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ともきんぐ
2022年11月6日 22:56
仮面舞踏会で俺は踊った。都会で皆と同じような服を着て、同じような行動をし、オフィス街に馴染んで動く。そんな俺が、あの南の島で過ごした数日は、物語の主役となり、踊り、物語を進めた。きっとそれはあの人も同じだったろう。お互い、島に訪れた日が同じだっただけの共通項で、惹かれ合い、屈託のない笑顔をむけ合い、そして当然のように体を重ねた。なのに、あの人の吐息、声、肌、それらに触れたはずな
2022年10月21日 22:36
いつも時間に追われるように仕事をし、時間通りに物事を進めているはずなのに、今日に限っては、時間の感覚がなくなってしまい、俺は宿無しになってしまった。俺だけではない。隣のさっき会ったばかりの楓さんも同様だった。「今日は数少ない宿はいっぱいでさあ。だけど、おじいを助けてくれたあんちゃんたちを野宿させるわけにはいかんさあ、どうだい?公民館なら一晩貸すことができるよ。こんな外じゃ、虫に刺されまく