読書日記154「不毛地帯(4)」-山崎豊子

日本の自動車会社と外資系自動車会社の提携交渉が進んでいく。交渉の様子も様子も面白かったが、関係各所に根回ししていく様子がより興味深かった。

そして、石油開発の話が動き出した。石油開発が盛んに行われるようになったのは、そう遠い昔のことでは無いと知っていたが、物語を通して改めてそれを感じ、不思議な気持ちになった。

石油ビジネスのリスクも知らなかったので、勉強になった。出るか分からない石油の掘削権のために莫大な融資を受けなければならないということを知った。石油開発への参入に躊躇する人々に対し、石油のような資源がない国が戦う戦争で参謀として動いた壱岐が資源確保の重要性を訴える様子は説得力があった。

読み始めた時は読み終えられるのだろうかと不安だったが、次の巻で最後だ。主人公壱岐のの第二の人生の終わりが近づいているようだ。どのような結末を迎えるかが楽しみだ。

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