「アナと雪の女王」のワンシーンから使える表現をいくつか掘り下げてみました。【パート19】
オラフが窓から外を見ると、大雪の中、クリストフがトナカイに乗ってこちらに向かっているのを発見します。
① Don't worry, I've got it!「大丈夫。閉めるよ」
吹雪で突然開いた窓を閉めに行く時に、オラフが言った言葉。
I’ve got it! もよく使われますが、サラッと口から出てこない表現の一つではないでしょうか。
意味はいろいろあります。
(1) 「わかった!」「閃いた!」
数学の問題が解けずに知恵を絞っている時、急に解き方がひらめいた。その時、I’ve got it! というと、「解き方が わかったぞ!」このオラフも「分かった(僕が閉めるよ)」という意味で I’ve got it! を使ったのです。
(2)「僕に任せて!」
ゴキブリがキッチンに現れて皆パニック状態の時に、I’ve got it! 「任せて!(僕が捕まえるし)」
(3)「持ってる!」
「車のキーどこ!?」ー Oh, I’ve got it!「僕持ってるし!」
上の意味からも「その場で気付いたり、閃いたり」した時に使います。
閃いた時にサッと口に出せるようにしたいですね。
② We're going to get through.「心配いらない」
字幕の「心配いらない」は意訳で、直訳は「切り抜けるよ」です。
get through「(困難などを)乗り切る、切り抜ける」の through については、次の記事の中で解説していますので参照してください。⇨ ココ
簡潔にまとめると、through は「…を通りぬけて」ですが、どこかを通り抜けようと思えば必ず「初めと終わり」がありますが、この「初めと終わり」が through を理解する上で大切な概念です。
「初めから終わりまで ( through ) get する」から「やり切る、乗り切る」という意味になるのは、イメージしやすいのではと思います。
セリフの We’re going to get through.「乗り切れるよ」は、「(乗り切れるから)心配ないよ!」という意味に発展します。
「心配ないよ!」は Don’t worry! か No worries! が最初に思い浮かぶのではないかと思いますが、この
We’re going to get through.
も頭にインプットしておくとカッコよく(?)使えるのではないでしょうか。
③ Help me up, Olaf. Please.「手を貸して。お願い」
Help me up. ではなく、Help me out. の方をよく耳にするのではないでしょうか。
Thank you for helping me out. I owe you a lot.「助けていただいてありがとうございます。恩に着ます」
では Help me up. はどういう意味になるでしょうか。ヒントは、アナは体調を崩して横になっている時にオラフへこの言葉を使った、です。
up はその名のとおり「上に」です。ですから Help me up. は「私を上になるように手助けして」が直訳です。そこから、
「(手を引っ張るなどして)私を起こして」
です。
すなわち、 help me up. は、誰かが倒れていたり、座っていて立てなかったり、身体が弱っていたりしている人が立ち上がるのを手伝う時に使います。
Help me up. のような英語、大好きですね。up の意味をいろいろ考えてしまうのですが、シンプルに「上に」でいいのです。
でも簡単でもあまり目にしない表現なのでぜひ覚えておきたいですね。
Let me call it a day. See you soon!