
映画『春の香り』プロダクションノート♯4. (主演:美咲姫)
〜『春の香り』の書籍を初めて手にしたとき〜
坂野ご夫妻が執筆した書籍『春の香り』を手に取ったのは、この本の映画化に向けて、主演のオーディションがあると耳にしたときでした。
いつも通りオーディション対策のつもりで本を開くと、そこには1人の女の子とその家族が病と闘った「リアルな世界」が広がっていました。
私はオーディションのことを忘れ、感情移入して読み進めた私は何度も本を閉じました。とても苦しく、私には受け止めきれなかったです。

オーディション用の台本が届き、オーディション対策のレッスンを受けていても、感情がコントロールできずに溢れてしまったり、どうしても口に出せないセリフがあったり。このまま受けてもオーディションにならないという感じでした。
そんなときに書き始めたのが、坂野春香さんに向けた手紙でした。私は春香さんやご家族の当時の気持ちを、書籍を読んだだけでわかった気になっている自分がとても嫌でした。だから、せめて春香さんには正直にいようと思い、自分のこと、書籍や台本を読んで感じたことなどを手紙という形で言語化し、自分の中で藤森ハルカという役を少しずつ構築していきました。その中でオーディションを受ける覚悟が決まりました。
オーディション合格の連絡をもらったのは、オーディションの翌日でした。そのときのことは鮮明に覚えています。マネージャーから電話をもらい、はじめは実感がありませんでしたが、その後に母に受かったと電話したときに実感が湧き始め、嬉しさと不安で涙がとまりませんでした。
〜台本を初めて読んだとき〜
完成した台本は、事務所の会議室でマネージャーから手渡されました。ペラペラの紙じゃない!すごい!映画の台本だ!と、はしゃいでいましたが、大切に持って帰って家で読みました。
それまでは、ハルカにとって家族の存在が1番だと思っていたのですが、台本を読んで巧という存在の大きさを感じ、丹野監督や脚本のカマチさんが巧に込めた想いを、春香さんならどう受け取るか手紙の中で問いかけました。
〜江南市という街について〜
撮影地でもあり坂野春香さんが生まれ育った江南市には、クランクインの1週間ほど前から滞在し、ロケハンなどに付いてまわっていました。私にとって、この時間はとても大切な時間でした。

その期間に実際に春香さんのお気に入りの場所を訪れることもできました。春香さんのお気に入りの場所でもあったフラワーパークはとても印象に残っています。撮影地ではないものの、私も心が落ち着く場所であり、作品や春香さんのことを想うのにとても適した空間でした。

クランクイン前に2度訪れ、藤森ハルカとして散策してみたり、美咲姫として心を落ち着けてみたり。撮影期間中に集中がきれたときにはここに来ようと思っていました。また、坂野さんのご自宅へ挨拶に行き、直接話を伺うこともできました。このときはお父さんの貴宏さんとお母さんの和歌子さんとお会いしたのですが、やっと会えたという気持ちが大きく、帰り際には堪らず抱きついてしまいました。
そして、江南団地で掘プロデューサーと共同生活を行ったことでより江南市という地域に馴染めたような気がします。一緒にモーニングへ行ったり、江南名物を食べたりする中で、真剣に作品について話すこともあり、掘プロデューサーの作品に対する想いの強さをしっかりと受け止めました。

愛知県といえばモーニング文化!


堀プロデューサー(右)とぬくいラインプロデューサー(左)とともに。
映画『春の香り』プロダクションノート 第四話 終
🎬◇◇◇◇🎬◇◇◇◇🎬◇◇◇◇🎬◇◇◇◇🎬🎬◇◇◇◇🎬◇◇◇◇🎬
この映画『春の香り』公式Noteでは、映画『春の香り』に関わった方々の普段あまり語られない映画が完成するまでの成り立ちや、映画の細部に宿る物語を、これから映画をお楽しみいただく皆様に向けて、つまびらかにしていく目的で執筆しています。
映画に関わったスタッフを中心にそれぞれの目線で語られる映画『春の香り』今後、続々と更新していきますので、ぜひお楽しみにお待ちください!
映画の最新情報は以下の各種SNSでも発信中です!
映画公式サイト https://harunokaori-movie.com
■YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLlOjkU307jiz6hoQoUgWk_H1DnydDGGEn
■Instagram
https://www.instagram.com/harunokaori_movie/
■X
https://twitter.com/harunokaori_mov
■TikTok
https://www.tiktok.com/@harunokaori_movie
■Facebook
https://www.facebook.com/profile.php?id=61559541896701&mibextid=LQQJ4d