おお、ここが噂の由布院か ③
林真理子が「人生の贅沢な休日は、由布院の御三家宿に1泊づつ泊まる」と。憧れてはいたものの東京から遠いので、私達には現実味が薄かった。佐賀から立ち寄れる距離と知り、いきなりのチャンス到来に「イエス!」清水の舞台からエイッと飛び降りた。
※ 由布院の御三家宿 一生に一度は泊まりたい
① 由布院 玉の湯
由布院駅から徒歩圏内。野花を愛でるような、優しい時間が流れる。ナチュラルなセンス、特に女性ファンが多い。
② 亀の井別荘
由布院観光の目玉になる金鱗湖と隣合う。もう、どこがどこだかわからなくなるほどの人集りなのですが(韓国&中国人旅行者が9割)亀の井別荘の前庭だけが、まぁ見事な紅葉で「やっぱりプロの手入れした庭の 圧倒的な美しさ」すごい。一般観光客が続々と写真撮影に集まるのもわかるし、一部ですが開放する名宿の度量の深さも 私は好きだ。
③ 山荘 無量塔
街から少し離れて山の方にある。昔と違い、周囲が別荘地として開拓されて雑然としている。
大勢のスタッフが玄関前で出迎えに出ていて、宿泊者以外は嫌われる。近寄れない(苦笑)
「で、結局どこに決めたの?」
「② の亀の井別荘に」
☆ 亀の井別荘
◯ チェックイン
亀の井別荘の Wi-Fiは、yufunokame (ゆふのかめ)← なんかこれ、ウケた。あはあは
☆ 「奥由布」2階の角部屋
◎ 部屋の温泉
豊富な湯量にビックリ。
◯ 内風呂も木
◯ 広い露天風呂
5人くらい入れそうな木箱型の露天浴槽。近くに由布岳も、夜は星も仰ぎながら、誰も他の人が入って来ない贅沢な旅時間。いつも大浴場が大好きな夫も、部屋に戻って来て入り直す。
「おっさんがマッサージチェアーで動かなくなってたりする大浴場より、こっちの方が 断然いい」
結婚して数十年、2人で並んで温泉に入ってるなんて記憶にない。もう色っぽさはあまり無いけど、夫婦でしみじみ極楽なひととき。
「こんなに寛げるもんなんだね」
「すげーな、ここ」
◎ 夕飯
◎ 蓄音機のゆうべ
長い夕食の後、オーナーの道楽?膨大なレコードコレクションの贅沢過ぎる棟へ立ち寄る。
「(レコードは)1万枚ありますから、また来てくださいね」
と明るく言われて
「そんな来れね〜よ」
「ホントだ」
◎ 朝食
やっぱり、朝食が最高だ。
夕食は品数も量も多すぎて、私達には拷問になった(途中で酔いが回って、退席した老夫婦も)最初の5品➕ごはん➕デザートで充分。
朝食が1番!堪能出来た。バターなんてもっともっと口に放り込みたかった。ヨーグルトが(毎日食べてるのと)全く違っていて戸惑う美味しさ。スープもジュースも嬉しかった。
夫の和朝食も 手が込んでる。「肉」を選んだら(初老には)少しヘビーで「魚にすれば良かった」そうだ。
☆ 敷地内カフェ「天井桟敷」
た、た、大変!忘れちゃいけない。特筆すべき感動のカフェ。グレゴリウス聖歌が流れる。亀の井別荘だけは、一般客を受け入れる。ただ大人気なので2-3時間待ちもザラ。宿泊者特権で、運良く入れてラッキー。
「この店にもし誰か(若き日の私を)連れて来てくれたら、かなりアドバンテージ上がる。ここを選ぶセンスにやられるかも!」
「そんな〜。店で?マジかよ」
私の人生で入った世界中の喫茶店の中で、まさしくトップ!階段を駆け上がった。素敵過ぎてクラクラしたのは、初めて。
皆さーん、是非是非!
☆ COMICO ART MUSEUM
数年前に出来た現代アートの、IT会社が母体の私設美術館。規模は小さいが、観光客が行きやすい繁華街に人気アーティストの良い作品をきっちり集めてある。
◎ 玉の湯 売店にて
リピーターの多い栗の渋皮煮やら 購入。玉の湯の包装紙のデザインって、まぁなんて素敵なの。
◎ 夢二ギャラリー
閉館して荒廃してたけど、このおでんの大根みたいな石階段、誰が作ったのか、すごくない?
☆ the' the'o
山荘 無量塔が経営するチョコレートショップと喫茶室。
☆ 大分空港
何故こんな外れた国東半島に造ったんだろ?誰もが思うだろう空港。
ま 仕方ないので、早めに行って、のんびり散策しよう。
◎ 空港土産
◎ 大分名物の夕飯
最後になって、空港で慌てて食べ損ねた大分グルメを。
◯ とり天
サッパリしていて、もう私達は唐揚げじゃなくて、こっちがいいわ。
◯ だんご汁
私「あ、貧乏の味がするぅ〜」
夫「ん?」
私の失礼発言に笑う。(ここ、レストランだぞ)
不器用な亡き祖母が昔、作った雑なすいとんの系列。この麺がマチマチな太さで、ところどころ引っ付いてたりテキトーがすごい。里芋がメインの具の汁って、格好つけなすぎ?潔い貧乏めし(笑)
私「でも、落ち着く〜」
夫「ん、いいよ。進むよな」
ご馳走もいいが、こっちも私達にはなかなか合ってる。
すっかり夜になり、土産で大きく膨らんだ鞄をヨイショと持って、羽田行きの飛行機に乗りこみました。久しぶりの九州、本当に来て良かった。大人の大冒険のような、ワクワクの旅行になりました。
(あ、まだ有田焼の絵付け皿が届きませ〜ん。遅すぎよね。お見せしたかった)
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