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反抗期よりしんどかったゲーム問題 【エッセイ】よもやま子育て話8
扇風機4台(投げ飛ばされ破損)
(割れたカバーを紐でぐるぐる括り付けて息子の部屋に置いておいたら
何も言わず ガタガタ震える扇風機を何年も使っていました(笑))
木製のイス一脚(蹴とばされ破損)
(背もたれが割れていたのに主人は何年も気づきませんでした)
藤のイス一脚(蹴とばされ破損)
(私のお気に入りだったのに( ;∀;))
トイレのドア(蹴とばされ1mmほどの割れが縦に30㎝)
(トイレの中にいた娘は未だにあの時の恐怖が人生一だと言っています)
シンクのドア(蹴とばされ丁番破損)
(なぜかこの時は頭をへこッと下げ照れ笑いしてました??)
友達とのけんかで破れた制服のシャツ数枚
(相手のお家に呼び出されて何時間も話し合ったこともあったなぁ)
私とのけんかで破れたTシャツ数枚
(日々戦争 生きるか死ぬか 命がけでした)
あっちを殴りこっちを蹴り上げできた青あざ(自分の体に)数知れず
(自業自得じゃ)
犬に当たり散らすこと数知れず
(直接殴ったり蹴ったりはしませんでしたが
息子の舌打ちが聞こえだすと逃げ惑う我が家の犬たち( ;∀;))
貧乏ゆすりに舌打ちの雨嵐
(私はこれが一番嫌いだった)
暴言のオンパレード
(「あー殺したい」という息子
「お前に殺されたくないわ」と言い放つ母
どっちもどっちだ(;^ω^)」
これが反抗期の息子による被害の一部です
そんな激しい反抗期よりも
もっと ずっと しんどかったのは
ゲーム問題
息子が小学生の時はDS全盛期でした
公園でも走り回ったり遊具で遊ぶ子供を見ることはほとんどなく
一か所に集まっては それぞれがDSに向かっているという
異様な光景が普通になっていました
年長の時に引っ越してきたこの地区もご多分に漏れず
だれもかれも あっちでもこっちでも 家でも外でも
ゲーム ゲーム ゲーーームーーー
我が家にもプレイステーションはありましたが
外で遊ぶ時ぐらいは思いっきり走り回って欲しいと思っていた私は
世間の流れに抗ってDSを買わずにいました
ところがある日
「ゆうと君 うちに遊びに来てずっとDSゲームしてるでぇ」
という息子の友達の言葉を聞いて
ゲーム嫌いの母に遠慮して(怖がって?)
欲しいと言わなかっただけで
本当はとっても欲しいんだろうな
遊びに行った先でゲームを占領していてはダメだ
これは潮時だと DSを購入することにしました
それからはどこに行くにもDS片手に出かけます
一日一時間という約束を守らせるのが大変でしたが
それでも なんとか許せる範囲内での延長時間で済んでいました
プレイステーションにDS、PSP、、、
ソフトも次々に発売され
子どもたちはいかに多くのゲームを持っているか
新しいソフトをどれだけ早く手に入れるかで競い合っていました
内容も年々ハードになり
バイオハザードのように殺しあうものも増えてきました
友達が遊びに来ても 持ち寄ったDSで
バイオハザードをやりながら
「死ねー」
「殺したる―」
「よっしゃー 死によったー」
と大笑いをしている友達
そんな姿を見るのがどうしても嫌でした
バイオハザードが欲しいと言ってきた息子に
「お母さん ゆうとが『よっしゃ―殺したったー』
って笑いながら言ってる姿見たくない」
と言って買いませんでした
ところがこの年齢の子供は残酷です
遊びに来る友達が
うちには野球やサッカーのソフトしかないと知ると
「お前んち おもんない 帰るわ」
と言ってみんなあっさり帰っていきます
その時の息子の姿を見るのが本当に辛いのです
帰っていく友達の方を見ることはせず
手元の遊戯王カードを見つめ続け
一人置いていかれることを気もしていない風を装う息子の姿が
見ていられないのです
胸がギューッと締め付けられるように痛くなって苦しくて
かける言葉が見つからなくて 涙が込み上げてきます
買ってあげようかーーー
でも買いたくないーーー
我慢している息子が不憫だーー
でももう少し大きくなるまでは買いたくないーーー
この葛藤が本当にしんどいのです
それからも来る友達来る友達
「お前んとこ バイオハザードないの」
「ここおもんない うちでバイオハザードしようぜ」
「もう飽きた 帰るわ」
こんな言葉を残して帰っていきました
そのたびに
顔も上げず何事もないかのように平気を装う息子
みんなが帰った後
一人でサッカーのゲームを無言でやり続ける息子は
どんな気持ちでいるのだろう
『仲間に入れずに 孤立したらどうしよう』
『話題についていけなかったらどうしよう』
そんな不安な気持ちと
耐えている息子の姿を見る辛い気持ちに負けて
バイオハザードのソフトを手にしては
『やっぱりダメだ 買わない』
と棚に戻すことの繰り返しでした
息子が寝てからその日のつらそうな顔を思い出しては
耐えられなくなって泣きながら旦那に報告するのですが
「泣くなら買ってあげればいいやん」そう言う旦那に
「心を鬼にして必死に頑張ってるのにそんなこと言わんといて」
と八つ当たりする毎日
買い与えてしまえば楽になるのだろうけれど
でも買ったらだめだ
大きくなってゲームと現実の区別がしっかりとできるようになったら
好きなゲームを買ってあげるから
今はもう少し我慢してね
息子の寝顔を見ながら
あー早く大きくなって欲しいと願う毎日でした
あの時の息子の姿を思い出すと
今でもグーッと胸が締め付けられるように苦しくなります
ゲーム問題
本当にしんどかった(*´∀`*)
高校生になった息子に聞いたことがあります
「小学生の時バイオハザード欲しかった」
「別に 野球とかサッカーのゲームしてる方が楽しかったから」
これは息子なりの優しさなのか 本心なのか どっちかなぁ
余談ですが(笑)
大学生になってようやく反抗期が終わった息子との会話
「なんであの時あんなに荒れてたん?」
「知らん 何もかもイライラしてた」
「最近 全然舌打ちせえへんやん」
「うん 突然イライラしなくなった(笑)」
あんなにも家族全員をピリピリさせて
親をこれでもかと苦しめていた恐怖の反抗期は
これといった原因のない
ただただ 年齢のなせる業だったのでしょうね
ハァー 子育ては いつだってしんどいですねぇ