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事例リサーチを成功に導く4つの心構え
Pomalo株式会社ストラテジックプランナーの荒井です。
現在は、主にリサーチ業務を担当しています。
リサーチは未経験だったため、初めの頃はあたふたしながら作業していましたが、今は多少慣れてきて、一定の質を担保できるようになったかと思います。
今回は、自分の振り返りも兼ねて、これまでのリサーチ経験から意識すべきことをまとめてみました。
リサーチ業務は数多くありますが、この記事では「事例リサーチ」に絞って記載します。
リサーチ業務を頼まれたけど、何をすれば良いのかわからないと悩んでいる方は、ぜひご一読ください!
心構え1:目的はクライアントの提案に活かすことを忘れない
事例リサーチの目的は、最終的にはクライアントの提案に活かすことです。
この目的を忘れてしまうと、せっかく集めた事例やそれに割いた労力が無駄になってしまいます。
自分の知識欲を満たすためであれば集めるだけでも十分ですが、仕事に活かすためには、それだけでは不十分です。
「何のために事例を集めているのか」を常に念頭に置きながら作業しましょう。
心構え2:事例は可能な限り多く集める
事例収集は、まずは数を集めることを心がけてください。
理由は、課題の精度を上げるためです。
提案することはクライアントの課題を解決するために行います。
そのため、提案するためにはまず課題を見つける必要があります。
課題を見つけるということは、「現状と理想のギャップを見つけること」です。
この理想を知ること、つまり、どうすれば上手くできるかの原則や傾向を知るために事例収集を行います。
原則を知るためには、1つや2つの事例数では見つけづらいですし、仮に見つけられたとしても信頼できるものか、疑問が残ります。
事例の数は経験上、30-50個は集めた方が良いです。
案件によっては100個以上集めたこともあります。
それくらい集めれば、ぼんやりでも原則や傾向が見えてくるかと思います。
他の作業もあるため、収集時間は限られると思いますが、まずは事例の数を可能な限り集めてみてください。
事例を多く集めるコツの1つは「収集する情報源を幅広くすること」です。
Google検索やInstagram、YouTube、noteなどネットだけでも様々な情報収集源があります。
複数の情報収集源を活用することで、事例の数を増やせる可能性が高くなります。
また、英語でGoogle検索をすることもおすすめです。
Google検索は世界中で活用されています。
つまり、日本語の情報はGoogleで得られる情報のごく一部に過ぎません。
そのため、日本語以外、特に世界中で一番活用されている英語で検索すれば、得られる情報量は格段に増えます。
英語が苦手な方でも、Googleの翻訳機能やChat GPT、Deep L(ディープエル)で翻訳すれば、ある程度の概要を掴むことができるので、気後れせずにチャレンジしてみてください。
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心構え3:事例収集は書籍を読むことから始める
事例数を多く集めるのであれば、まずネット検索を行う方が多いかと思います。
しかし私は始めは書籍から読むことをおすすめします。
理由は以下の2点です。
1.基礎知識を得て、情報に対する選球眼を身につけるため
ネットは良くも悪くも、誰でも簡単に情報を掲載できます。
そのため、正確な情報ばかりとは限りません。
事例収集する分野に精通していれば、問題ありませんが、初めての分野の場合は、間違った情報も取り入れてしまい、誤った方向の提案をしてしまう恐れがあります。
そのため、特に初めての分野での事例収集をする場合は、書籍から読み始めることをお勧めします。
2.書籍の参照情報を有効活用するため
書籍の巻末には書籍作成にあたり参照した情報源が一覧化されています。
その分野に精通されている方が参照した情報源であれば、一定の信頼度は担保されているため、1から自分でネット検索するよりも、確度の高い情報から広げることができます。
時間は無限ではないので、数を集めるならば、まずはネット検索をしなくては、という気持ちになると思いますが、急がば回れのことわざがある通り、まずは書籍で自分の基盤を整えてから情報を広げた方が結果的には早く作業が進みます。
心構え4:情報の整理用データベースを作る
書籍で基盤を作り、書籍やネットで事例数を集めるだけでは、クライアント提案には活かせません。
事例を集めた後は、集めた内容を整理する必要があります。
おすすめは、専用のデータベース(以下、DB)を作成することです。
DBを作る目的は、情報の整理とチームメンバーと議論しやすくするためです。
最終的には「上手くいっている原則や傾向」を見つける必要があります。
この精度を上げるためには、自分だけでなく、他メンバーからの意見も取り入れた方が良いです。
そのため、他メンバーにも見やすいことを意識して作り上げましょう。
ツールは、スプレッドシートもしくはNotionのように、共同作業ができて、表のカスタマイズがしやすいものをおすすめします。
表の項目は以下がおすすめです。
企業名
事例名
事例の概要
参照元
原則・傾向のタグ
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作成したデータベースを基にチーム内で議論しながら、上手くいっている原則・傾向をまとめて、課題作成するまでがゴールとなります。
最後に
事例収集は上手く行えば、クライアント提案に活かせるだけでなく、自分の知識も広げることができる一石二鳥の作業です。
今回、紹介した心構えを持つだけでも、事例収集の質が上がるので、ぜひ参考にしてください!
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