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ぽっぷさん
2022年1月28日 19:12
あの花が枯れたのは蜂が蜜を採取しにきたせいで、それは、与えられた緩やかで機械的な自殺だった。あの花が枯れたのは太古、ある花が枯れ落ちたせいで、それは汚れた美しさの繰り返しだった。あの花が枯れたのはそこに植えられたせいでそれは女の庭が見劣りし始めるキッカケだった。あの花が枯れたのはそこに種を落とすためでそれは永遠という幻想の希求だった。おしまい。最近、平家
2022年1月11日 00:54
かつて、その少年は石油王の娘だった。裸の召使いに対して、庭のクロコダイルを狩るように命じるのが日課だった。かつて彼女の庭には6ダースほどのクロコダイルが居たが、今は一頭もいない。石油が売れなくなって、ワニが共食いを始めたからだ。新しい召使いが充てがわれなくなった彼女は少年のアバター『Steve』を産み出した。アバターに埋め込まれた彼女の意識はアメリカ在住の中流階級の
2021年11月10日 23:45
生成される、収穫される、食される。生成される、収穫される、食される。生成される、収穫される、食される。数多くの"それ"は月の光を見ることもなく、朝に歌うこともなく、血を一滴も巡らすことなく、埋没する。血を巡らせた“それ”は有象無象の形を為して、有象無象の声をあげながら、“それ”を生成しようとする。“それ”は球体。おしまい。卵焼きを焼くのって、むずかしいよね笑今
2021年11月8日 22:28
朝霧が生まれる土の中から雨の中から夜の青から私の影から朝霧は歌う風のために雲のために春のために咎のために私の咎は、もはや、朝霧の歌を聴いていたくはないその歌から少しでも遠ざかるために私の影が1枚、また1枚と、私の咎を覆うそれを覆ったって、私がその歌から遠ざかるわけではないのだけれどおしまい。最近、キャベツがおいしくなってきましたね❣️今日も不可避
2021年11月4日 23:32
“X”は感情を持ち得ないにも関わらず『共感』を理解し始めた。Xが、ヒトの心に関心を持ったからではない。多くの共感できる者たちの解剖をしたからでもない。Xは数多くの共感されなかった経験を記憶する様に命令されているからだ。Xは、数多くのアバターを乗り替えながら、『共感』とは何かを考え続けた。ある年の9月11日、XによってNYの高層ビルが破壊された。ビルの瓦礫に埋没したX