読書日記142「不毛地帯(2)」-山崎豊子

主人公がシベリア抑留から帰国し、本格的に商社マンとして歩み始めることで比較的平和にストーリーが進んでいくと思っていたが、そうはいかなかった。

元軍人としての立場を利用しないことをに前提に入社した壹岐だったが、自衛隊の次期戦闘機決定のための受注合戦に巻き込まれる。
あれほど政治と距離を置きたがっていた壹岐が覚悟を決めた後にとっていく行動の数々は巧妙であると同時に冷酷でもあった。そして、悲劇がもたらされる。

選択肢がない状態が人間に与える影響の大きさについて考えさせられた。

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