計ができたら本当に最高ですよね。
そして、ポテンシャライト ではこのCX(Candidate Experience)を採用支援において導入していきたいと思っています。2019年11月段階では支援内容に実装できておりませんが、2019年12月以降にお取引をする企業様(もちろん既存のお客様にも提案していきます)にも可能な範囲でCX 設計のお手伝いをさせていただければと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。
※ポテンシャライト にご興味をお持ちいただいた方は下記よりお気軽にご連絡ください。
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