惨めな顔

貴方をこの目で認識したときから
脳内からじわじわと感情が溢れるのが分かった
血管を通り、私の皮膚と臓物に色を入れる
わたしは初めて人間になったのだ

現実は楽園なのか、それとも地獄なのか
貴方はどこへでも生きていけるけど
私は貴方の世界では生きていけない


蛇よ
私が肋骨から産まれた女なのが 
気に食わなかったのか
それとも無条件に愛されている姿が
過去の貴方に似ていたのだろうか

私が蛇なら貴方に林檎を食べさせたのだろうか

あぁいま蛇の気持ちが分かる

堕ちるなら1人ではなく
幸せな人を多くでも騙して
自分と同じ惨めな顔をさせたい



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